反抗期!? 子どもの不機嫌に振り回されないコツを、コーチングのプロに聞く
子どもが成長する過程で、よくある反抗期。急に言葉づかいが乱暴になり、いつも不機嫌でイライラしている……など、子どもの態度に頭を悩ませている保護者も多いだろう。コーチングのプロ・石川尚子氏に、反抗期の子どもとの向き合い方について教えてもらった。
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「息子は中学生になってから、いつも不機嫌。『何かあったの?』と声をかけても、『うるさい』『あっち行け!』とにらまれたり無視されたりで、どうしたらいいかわからない」と、悩んでいたKさん。担任の先生に相談したところ、「いいですね! 順調に成長していますね」と言われて、身体の力が抜けたそうです。
「反抗期は、子ども自身も自分の感情をどうコントロールしていいかわからない時期。なんとなく不安でイライラして家族にあたってしまう。でも、それは成長しつつある証拠です。ここで保護者も感情的になってしまうと、お子さんも余計に感情的になってしまいます。『そうか、イライラするのかー』と受け止めるだけでいいんです」と、担任の先生。
一緒に感情的にならないようにしようと決めたKさんは、先生に言われた2つのことを実践するようにしたそうです。
●何があっても毎日、自分からあいさつをする
●名前を呼んで言葉をかける
「○○ちゃん、おはよう」、「○○ちゃん、おかえり」、「○○ちゃん、ごはんだよ」。
これらは「相手の存在を承認する」とても大切なコミュニケーション。「あなたがそこにいるのを知っているよ。いつも見ているよ」というメッセージを送り続けることで、子どもの否定的な感情を和らげ、安心感を与えます。
「口をきかないのも順調な成長と思って、あいさつだけはしていると、向こうもあいさつをするようになったり、少しは学校の話をしてくれたり。前よりも楽になりました」というKさんの言葉からも、存在を認める言葉かけの効果を感じます。「反抗期かな?」と思っても深刻になりすぎず、気楽に構えてみてはどうでしょうか。