[調査]良好な家族関係も、分担意識にはズレがあり!家庭の役割分担

アンケート期間 2006/11/28~2006/11/29 回答者数:500人

今回のアンケートでは、家庭での役割分担について伺いました。皆さまが家事や育児をパートナーとどのように分担しているか、お子さまとの関係はどうか、心配事があるときに、それをどのように解決しているかなどについてご紹介します。
家事・育児の分担、母親と父親の意識の違い
まず、家事・育児の分担の様子をご紹介しましょう。回答者が母親の場合【図1】と、父親の場合【図2】についてまとめた、次の二つのグラフをご覧ください。回答者が父親の場合は、数があまり多くなかったため、総計のグラフのみご紹介しています。

【図1 回答者が母親の場合:家事や育児をどのくらいずつ分担していますか】

【図2 回答者が父親の場合:家事や育児をどのくらいずつ分担していますか】
※単位:回答件数

回答者が母親の場合は、家庭外で働いている時間が長いほど、パートナー(父親)が分担することが多くなっているようです。
回答者が父親の場合は、5割くらい分担していると考えるかたが16%。対して母親のグラフを見ると、5割くらい分担していると考えるかたはどの就業形態でも2%程度。大きな意識の違いが見られます。この結果からは「家事・育児に関しては、父親のほうがたくさんのことを分担しているように感じることが多い」といえるのかもしれません。
接する時間は少なくても、心のきずなで結ばれるパートナーと子ども
それでは、パートナーは子どもとどんな関係を築いているのでしょう。それぞれの項目について、一番近いものを選んでいただきました。

【図3 あなたのパートナーは、子どもとどのような関係にあると思いますか】

ひとつ気が付くのが、「パートナーは子どもと触れ合う時間があまりない」(とても+まあ:57%)という家庭が半数以上あるということです。しかし、「パートナーは子どもにはあまり関心がない」(13%)が低い数値にとどまり、「パートナーは子どもに必要とされている」(88%)、「パートナーは子どものことを常に気にかけている」(78%)などが上位にきているように、精神的な部分で子どもと通じ合っていることがわかる結果となっています。これは自己評価ではなく、子どもとの関係をパートナーの目を通して評価してもらったものなので、全体的に良好な家族関係がつくられているといえそうです。
子育てに関する不安の第1位は「いじめ」
皆さまは、今は何事もなく幸せに過ごしている家庭に、もし、よくない何かが起こったらどうするか……ということを考えることはないでしょうか。アンケートでは、そのような場合に、家庭内でどのように解決しようとするかについても伺いました。
回答者のかたには、子育てに関して不安に思うことを、三つまで選んでいただきました。

【図4 子育てに関して何か不安に思うことはありますか】

「いじめによる子どもの自殺」という悲しい事件が大きく報道されていることも要因のひとつなのでしょうか、「子どもがいじめに巻き込まれること」(60%)がもっとも高く、次いで「子どもがケガをしたり事故に遭ったりすること」(55%)となっています。全体的に、子どもが反抗的になったり自立しなかったりなどの子ども自身がよくないことを行う不安よりも、よくないことを被ってしまうことへの不安が強いようです。
パートナーとの話し合いの実態とは?
これら不安に思うことについて、解決策を見出すため、あるいは考え方を確認するための方法のひとつに「話し合う」ということがあります。そこで、不安に思うことについてパートナーと話し合いをしたことがあるかを伺ったところ、45%のかたが「ある」という答えでした。回答者のかたが実際にどのような話し合いをしたのかをご紹介します。※カッコ内はお子さまの学齢。

<不安を話し合って、解決の道が見えた>

  • まだそれほど大きな問題はないので、たいていは私が判断して進め、主人には確認の意味でこんなことがあったんだけど……というふうに話をすることが多いです。ときには考え方が違うこともありますが、話すことでだいたいの方向は決まります。(小3)
  • 男の子の反抗期で、女の私では理解できないことがあり、主人に相談した。話を聞いてくれるだけでも私自身が安心でき、主人も子どもに対して、気持ちを聞いてあげたり、二人で話す時間をつくったりすることができて、よかったと思う。(小6)
  • 普段は仕事が忙しく学校行事にもあまり参加できない夫が、「学校で問題があって先生に直談判に行くときは、俺が行く!」と言ってくれたときにはうれしかったです。(小1)

<解決まではいかないけれど、話し合いの意義を感じた>

  • 結果が出たとは言えませんが、いろいろ話し合うとお互いの意見がわかるので、とてもよいと思います。(小学校入学前)
  • ことあるごとに話はするようにしています。その場で解決することはないですが、常に気にかけていることが大事だと思います。(小6)
  • 子どもに何かあったときは、子どもが寝ているときなどに夫に相談します。意見が合わないときもありますが、ひとりで考え込むよりも、夫に相談することで私も気持ちが落ち着き、冷静になって考えられるように思います。(小4)

<話し合いは平行線になることも多いが、工夫をしている>

  • 解決には至らず、ほとんど私が愚痴を言っている状態になってしまう。子どもに父親として話してほしいことは、自分のほうからパートナーに要求して話してもらっている。(中学生)
  • 父親の意見、母親の意見どちらも子どものことを考えていることには間違いないが、折り合いをつけるのはなかなか難しい。ただし、両親が真剣に子どものことを話している姿を子どもに見せることによって、何かが伝わればいいと思うし、実際に子どもが安心するのか、精神的に成長・安定するのがわかる。(小4)
  • 夫婦であっても物の見方や考え方が違うので、できるだけ互いの意見を尊重して、ときには子どもも交えて徹底的に話し合います。(中学生)
  • 子育てに対する価値観が微妙にずれているようで、そのずれているところで、子どもの迷いなどがあると、相談されてもなかなかよい意見を言ってあげられないです。子どもは両親の意見をそれぞれ聞いて、自分で答えを出しています。(高校生以上)

不安の解決法として、パートナー間での話し合いが絶対とは限りません。パートナーの仕事が忙しくて時間がとれないこともあるでしょう。互いの意見が食い違って解決の糸口が見えないこともあるかもしれません。不安の内容によっては第三者の協力が必要なこともあるでしょうし、何もせずにしばらく見守ることが適切な場合もあります。
大切なのは、子どものために一番よい形になるように、パートナーと協力して進めていくことではないでしょうか。そのためにも、常日頃から自分とパートナーの考え方・性格などを見極めて、いざというときのためにパートナーとのよい関係を保っていきたいですね。

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