引っ込み思案で人見知りの我が子 小学校に馴染めるか心配…入学式までに子どもの不安を取り除けるよう保護者ができること
- 育児・子育て
引っ込み思案の子どもが小学校へ入学時する際には、「あなたは声が小さいから小学校に入ったらハキハキ話さないと友達ができないわよ」などと注意をしてしまいがちです。しかし、保護者が心配しすぎると子どもは萎縮してしまう可能性があります。そこで、ガミガミ言わなくても勉強する子に育てる! 家庭教育講座「かおりメソッド」を開講しているママプロジェクトJapan代表の岩田かおりさんに、どのような接し方がよいのか話を聞きました。
子どもの短所を直させようとしない
お子様が小学校入学のタイミングを迎えると、「こんなに引っ込み思案で大丈夫かしら」「友達ができないかもしれない」などと心配になる保護者の方もいらっしゃいます。しかし、保護者の方が先回りして、「あなたは声が小さいんだから大きな声で話しかけなければダメよ」「人見知りばかりしていないで、自分から話すのよ」などと注意を促すのは逆効果。
レッテルを貼った発言をすることで、「自分は人見知りなんだ」と思い込み、お子さまがかえって萎縮してしまう可能性があるからです。保護者の心配により、かえって子どものキャラクラーを固定してしまいます。そもそも、保護者にとって短所に見えることをことさら気にして、直そうとする必要はありません。
最初は内気でなかなかクラスメイトと話すことができなくても、次第に慣れていくもの。子どもは自然に成長していく力を持っています。子どもには高い順応力があるものですから、保護者が先回りして過剰に心配をすることはやめましょう。
保護者が不安の種を植え付けないように要注意
子どもは新しい環境になることにそこまで大きな不安を抱いていません。まっさらな状態なのに、大人が「保育園からこの小学校に行くのは1人だけだから心配だね」「小学校で友達できるかな」などと保護者が声かけすることで、不安が広がってしまうのです。保護者の発言が子どもの不安を助長していることは大いにあります。
子どもは保護者のことをよく観察していますから、心配しているとその不安が伝播してしまうのです。子どもに不安の種を植えつけないように十分注意してください。
また、もし子ども自身が小学校に対しての不安を口にしたら、それを増長させないように接しましょう。どんなことが心配なのかに耳を傾け、受け止めてあげることが大切です。時には、ご自身の学校での楽しかった思い出などを話してあげてもよいかもしれませんね。
防犯のために通学路の見学をしよう
小学校入学に向けて、「準備をしなければ!」と焦る保護者の方もいらっしゃいます。保護者の方から「どんな練習をすればいいですか?」といった質問を受けることがよくあります。しかし、私は保護者があれこれと整える必要はないと考えています。詳しくは、以前お伝えした「小学校への入学準備 家庭教育の専門家が「アナログ時計」をおすすめする理由」をご覧いただきたいのですが、基本的に子どもは自分で成長する力を持っているからです。
ただし、防犯の観点から通学路を子どもと一緒に見学してみることは有効でしょう。「ここは車通りが多いね」や「ここは信号を確認して横断歩道を渡ろうね」などと言いながら小学校まで一緒に歩いてみるのです。
自治体やPTAなどが設けている「こども110番のいえ」(名称は地域によって異なる)は、必ずチェックしてほしいです。「こども110番のいえ」は、子どもが危険を感じた時に、保護し、警察と連携するなどの対処をしてくれます。
通学路確認の際に気をつけてほしいのが、「この子が一人では通えないから心配でついていくのだ」という不安な心で子どもと接しないということです。あくまで、危険を回避するための通学路見学であることを大前提としましょう。
まとめ & 実践 TIPS
小学校入学時には、引っ込み思案の子どもがきちんと小学校に馴染めるか不安になる保護者の方も少なくありません。しかし、保護者の方が心配をしすぎると、子どもに不安の種を植え付けてしまうことになります。子どもは自分で成長する力を持っているので、それを信じましょう。
以前お伝えしたアナログ時計の活用と、あくまで防犯のために、通学路を親子で確認しながら歩いてみるなど、気負い過ぎない程度で行えれば十分だといえるでしょう。
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