子どものけんかに「大人のジャッジ」は不要 まずは受け止めること

子どものけんかに「大人のジャッジ」は不要 まずは受け止めること小学2年生と5年生の男の子を連れて歩いていたとき、いきなり下の子が大声を張り上げて泣き叫び、上の子はばつが悪そうにしていた……。こうした光景はしばしばみられることだが、その時まわりの大人はどのように対処するのがベストなのだろうか。その答えをコーチングのプロ・石川尚子氏に伺った。

 

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あるフリースクールの小学生のクラスを1日見学させてもらった時、外での学習を終え、学校に戻ろうという段になって、下の子が泣き出すという事件が起きました。先生は、コーチングを随所に取り入れて教育をされているかたです。どう対応するのだろう? 私はじっと見守りました。

 

すると、先生はしばらく2人をじっと見守り、下の子が泣きやみ、落ち着くのを待ってから、ようやく声をかけました。その第一声はとても穏やかでした。
「何があったの?」
2人は黙ったままです。先生がもう一度聞きました。A君が答えました。このあと、A君から出てきた言葉は、なんでそんなことでけんかになるの?というぐらい大人からするとたわいもない話でした。
先生:「っていうことをA君はB君に聞いてもらいたかったんだって」
B君:「わかった」
このあと、2人は、あれはいったい何だったの?というぐらい和やかな様子で学校まで戻りました。大人が感情的に反応せず、まず「事実」をしっかり受けとめることで、子どもたちも、落ち着いて自分の気持ちをふりかえり、感情をおさめていくんだなと感じた場面でした。

 

けんかに関しても、大人が自分の価値観で判断(ジャッジ)を下しがちです。「あなたが悪い」と決めつけられると、「本当はこうだったのに」と腑(ふ)に落ちないモヤモヤが残ってしまいます。「悪い」と思われる行動をとった子どもにも、きっと、それなりの「理由」があるはずです。その気持ちにしっかり耳を傾け、受けとめ、「そんな気持ちがあったんだ」「そんな気持ちにさせてしまったんだ」ということをお互いに考えられたら、むやみに人のせいにしたり、自分を正当化したりしなくなるでしょう。

 

出典:子ども同士のけんかにどう対応する? -ベネッセ教育情報サイト

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