難易度だけに頼らない! 大学選びは正確な情報収集で慎重に

難易度だけに頼らない! 大学選びは正確な情報収集で慎重に多くの高校3年生にとって、本格的な受験生活のスタートでもある新年度。志望大学を選ぶための情報を、受験生やその保護者はどうやって得ているのだろうか? 入試の難易度以外にも、受験校を選ぶうえで正確な大学情報を得ることはとても重要だ。必要な大学情報を得るための心得と方法を、教育ジャーナリストの斎藤剛史氏に聞いた。

 

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まず、各大学の実態を知ることが必要です。文部科学省は学校教育法施行規則改正により、2011(平成23)年度から各大学に収容定員、入学者数、実際の学生数、卒業者数、卒業者の進路、学校納付金、科目ごとの授業計画、教員数、各教員の研究実績などの基本情報の公開を義務付けています。

 

収容定員に対して学生数が少なければ定員割れ、入学者数に対して卒業者数が少なければ、留年者や退学者が多いということになります。原則としてこれらの基本情報は、各大学のホームページを丹念に見ると知ることができます。

 

大学の経営状態を見るという方法もあります。私立学校法では学校法人に財務情報の公開を義務付けており、文科省の「学校法人の財務情報等の公開状況に関する調査」のページから、各私立大学のホームページにある財務情報を見ることができます。

 

文科省は受験生や保護者などに広く知らせるため、国公私立大学すべての基本情報を網羅した「大学ポートレート」(仮称)というデータベースを作成中です。基本情報を積極的にわかりやすく公開している大学は、きちんと運営されている大学であるといえるでしょう。また、大学は7年に1回の割合で第三者機関による大学評価を受けることが法律で義務付けられており、2013(平成25)年度の大学評価の結果が、大学基準協会などから発表されています。

 

大学全体が多様化するなか、入試の難易度だけでなくさまざまな角度から情報を集めて、慎重に大学を選ぶことが大切です。

 

出典:大学選びは正確な情報から 偏差値だけに頼らずに -ベネッセ教育情報サイト

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