母の再就職には100万円必要 !? 教育費のピークに合わせてキャリアチェンジを
子育てが一段落すると、仕事を通じて社会とつながりたい、負担が増す教育費のために働きたい、と再就職を希望する母親が増える。そんな時選ぶのは、どんな仕事であるべきか。ファイナンシャルプランナーの中上直子氏に伺った。
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子育て中のブランクを考えると、就職に直結する資格を新たに取得し、キャリアチェンジをしたほうが良いと考えるかたも多いでしょう。その場合、資格取得までの準備期間から試験までに50~100万円程度の出費がかかります。それを考えると、子どもの教育費の負担が少ない期間にチャレンジする必要があります。リスクは、必ず資格取得できるとは限らないこと、独立開業をしたい場合は軌道にのるまで時間がかかることです。しかし、資格取得を諦めざるを得ない場合も、その知識を生かして働くことはできます。
今までのキャリアを生かして仕事をしたいと考える場合も、早めに同じ職種の仕事を探して実務の勘を取り戻すことが大事です。小さな仕事や非常勤の仕事でも無理のないところから始めて、最終的に教育費がかかる大学時代までにキャリアが累積されているように、努力と工夫が必要になります。
夫の扶養範囲内で働くという考え方もありますが、厚生年金にも加入できるくらいしっかり働くことで、社会保障を充実できるという可能性が広がります。再就職が人生をトータルして考える、家計管理全般へのプランニングのきっかけになるでしょう。