エッチなアニメやマンガに触れさせたくない[うちの子、どう接したらいいの?]

今週の相談「エッチなアニメやマンガに触れさせたくない」


エッチなアニメやマンガに触れさせたくない[うちの子、どう接したらいいの?]


相談者
性別:女子
相談者:母
学年:小4

相談
小4の娘はアニメやマンガが大好きですが、近頃のアニメ・マンガはちょっとどうかと思うようなシーンも出てきて戸惑っています。本人は「気持ち悪ーい! アハハ」という感じで気にしていないようなのですが、キスくらいならともかくそれ以上のシーンなどはまだ見せたくない、と思います。そして、ボーイズ・ラブというのでしょうか、男の子と男の子が……というようなマンガや小説もお友達のなかでは知っている子もいて、そういうものもあまり見せたくありません。
買ってきたマンガや小説を見せてもらい、どうかと思うものは「これはまだあなたには早いからもう少し大人になったらね」と言って預かっていますが、そういうことはしないほうが良いのでしょうか。
そしていつまでも続けるわけにいきませんので、中学生になったら本人に任せようと思いますが、それで良いのでしょうか。

福谷先生のアドバイス
本件では「触れさせたくないマンガなどを子どもから預かる……」とあります。つまり、お子さんが買ってきたもの・選んだものをあとでチェックするという方法のようですね。
私からの提案ですが、一緒に本屋さんに行ったり、お互いに本やマンガを選んだりして、アニメやマンガを娘さんと共有するのはいかがでしょうか。

マンガやアニメを母親と娘で共有しているという家庭は多いそうで、共有から発生する問題はあまり聞こえてこないので良い方法かもしれません。
同じものを共有しているので共通の話題があるということは、もちろん良い点ですが、マンガを「みんなの共有物を置く場所」、つまりリビングなどに置けることも大きな利点なのです。また、子どもにだって「お父さんやお母さんがこんなマンガを読むのは嫌だ」と思うマンガもあるかもしれません。共有物として置き場所を決めていく過程でそんな話も親子の間でできるのではないでしょうか。
「子どもマンガ対大人マンガ」という構図ではなく、「母と子どものコミック」という構図はいかがでしょう。小4女子ならまだ、友人より家族関係のほうが強く、抵抗が少なく子どもも理解するかと思います。

「子どもの本・マンガは子どもの部屋や机の隣に置かせ、親は干渉しない」「大人の本・マンガはリビングの百科事典の脇で、子どもには干渉させない」といったような構図より、「子どもの本も大人の好奇心で見てみる」「大人の本も子どもの好奇心で読ませる」という構図にすると、子どもの知的好奇心を育てるうえでも良いのではないかと思います。

今後のことですが、中学生のお子さんが「この本はおもしろいけれど、母は嫌がる本だ」と認知することが大切です。
良くないのは、「母が嫌がる本だけど自分の本棚に置いておけば平気だ」と子どもが感じることです。

プロフィール



臨床心理士。臨床心理士コラボオフィス目黒理事 。二松學舎大学附属高等学校スクールカウンセラー。著書に『男の子の上手な育て方』。ご自身は、中学生のお父さま。

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