2014年は「教育改革」が目白押し! ジャーナリストが解説

2014年は「教育改革」が目白押し! ジャーナリストが解説昨年は政権を取り戻した自民党・安倍内閣のもと、「教育再生実行」の改革が次々と打ち出された。2014(平成26)年は、教育をとりまく環境がどう変化していくのだろうか? 教育ジャーナリストの渡辺敦司氏に聞いた。

 

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教育内容の改革では、道徳教育や小学校英語を教科化することが相次いで提言されました。これにより、ほかの教科の授業数や学習指導要領がどうなるのか、あるいは、カリキュラム全体を「21世紀」にふさわしいものへと刷新に踏み切るのかどうかが、検討課題です。また、指導要領が変わる前であっても、その趣旨を先取りして学校で実践するよう求める動きも強まることが予想されます。

 

指導要領を具体的な形で表すのは個々の学校の授業ですが、その際に大きな役割を果たすのが教科書です。教科書検定をめぐっては、第1次安倍内閣の時に全面改正した教育基本法の趣旨をより徹底した教科書になるように、検定基準を見直す法令改正が今後の焦点になります。自治体主導により特定の高校教科書を採択対象から外すような動きが加速するかもしれません。

 

将来の教育を大きく変えることになりそうなのが、大学入試改革論議です。2012(平成24)年11月から検討の場を中央教育審議会(中教審)に戻していますが、大学入試センター試験に代わる「達成度テスト(発展レベル)(仮称)」をめぐっては、実施教科・科目どころか実施主体がどこになるかも教育再生実行会議の提言では示されておらず、具体的な制度設計はこれからです。大学入試改革はもともと、大学教育・高校教育との一体で改革することが求められていたことですから、大学教育や高校教育の改革論議がどうなっていくのかも同時に見ていく必要があります。

 

出典:2014年の教育、「改革」が目白押し -ベネッセ教育情報サイト

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