マット運動が好きになる 「エビのポーズ」と腹筋練習法
マット運動を苦手な子どもも少なくないだろう。しかし、「コツさえつかんでしまえば、あとはあっけないほど簡単にできてしまいます」と話すのは、湘南とびうお体操クラブ代表の武田晴信氏。前転や後転に役立つ基本のポーズと、練習法について教えてもらった。
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身体のすべてを使うマット運動は、あらゆるスポーツの基本。身体の柔軟性と筋力が高まり、自然に運動能力の向上につながっていきますから、ぜひ尻込みをせず挑んでほしいと思います。
まず、前転や後転に役立つ「エビのポーズ」から練習していきましょう。体操座りの姿勢のまま、寝ころびながらうしろに体を投げ出し、両足を体操座りの時とは反対の床に着けます。背中を十分に丸めないと足が床に届かないこのポーズは、前転や後転で上手く背中を丸めて回転することにつながります。はじめのうちは、足が床に届かなくても構いません。脚をなるべく遠くまで伸ばすようにしましょう。手で腰を支えてもかまいません。慣れてきたら、すね全体を床まで着けます。
マット運動では、ふだん動かさない筋肉をたくさん使います。急な運動は筋肉を痛めますので、この「エビのポーズ」にたっぷり時間をかけ、ストレッチを行いましょう。
続いて、前転に役立つ「腹筋運動」です。寝ころんで、曲げた腕を胸の前で交差し、脚は、足の裏が床に着くまで膝を曲げた状態でスタートします。保護者のかたは両脚のふくらはぎを持って支えます。前転と腹筋は結びつかなかった、という人も多いことでしょう。腹筋を鍛えると、前転の時に楽に起き上がれるようになるというメリットがあるのです。