子どもの寝言が多い…原因と正しい対処法は?
お子さまが寝ているときに、突然「ワーッ」と声を出したり、明瞭に何かをしゃべったり……。寝言を言うだけならともかく、何か苦しそうにもがいたりしていると、保護者のかたとしては、「眠る環境が悪いのでは?」「嫌な夢を見る理由があるのでは?」などと気になるものですよね。そこで今回は、寝言を言う理由と対処法をご紹介します。
この記事のポイント
寝言とは?具体例で見る寝言の正体
寝言を言うのは体と脳のスイッチがうまく切り替わっていないから
そもそも「寝言」とは何なのでしょうか? 簡単に説明すると、眠っている状態と起きている状態とで「体と脳の休息のスイッチ」がうまく切り替わっていないとき、人は寝言を言います。
たとえば、お子さまが夢の中で大根を切っていたとしますよね。このとき普通、体は動きません。脳は「レム睡眠」という夢を見る眠りの状態にあって、記憶を整理するなどいろんな働きをしています。ただ、筋肉は休んでいるため、脳から「腕を動かせ」という指令が出ても、実際に腕が動くことはないのです。
しかし、こんなこともありますよね。たとえば、夢の続きで包丁の扱いを間違えてどこかを切ってしまいました。するとお子さまは「キャッ」と寝言を言ってしまった……。
このとき、お子さまの筋肉のスイッチはちゃんと切り替わっていない状態です。ノドの筋肉が動く状態にあるため、脳が興奮状態になって強い指令を出したのを受けて、「キャッ」という声を出してしまった……というわけです。
これが寝言の正体です。
子どもに多い「夢遊病」の可能性も
声帯くらいならともかく、全身の筋肉のスイッチがうまく切り替わらないと「夢遊病」になります。
夢でピンチに陥って「ワー」「キャー」などと言うことが多いのは、脳が興奮状態になって強い指令を送るからです。寝言にもかかわらず、ある程度会話が成り立つこともあります。これは、脳が夢うつつの状態で反応し、脳の指令を受けた声帯も反応していて……という状況で起こることです。
子どもと高齢者は寝言が多い
特に知っておいてほしいのは、子どもと高齢者は寝言が多いということ。子どもは脳のスイッチが発達過程にあり、高齢者はスイッチが老化してしまうことがあるため、青年・壮年期に比べると寝言が多いのです。
子どもの寝言への対処法と気を付けた方がよいこと
寝言を言うと、何かマズイことがあるのでしょうか? 結論から言います。あまり神経質になる必要はありません。大人でも脳のスイッチの切り替えがうまくいかないことがあるものです。発達段階にある子どもが多少、寝ながら何か言ったとしても、特にどこか良くない、ということはないのです。
……ただ、二つ注意してほしいことがあります。
急に寝言が増えるのはストレスサインかも
急に寝言が増えたとしたら、あなたのお子さまは何か強いストレスを抱えているのかもしれません。
ストレスが強い状態のとき、人は「レム睡眠」……つまり浅い睡眠を長くとるようになります。そして夢は、この「レム睡眠」のときに見るのですね。寝言が多いということは夢をたくさん見ている、ともいえます。それが悪夢であれ、楽しそうな夢であれ、寝言が急に増えたら、何かツライことがなかったか聞いてあげるとよいと思います。
寝言を言っても起こさない
寝言を言っても、寝かせたままにしておきましょう。
明らかに悪い夢を見ているときはどうしても起こしてあげたくなりますが、実は寝かせておいてあげたほうがよいのです。「レム睡眠」のとき、人は夢を見ます。そして「レム睡眠」は一晩に4、5回は訪れます。しかし、覚えている夢って、たいてい最後に見たものだけですよね?
悪夢のときに起こしてしまうと、その悪夢の記憶がインプットされてしまい、お子さまの気分が暗く沈んだものになります。怖い夢のせいで起きてしまったならともかく、あえて起こす必要はないのです。
まとめ & 実践 TIPS
最後に……「寝言に返事をしてもよいのか?」という質問が来たのでお答えしますね。たしかに「寝言に返事をしてしまうと、寝言を言った人が寝たまま帰って来られなくなる」などという話、聞いたことがありますよね。でも、これを心配なさっていたお母さん! 医学的にはまったくの迷信ですので、ご心配なく……(笑)。
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