国立大学ですすむ、グローバルリーダーの育成

国立大学ですすむ、グローバルリーダーの育成教育再生実行会議が、大学入試センター試験に替えて「達成度テスト(発展レベル)」(仮称)を創設することを提言。1点刻みでふるいにかけるのではなく、「入学後にも勉強する学生を選ぶテスト」であり、大学教育を変えるために導入するものだ。国立大学などでは、「グローバルリーダー」を育成する大学教育の改革が進められている。教育ジャーナリストの渡辺敦司氏が解説する。

 

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東京大学は先頃、2014(平成26)年度から「グローバルリーダー育成プログラム」(GLP)を始めると発表しました。前期課程と後期課程の2段構えで、まず前期課程(1、2年生)では新入生約3,000人の1割に当たる約300人を対象に、英語だけでなく中国語も含めたトライリンガル(3か国語を話せる人)を育成するための「日英中トライリンガル・プログラム」(TLP)を実施します。2016(平成28)年度からの後期課程(3年生以降)では改めて全学から約100人を選抜し、英語による授業でグローバル教養や課題解決力、実践的語学力を育成。海外でのサマープログラムも義務付けます。「よりグローバルに、よりタフに」というスローガンを受けた、人材が育ちそうです。

 

京都大学にも「京大グローバルアカデミー(仮称)構想」があります。学部段階からグローバルに活躍できる人材を育てるとともに、質の高い国際共同研究を拡充して、研究と教育の両面で海外大学との連携・協力関係を図るとしています。北海道大学は2013(平成25)年度入学生から、グローバル人材を育成する「新渡戸カレッジ」(定員200人)を開始。九州大学も「世界水準」で学士課程教育を構築するため、2011(平成23)年に「基幹教育院」を設置し、グローバル化が進む国際社会で活躍できるリーダーを育成しようとしています。私立大学でも、こうした取り組みが進んでいることは言うまでもありません。

 

これからは、大学に入ってから何を身に付けるかがより重要になります。とりわけグローバル人材の素養がいっそう求められることは、間違いないでしょう。

 

出典:国立大学は「グローバル人材」育成まっしぐら!? -ベネッセ教育情報サイト

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