【国語】2022年1月大学入学共通テストを徹底解説 国語の出題傾向と高得点をとるためのポイント3つ
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「大学入試センター試験」(以下、センター試験)に代わり、「大学入学共通テスト」(以下、共通テスト)が行われるようになって、今年度は2回目。
SNSでは、自分が豚肉になった視点で書かれた問題文が話題になっていましたが、今年度の共通テストで特に話題になったのは「難しくなった」ということではないでしょうか。
たしかに、一つの大問に2つの文章が問題文として出題されたり、メモ形式や授業の場面を想定した会話文の出題がされたりと、センター試験の頃には見られなかった形式の出題が多くみられました。
ただ、それによって単純に「難しくなった」とは言えません。共通テストに代わって新たに求められる力もありますが、ベースとなるのはこれまでと変わらず、学校で学習する国語の知識・読解力です。そこで今回は、共通テストの出題内容の分析と対策をご紹介します。
・【地歴公民】2022年1月大学入学共通テストを徹底解説 2年目を迎えた傾向と対策
複数の資料を比較・統合することが求められる!
センター試験と同様、評論・小説・古文・漢文の4つの分野から出題されますが、センター試験と大きく違うのは、1つの文章を正確に読み取るだけでなく、複数の資料を関連付けて考える必要がある点です。
例えば、今年度の第1問では、「食べる」ということをテーマに書かれた2つの文章が出題されました。このような問題の場合、2つの文章を比較して、「共通点や相違点はどこだろう」「2つの文章の内容を踏まえるとどんな考えが導き出せるだろう」と考える必要があります。
今年度の共通テストではこのような複数資料の読み取りに関する問題が、評論・小説・古文・漢文の各分野でさまざまな形式で出題され、昨年度よりも、さらに複数の資料を比較・統合する力が求められるようになりました。
共通テストで高得点をとるためのポイントは3つ!
共通テストの出題傾向から考えられる対策は3点あります。
①文章を正確に要約できる力を身につける
複数の資料を比較・統合するには、それぞれの文章の内容を正確に読み取る力が前提となります。演習問題などで、評論・小説・古文・漢文など、さまざまな種類の文章に触れ、文章に合った「読み方」を身につけておくことが重要です。
特に、「文章のテーマ・話題は何なのか」「文章で書き手が一番伝えたいこと(要旨)は何なのか」を意識して読み取るようにしましょう。文章を要約する練習をして、文章の内容を正確につかめるようにしておくのもおすすめです。
共通テストで出題される文章自体は、標準的な難易度のものがほとんどです。一つ一つの文章や資料を正確に読み取れるよう練習をしておきましょう。
②さまざまな形式の出題で、複数の資料を関連付けて読み取ることに慣れる
共通テストで高得点をとるためには、複数資料型の問題で得点できる力を身につけることが必須です。共通テスト対策の問題集などで複数の資料を関連付けて問う演習問題に取り組み、複数資料型の問題に慣れておきましょう。
また、メモやノート、表などいろいろな形の資料を用いた出題形式も予想されるため、資料同士を関連付けて共通点・相違点をつかむ練習や、設問に応じた読解演習を積み重ねておくことで、あせらずに問題に対応できるようにしておきましょう。
③古文・漢文の知識を確認し、得点源にする
古文や漢文でも、複数の資料を用いた出題が予想されますが、ベースとなるのは基本的な古語の意味や漢文の句法、漢詩のルールなどの古典知識です。
知識の問題は文章読解があまり得意ではない受験生でも得点につなげることができます。古文や漢文が苦手な人は、それぞれの資料の内容を正確に読み取れるように、普段の学習で少しずつ知識を積み重ねておきましょう。
古文・漢文では知識事項が身についていれば、確実に得点できる問題も出題されています。古文・漢文の知識を確実にして得点源にすることが高得点につながります。
- ・文章の内容を要約できる力を身につける。
- ・複数の資料を関連付けて読み取ることに慣れる。
- ・古文・漢文の知識を確認する。
まとめ & 実践 TIPS
複数資料の読み取り問題は今後も共通テストで出題が予想されますが、学校の学習だけではまったく太刀打ちできない「難しい」問題ではありません。
知識を身につけ、一つ一つの文章を正しく読み取る力を養うとともに、一見関連がないと思われる複数の文章の関係性を自分なりに考えてみるなどして、共通テストで求められる思考法・考え方に慣れておくようにしましょう。
株式会社プランディット 国語課 岩本(いわもと)
編集プロダクションの株式会社プランディットで、進研ゼミを中心に、小学校から高校向けの国語の教材編集を担当。
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