子どもが医者になりたいというけど学費が心配…親が知っておきたい医学部進学事情

子どもの将来の夢として人気が高い医師。かかりつけのお医者さんに接したり、医療ドラマを見たりする中で、医者を夢見る子どもも多くいます。
でも、保護者としては医学部の学費の高さや、入試難易度の高さなど心配は尽きないですよね。2018年に明らかになった女子受験生差別も気がかりです。
子どもに適切なアドバイスができるよう、最新の医学部進学事情をつかんでおきましょう。

この記事のポイント

医学部定員は減っていく見込み。競争は激化へ

医学部の入学定員は、2008年度から2019年度まで、増加し続けていました。2008年度には7793人、2019年度には9420人へと拡大(※1)。 この背景には、地域医療に携わる医師や、産婦人科医、小児科医などが不足している「医師の偏在」を解消しようとする目的がありました。

しかしながら、2020年度には9330人と定員数が減少したのです。これには、2点の要因があると言われています。1点目は、都市部に医師が多く、地方に少なくなることを解消しようと設けられた「地域枠」がうまく機能していないこと。そして、2点目は2029年を境に医師の供給過剰になるとの推定がされていることです。

今後の医学部定員については、厚生労働省「医師受給分科会」において議論され、2021年度、2022年度は現行程度の見込みであるものの、その後については定員を減らす意向が示されています(※2)。

定員が減少していくとはいえ、根強い人気を誇る医学部を志望する受験生は多いもの。そのため、倍率はあがり競争がさらに激化することが予想されています。

350万から4500万超まで。医学部6年間の学費は幅が広い!

医学部の学費は、国立と私立とで大きく異なります。
国立大学の標準額は、入学料28万2,000円、授業料が53万5,800円となり、6年間で約350万円(※3)。
一方の私立大学は大学間の学費の差が非常に大きく、6年間で2000万に満たない大学から4500万円以上かかる大学まであります(※4)。
そのため、学費が比較的安くすむ国立大学の人気は高く、入試難易度も非常に高くなっています。

女子や浪人生への入試差別はどうなったか?

2018年に発覚した医学部入試における差別問題。女子や浪人生を不利に扱い、合格しづらくしていたことが問題となりましたが、その後の状況はどうなっているのでしょうか。

文部科学省は、「医学部医学科の入学者選抜における公正確保等に係る緊急調査」を実施し、平成30年12月14日に最終報告を公開しています。そこで、10大学の入試について、不適切であることを指摘しました。また、その後の各大学の対応状況についても定期的に情報が提供されています(※5)。
とはいえ、大学入試は各大学のアドミッション・ポリシーと呼ばれる入学者受入れ方針に基づいた選抜が行われるものであり、各大学の裁量が大きいものであるため、グレーゾーンが生まれやすいものであることも否めません。

まとめ & 実践 TIPS

人気の医学部も今後は定員が減少していくため、お子さんが受験をする際には今以上に激しい競争となることが予想されます。
また、社会的責任の大きい医師の養成は、国の計画養成が行われており、ただ学力が高ければよいというわけではなく、人間性も含めてトータルで適性が問われます。そのため、二次試験にも面接や小論文が課されるわけです。「どんな医師になりたいか」「医師の役割をどう考えるか」「へき地医療はどうあるべきか」など、今からお子さまと話し合ってみるのも医学部合格に求められる資質の養成に繋がることでしょう。

出典:
※1
文部科学省・医学教育課「令和2年度 医学部医学科⼊学状況」
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/iryou/1324090.htm

※2
厚生労働省・第35回医師需給分科会
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_13283.html

※3
国立大学の授業料、値上げ拡大する!?
https://benesse.jp/kyouiku/202003/20200330-1.html

※4
文部科学省・平成29年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金
平均額(定員1人当たり)の調査結果について
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/__icsFiles/afieldfile/2018/12/26/1412031_01.pdf

※5
文部科学省・医学部医学科の入学者選抜における公正確保等に係る調査について
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/senbatsu/1409128.htm

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