メガネ? コンタクトレンズ? 子どもの視力矯正と目のケア
アンケート期間 2012/08/08~2012/08/9 回答者数:2,610人
アンケート対象:本サイトメンバー 小学生~高校生の子どもをもつ保護者
※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合がある
今回のテーマは、お子さまの視力。小学生から高校生のお子さまをお持ちの保護者のかたに、お子さまの視力を矯正する方法、メガネやコンタクトレンズに対するお子さまの反応、そもそも目を悪くさせないために家庭で何をしているかなど、さまざまな質問をしています。
60%近くの子どもは視力「1.0」未満!
最初に、お子さまの視力を伺いました。
【図1 お子さまの視力を教えてください】
今回のアンケートでは、お子さまの視力を「知っている」という保護者が66.9%を占めています。その「知っている」というかたにお子さまの視力を伺ったところ、最も多かったのは「0.1以下」で18.7%。「0.1以下」から「0.9」までを合計すると、59.2%に達します。つまり、視力が「1.0」に満たないお子さまが約60%を占めるということです。
「中1」以上は半数以上の子どもが視力を矯正!
では、メガネやコンタクトレンズを使って視力を矯正しているお子さまはどれくらいいるでしょうか。保護者に伺いました。
【図2お子さまは、視力矯正のために、メガネやコンタクトレンズを使用していますか?(学年別)】
子どもは「視力を矯正している」という保護者の割合は、お子さまの学年が上がるにつれて高くなり、「中1」からは過半数を占めています。
矯正している場合、「メガネ」を使っているという声がどの学年でも多くなりました。
「身体測定(視力検査)」をきっかけに「中1」からメガネを使用!
次に、お子さまは何をきっかけに、いつからメガネを使い始めたかを伺いました。
【図3 お子さまにメガネが必要と気付いたのは、どんなことからですか?】
※お子さまがメガネを使っているという保護者にのみご回答いただいています
【図4 お子さまはいつからメガネを使用し始めましたか?】
お子さまに「メガネ」が必要だと保護者が気付くきっかけは、「身体測定(視力検査)」が80%近くに達し、ダントツ(図3参照)。続く「『黒板が見えにくい』と子どもが言ったから」を約50ポイントも引き離しています。
一方、お子さまが「メガネ」を使い始めた時期として多かったのは、「小4」「小5」「中1」(図4参照)。いずれも16%前後を占めています。
メガネに対する愛着は次第にわいてくる!?
ではお子さまは、自分のメガネをどう思っているでしょうか。保護者から見た印象を伺いました。
【図5 お子さまは現在、メガネが好きだと思いますか?】
お子さまがメガネを使い始めたころの様子をお聞きしたところ、子どもはメガネが「好きだったようである」という声は約4割。「好きではなかったようである」という声は約6割を占めました。そう見えた理由として、次のような声が寄せられています。
※お子さまがメガネを使っているという保護者にのみご回答いただいています
◎好きそうに見えた理由
●かっこいいフレームのおしゃれメガネだったので、目立ってうれしかったようです。メガネ姿を友達にからかわれることもなかったと聞いています(小6の保護者)
●わたしのころと違い最近は、「メガネはおしゃれなアイテム」という感覚があるようです。うちの子が初めてメガネをかけて登校したときは、「かっこいいじゃん」と周りの友達に言われたそうです(小5の保護者)
●「見える、とってもよく見える!」と、うれしそうに大騒ぎしていたから。当時の担任の先生には、メガネを喜ぶうちの子の姿がメガネをかけたがらない子どもの手本になると、ほめられました(小3の保護者)
※()内はお子さまがメガネを使い始めた学年
など
◎好きではなさそうに見えた理由
●「動くたびにずれてじゃまだ」と言っていました。そのため、遊んでいるときにメガネを外すことが多く、どこかに忘れてなくしてしまったことも何度かありました(小6の保護者)
●恥ずかしかったのか、友達の前でメガネをかけることを嫌がりました。家の中ではかけていても、外出するときは必ず外していました(小4の保護者)
●クラスにメガネをかけている子どもがいなかったため、子どもは自分一人がかけることが恥ずかしかったようです(小3の保護者)
●うっとうしかったのか、メガネをかけ始めた3歳のころはメガネを嫌がりました。わたしもだてメガネをかけたり、子どもが長時間メガネをかけられたご褒美をあげたりと、子どもをメガネに親しませるための工夫をしました(就学前の保護者)
※()内はお子さまがメガネを使い始めた学年
など
では最近は、保護者の目にお子さまのメガネに対する気持ちはどう映っているでしょうか。結果は、「好きそうだ」「好きではなさそうだ」がほぼ5割ずつに分かれました。メガネを気に入るお子さまは、かけ始めた当初よりも最近のほうが1割ほど多くなっているようです。次のような、「子どものメガネへの愛着は増していると思う」という声も少なくありません。
●友達に「かっこいいメガネだね、似合うよ」と言われたそうで、それ以来、こまめにメガネの手入れをするようになりました。たとえば、レンズにちょっと水滴がついただけでも、すぐ丁寧に拭きとります。昔はめったにレンズを拭かず、指の脂やほこりで汚れていても平気だったのに、変われば変わるものだと思います
●気に入ったフレームのメガネを買い、愛用しています。体育の授業や部活ではじゃまにならないようにコンタクトレンズを使うようですが、それ以外の時間はずっとそのメガネをかけているほどです。どんなに眠くてもメガネだけは必ずケースにしまってから寝るなど、大切にしていることも伝わってきます
●ブランドもののおしゃれなメガネを大切に使っています。体育の時間は、万が一壊れでもしたら大変だからと、予備の格安メガネにかけ替えています
など
「中1」「高1」にコンタクトレンズを使い始める子ども多し!
続いて、コンタクトレンズを使っているお子さまをお持ちの保護者に、お子さまがコンタクトレンズをいつから使うようになったかを伺いました。
【図6 お子さまはいつから「コンタクトレンズ」を使用し始めましたか?】
最も多かったのは、子どもはコンタクトレンズを「高1」から使い始めたという保護者で、32.5%。次いで、「中1」の23.4%でした。進学によって周りの環境が大きく変わるのをきっかけに、コンタクトレンズを使うようになるお子さまが多いのかもしれません。
また、誰の希望でコンタクトレンズを使うことにしたのかをお聞きしたところ、「子ども本人」の希望であるという保護者が82.5%と、ダントツでした。
子どものコンタクトレンズ使用、最初は不安!
次に、お子さまがコンタクトレンズを使い始めることを保護者がどう思っていたかを伺いました。
【図7 あなたは、お子さまが「コンタクトレンズ」を使うことに不安がありましたか?】
※お子さまがコンタクトレンズを使っているという保護者にのみご回答いただいています
子どもがコンタクトを使い始めるときの感覚を伺ったところ、「不安があった」という保護者は64%、「不安はなかった」という保護者は35.9%でした。
◎「不安があった」理由
●コンタクトレンズを使ったことがないわたしには、正直なところ、「目の中に異物を入れて本当に大丈夫なの!?」という感覚があるから
●コンタクトレンズは眼球に直接触れるので、メンテナンスを怠ると不衛生になるのではないかと不安でした
●コンタクトレンズは正しく使用しないと、角膜に傷がついたり、細菌が繁殖したりすることがあると聞いていたから
など
◎「不安はなかった」理由
●コンタクトレンズを使っている友達から、十分に情報を得ているようだったから
●わたし自身もコンタクトレンズを愛用していますから、使い方を守れば心配は要らないと思っていました
など
現在は子どもがコンタクトレンズを正しく扱えていると、約8割の保護者が実感!
お子さまがコンタクトレンズを使い始めるに当たり、保護者からは「コンタクトレンズをしっかり扱えないのではないか」という不安の声が目立ちました。では保護者は、現在のお子さまのコンタクトレンズ使用法をどう感じているでしょうか。
【図8 あなたは、お子さまのコンタクトレンズの扱い方に満足していますか?】
※お子さまがコンタクトレンズを使っているという保護者にのみご回答いただいています
結果は、子どものコンタクトレンズの扱い方に「満足している」という保護者が8割近くを占め、ダントツでした。その理由として、次のような声が寄せられています。
●こまめに洗浄しているし、使用時間が長くならないように気を付けているから
●目に違和感が出ればすぐにコンタクトレンズを外し、眼科を受診するなど、しっかり自己管理ができているから
●ソフトレンズの使用期限を守ってしっかり使っているようだから
など
もっとも、子どものコンタクトレンズの扱い方に「満足していない」という保護者も、約2割いらっしゃいました。不満に思う理由を見てみましょう。
●汚れた手を洗わずに、コンタクトレンズを着脱しているのを見てしまったので、衛生面に不安を感じるようになりました
●使い始めは本人も緊張していたようで、ソフトレンズを毎日取り替えていましたが、すっかり慣れた今では、期限が過ぎたソフトレンズを平気で使い続けるようになってしまったから
など
子どもの目を守るために、最も多くの保護者が気を付けているのは「照明の明るさ」!
続いて、保護者全員に、お子さまの目を守るうえでどのようなことに気を付けているかを伺いました。
【図9 お子さまの目を守るために、気を付けていることはありますか?】
最も多かったのは、「勉強や本を読むときの照明の明るさ」に気を付けているという保護者。6割以上を占めました。また、「ゲームを長時間させないこと」「勉強や本を読むときの姿勢」「インターネットを長時間させないこと」「テレビを長時間見せないこと」などを挙げる保護者も少なくありません。
では具体的にはどのようなケアをしているでしょうか。次にご紹介します。
●「まだ明るい」と思っているうちに、室内灯をつけるようにしています。子どもの学習机には電気スタンドを置き、手もとに影ができない方向から光を当てるようにしています
●寝転がって本を読んだりテレビを見たりしないよう、こまめに声をかけています。ゲームは1日1時間しかさせません。また、紫外線を通しにくくなるように加工されたレンズを使ったメガネを買ってあげました
●ブルーベリーを食べさせています。アントシアニンという成分が豊富で、目の疲労回復に効果があると聞いたことがあるからです
など
子どもの「目のケア」について、こんなことを知りたい!
最後に、お子さまの「目のケア」について、保護者が何を知りたいかを伺いました。
☆お子さまの「目のケア」について、知りたいことがあれば教えてください。
●嫌がる子どもにうまく目薬をさすためにはどうしたらよいでしょうか?
●視力を落とさせないためには、日頃からどのようなことに気を付けるべきですか? また、目に良い食材や料理はありますか?
●うちの子はテニスを習っていて、炎天下に長時間、屋外のコートに立つこともあるので、手軽にできる紫外線対策を知りたいです
など
視力矯正の代表的なアイテム、メガネとコンタクトレンズ。
メガネについては、「子どもは、最初は使うことに抵抗を感じていたようだが、次第に愛着を感じるようになったと思う」という印象を持つ保護者が目立ちました。
コンタクトレンズについては、「正しく使えるだろうか」「目を傷つけてしまわないだろうか」と、お子さまが使うことに不安を感じる保護者が多くいらっしゃいました。ご自身がコンタクトレンズの使用経験がない保護者の場合、特に気がかりになるようです。
また、お子さまの目が悪くならないよう、照明の明るさや机に向かう姿勢に注意したり、ゲームやテレビの時間を制限したりする保護者も少なくありませんでした。今回のアンケートでは、ご家庭で実践している視力を守るための工夫もご紹介していますから、ぜひ参考にしてください。