進路選択に向けて保護者ができるのは「挑戦の後押し」/お笑い芸人 厚切りジェイソンさん&石井てる美さん対談【後編】

プロフィール

厚切りジェイソン

厚切りジェイソンさん

17歳でミシガン州立大学に飛び級入学。イリノイ大学大学院修了後、IT企業などに務めたのち、米国企業の日本法人支社長として日本へ。IT企業に転職して役員を務めながら、2014年に芸人デビューするだけでなく、今やIT・投資・英語などの分野でも活躍している。著書に『ジェイソン流お金の増やし方』(ぴあ)など。

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石井てる美

石井てる美さん

東京大学文科三類に入学したのち、「理転」し、理系の工学部社会基盤学科を卒業。同大学院修了後、外資系コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社するも、1年4か月で退社。お笑い養成所に入所し、お笑い芸人となる。著書に『キャリアを手放す勇気』(日本経済新聞出版)など。

高校生はどこかのタイミングで、大学進学に向けて、「文系」「理系」や行きたい学部を選ばなくてはなりません。その時に、保護者としてできることとは?

前編・中編に続き、苦手な理数系を避けたものの、大学に入ってから理系に転じた石井てる美さん(東京大学卒・元マッキンゼー)、「好き」を究めてコンピューターサイエンスを学んだ厚切りジェイソンさん(IT企業役員)に、進路についてうかがう最終回です。

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この記事のポイント

高校生だって誰かに導いてほしい!?

——納得のいく進路選択に向けて、保護者にできることは何だと思いますか?

石井さん:高校生って、大人のようで大人じゃない。「もう、一人で決められるだろう」と放っておきがちかもしれませんが、あまり調べずに得意不得意で進路を決めてしまった私としては、親でも先生でも、もう少し導いてもらえたら違っていたかなあと。

といっても、「話すのが上手だから、弁護士や先生に向いているかもしれないよ」みたいなことだけでいいんです。それがきっと進路について考えたり、「どうしたらなれるんだろう」と調べたりするきっかけになると思うんです。

ジェイソンさん:自分で決めたほうが、やる気にもなりますよね。うちの子はまだ小学生ですが、そんな考えから、ほめて終わりとか「絵が上手だから〇〇しなさい」ではなくて、「どうしたい?」とか「やりたいことに近づくには何が必要ですか?」などと先の行動につながるような会話を心がけています。そういう話をするためには、日頃からコミュニケーションをとっておくことが大事だと思いますけれど。

挑戦することで「やりたい」が見えてくる

——好きなことややりたいことがない場合は、どうしたらいいと思われますか?

ジェイソンさん:いろいろなことをやってみたらいいと思います。僕は高校生の時に、ケーキの飾りつけとか、庭師の手伝いとか……。いろいろなアルバイトをやったおかげで、それらには向いていないとわかりましたから。

石井さん:始めたことは続けなさいみたいな美徳があるけれど、向いていないとわかったら、それが大きな成果だもんね。やらなければ、好きかどうかもわからないわけだから。

ジェイソンさん:そうね。そして、いろいろと挑戦しながら、将来どうなりたいのかを考えていったほうがいいですよね。目標があったほうが、「大学に受かりやすいから資格をとる」じゃなくて、「こうなりたいからこれをがんばる」になって、気合も入るだろうから。

石井さん:私は、その逆でしたね。まさにやりたいことがなくて、行き当たりばったり。でも、だからこそどんな勉強にも一生懸命に取り組んだことが、文系学部から理系学部に進む時などにも生きたかな。

保護者にできることは挑戦の「後押し」

——最後に、保護者の皆さんにメッセージを!

ジェイソンさん:自分なりの道を見つけられたら最高。だから、ただ悩んでいないで、どんどん挑戦して、自分で行動できるように、背中を押してあげられたらいいと思います。

石井さん:そうですね。人に言われたことじゃなくて、誰が何と言おうとこれが 好き。遅かれ早かれ自分の中に答えを見つけられた人こそ、どんどん新しいものが誕生する、これからの社会で最強だと思います。そのために高校生の今できることといえば、やりたいことがある人はそこに思い切りエネルギーを注ぎ、まだ見つからない人は、目の前のことをがんばっておくこと。

そういう意味では、学園祭実行委員をやったり、アイドルのライブに行ったり、思いっきりカラオケを楽しんだり……。好きなことを自由にやらせてくれた親には、私、すごく感謝しているんです。好きなことに熱中したぶんだけ、勉強をさらにがんばる好循環にもなったし、何かに没頭することって、きっと大事なことで すよね。

それから、英語! 何をするにも自分を助けてくれるものなので、がんばるように、ぜひ伝えてあげてください!

まとめ & 実践 TIPS

進路の決めかたは人それぞれ。「好き」や「得意」がカギになったり、勉強のがんばりにつながったりもすると思いますが、厚切りジェイソンさんのようにいろいろなことに挑戦してみたり、石井てる美さんのように目の前のことをがんばったりするなかで、それぞれの正解が見えてくるのではないでしょうか。

高校生にもなると、保護者のかたの声が届きにくいかもしれませんが、まだまだ見えていないことも。たとえば食卓を囲んでいる時など、日常の中でさりげなく「何をやりたいの?」「こういう作戦もあるかもしれないよ」なんて考えるヒントを伝えることも、保護者にできることなのかもしれません。

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