中学生の不登校、一人で悩まないで。学校ならではの支援制度を活用しよう
「不登校が続く我が子をどうサポートすればいいんだろう……」
不登校の子どものサポートは、家庭内だけでは抱える負担が大きく「これでいいのだろうか」と、一人で抱え込み悩んでしまっている保護者も多いのではないでしょうか? 不登校の子どもは、保護者だけではなく、学校や行政などさまざまな方面からも支援が受けられます。学校ならではの支援もあるので、担任の先生や学校と相談して、積極的に活用を検討してみましょう。今回は、不登校の子どもの気持ちに寄り添いながら、一緒にサポートしてくれる、学校内の支援制度を3つご紹介します。
この記事のポイント
スクールソーシャルワーカー(SSW)|環境面からサポートする専門家
どんなことをサポートしてくれるの?
「スクールソーシャルワーカー(SSW)」は、教育と福祉の専門家です。子どもやご家庭をはじめ、学校、児童相談所や適応指導教室などの各機関、地域などと連携を取り、子どもが置かれている環境へ働きかけることで、子どもが安心して過ごせるように支援しています。
不登校には心の問題と環境の問題が複雑に絡み合っていることが多いため、教育と福祉の両面から支援してくれるスクールソーシャルワーカーは、大きな力になってくれるはずです。また、ネットワーク構築、チーム体制支援、保護者・教職員への支援なども、スクールソーシャルワーカーの職務内容に含まれています。
利用するメリットは?
スクールソーシャルワーカーを利用すると得られるメリットは以下の通りです。
・学校・家庭・地域がつながることで、より全体から支援が受けられる
・学校内だけでは解決できない問題にもアプローチできる
・問題が深刻化する前に相談することで、早期解決につながる
子どもと保護者、子どもと学校のように「線」でつなぐだけではなく、子どもを取り巻く環境を「円」にして広くつなげることで、支援の幅が広がり、より適切なサポートが見つかるでしょう。
どうやって利用したらいいの?
学校によって利用方法が異なるため、まずは担任や養護教諭など、子どもと関わりのある人に、スクールソーシャルワーカーの支援が必要か相談してみましょう。必要であれば予約を取り、面談する流れになります。
スクールカウンセラー(SC)|心をケアする専門家
どんなことをサポートしてくれるの?
学校で働く臨床心理の専門家である「スクールカウンセラー(SC)」。子どもの心に寄り添ったカウンセリングで、心のケアをサポートしてくれます。
スクールソーシャルワーカーが環境にアプローチし、外側からの解決をサポートしているのに対し、スクールカウンセラーは子どもの心にアプローチすることで、内面からサポートしてくれる存在です。
子どもだけでなく、保護者や教職員への相談対応や、緊急時の心のケアなど、仕事内容は多岐にわたります。
利用するメリットは?
スクールカウンセラーに相談するメリットは以下の通りです。
・学校職員でありながら第三者の立場で相談に乗ってくれる
・守秘義務を守りながら学校としっかり連携が取れる
・費用がかからない
専門家に話を聞いてもらうことで、心が軽くなったり、自分と向き合えるようになったり、子どもの心がよい方向に進むことも少なくないでしょう。民間のカウンセラーとの違いとして、スクールカウンセラーは無料で利用でき、担任や養護教諭の先生との連携がスムーズという点が大きなメリットです。
「学校のことを話すと先生に伝わってしまうかも」と心配されるかもしれませんが、スクールカウンセラーは守秘義務を守りながら、必要な情報だけを学校と共有してくれます。お子さんも保護者も、安心して本音を話せる存在です。
どうやって利用したらいいの?
学校によって利用方法は異なるため、まずは学校の担任の先生に「スクールカウンセラーに相談したいのですが」と伝えてみてください。スクールカウンセラーの来校頻度は月に1〜2回程度が多いため、利用の際は早めに予約を取るのがおすすめです。
校内教育支援センター(SSR)|学校内の安心できる居場所
どんなことをサポートしてくれるの?
校内教育支援センター(SSR)とは、教室に入るのはつらいけれど、学校には来られる子どもを対象とした取り組みです。「スペシャルサポートルーム(SSR)」や「校内適応指導教室」「校内フリースクール」など、さまざまな呼び方があります。
校内教育支援センターの支援場所は、学校内の空き教室などで、学校の教員や専門の支援員が、子どもに対して教育相談や学習支援などを行っています。
利用するメリットは?
校内教育支援センターは、「学校には行けるけど、自分のクラスに入りづらい」
「気持ちを落ち着かせてリラックスしたい」という子どもの気持ちに寄り添うことができます。学校内でほっとできる居場所を見つけることで、子どもの心の安定にもつながっていくでしょう。
また、先生や友達と接点が持ちやすく、生活のリズムも作りやすいというメリットがあります。
どうやって利用したらいいの?
2025年の文部科学省の調査では、全国の中学校の校内教育支援センターの設置率は77.5%となっており、小学校(49.1%)と比べても高い割合です。しかし、地域によって設置率には差があるため、まずは担任の先生に、通っている学校に校内教育支援センターが設置されているか、確認してみましょう。
一人で抱え込まず、周りのサポートに頼ってみよう
「スクールソーシャルワーカー(SSW)」「スクールカウンセラー(SC)」「校内教育支援センター(SSR)」、不登校の子どもをサポートしてくれる制度は数多くあります。子どものペースを大切にしながら、学校や専門家と一緒に、少しずつ前に進んでいきましょう。一人で抱え込まず、まずは一歩、相談してみることから始めてみてください。学校によってサポート体制の有無が異なるため、まずは担任の先生に確認してみましょう。
参考資料
出典:COCOLOプラン進捗状況(概要)( 文部科学省発行)
