育児に参加してる“つもり” 「イクメン」ならぬ「イタメン」にならないために
育児に参加しているつもりが、実はほとんど見ているだけ。あなたは「イクメン」ならぬ「イタメン」になっていないだろうか? 育児・教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏が、忙しいパパが、よりよく子育てに参加するための意識の持ち方をアドバイスする。
***
「週の半分は子どもをお風呂に入れている。だから自分はイクメンだ」と自負されるパパがいます。しかしよく聞くと、自分が先にお風呂でゆっくりしたあと、ママが連れてきた裸の赤ちゃんを湯船にちょっとつけて、またママに返す……程度のことだったりするのです。
おむつや服の着脱、タオルや飲み物の用意などを含めた全入浴プロセスを「1」とすると、湯船につける部分は「0.2」くらいでしょう。これを週に4回したとしても、「0.8」にしかなりません。一週間の合計「7」のうち、たった「0.8」です! これで「自分はイクメン」と言えてしまうパパは、残念ながら「イタ(痛)メン」です。
ママだって、入浴に限らず、「お世話系」子育て(前編参照)のすべてを、忙しいパパにやってほしいわけではないでしょう。ただ、パパがどの部分をやっているのか、パパ自身にわかっていてほしいはず。パパは全体像を把握し、「自分がいないときは、ママが全部ひとりでやっているんだ」と想像しましょう。そして、「ごめんね。0.8だけど、一生懸命やるから許してね」の一言を。