ひらがなの読み書きはいつから?小学校入学前に必要?家庭での練習の進め方を解説
小学校入学を前に「ひらがなの読み書きはどこまで準備すべき?」と悩んでいるかたもいるのではないでしょうか。「練習はいつから始めるのがいい?」と迷うこともあるかもしれません。
そこで今回は、小学校入学前のひらがな練習について、始めるタイミングや、読み・書き練習の進め方、保護者のサポート方法について解説します。
この記事のポイント
ひらがなの学習はいつから始めればいい?
まず、ひらがなの学習を始める時期ですが、はっきりとした決まりはありません。お子さまが「読んでみたい」「知りたい」と感じ始めたタイミングを大切にすることがポイントです。
個人差はありますが、4〜5歳ごろになると、身の回りの文字に興味を持ち始める子が増えてきます。街の看板を指さして読もうとしたり、お友達や家族に手紙を書きたがったりするのは、文字への関心が育ってきたサインといえるでしょう。
最初は、ひらがなを「読む」ことから始めるのがおすすめです。少しずつ読める文字が増えてくると、「書いてみたい」という気持ちも自然と出てきます。
ひらがなは小学校入学までに覚えておいたほうがいい?
ひらがなの読み書きを、入学前にすべて完璧にしておく必要はありません。ただ、少しでも読めたり書けたりすると、入学後の学校生活に気持ちの余裕が生まれやすくなります。
文部科学省の調査(※)でも、年長児の9割以上がひらがなを読めたり、自分の名前を書けたりしていることが紹介されています(※)。お子さまがひらがなに興味を持っているようであれば、入学準備の一つとして、できるところから取り入れてみるとよいですね。
ただし、大切なのはお子さま自身の興味や興味の芽生えを尊重することです。ひらがなに関心がないにも関わらずドリルなどの練習を進めると、「字を覚えるのはきらい」と逆効果になってしまうこともあります。
無理に進めるのではなく、興味が育つタイミングを大切にしながら、遊びや日常の中で文字にふれる機会を増やしていきましょう。
ひらがなの「読み」の練習はどう進める?
文字に興味を持ち始めたら、まずは「ひらがなを読む」ことから少しずつ取り組んでいきましょう。読みの練習というと、「あいうえお順に覚えないといけないのでは?」と感じるかたもいるかもしれませんが、必ずしも順番に覚える必要はありません。
大切なのは、文字そのものを覚えることよりも、「音」と「文字」が結びついていくことです。ここでは、家庭で無理なく進めやすい読みの練習の考え方を紹介します。
言葉を一つずつの音に分ける
ひらがなの読み始めによく見られるのが、「単語なら読めるのに、1文字ずつになると読めない」という状態です。これは、文字として一つひとつ読んでいるというより、言葉全体を「形」として覚えていることが多いためです。
そこでまず意識したいのが、言葉の「音」に耳を向けること。たとえば「いちご」という言葉は、「い・ち・ご」という音の集まりでできています。こうした音の区切りに気付くことが、文字を読む力の土台になります。
日常の中で、しりとりや「『あ』で始まる言葉を探してみよう」といった遊びを取り入れるだけでも、自然と音への意識が育っていきます。
音とひらがなの形を少しずつ結びつける
言葉を一つずつ音に分けることができるようになってきたら、音とひらがなの形を少しずつ結びつけていきます。この時も、あいうえお順に進める必要はありません。お子さまが気付いた文字や、身近な言葉に出てくる文字から覚えていって大丈夫です。
幼児期は、「ふ」や「ほ」のように形に特徴のある文字は覚えやすい一方で、「く」と「へ」など、似た形の文字は見分けにくいこともあります。間違えるのは自然なことなので、焦らず見守りましょう。
外出先の看板を読んでみたり、体を使って文字の形を作ってみたりと、遊びや体験の中で文字にふれることで、楽しく取り組めます。
つまずきやすい読み方は、あとからでOK
「ば・ぱ」や、小さい「っ・ゃ・ゅ・ょ」などの読み方は、多くのお子さまがつまずきやすいポイントです。
たとえば「ぎゅうにゅう」を「ぎゆうにゆう」と読んでしまうのも、よくあること。「ここは小さい文字が入るから、ぎゅうにゅうだね」と一緒に声に出して確認できるといいですね。最初から完璧に覚えさせようとせず、少しずつふれていく程度で十分です。
ひらがなの「書き」の練習はどう進める?
ひらがなを少しずつ読めるようになってきたら、次は「書く」練習に進んでいきましょう。ただし、最初からきれいに書くことを目指す必要はありません。「書くことに慣れる」「書いてみたい気持ちを育てる」ことを大切にすると、無理なく続けやすくなります。
遊びのなかで、手を動かすことに慣れる
ひらがなを書く前に大切なのは、鉛筆を使って手を動かすことに慣れることです。お絵かきやぬりえ、線をなぞる遊びなどをとおして、自然と手や指の動きが育っていきます。
たとえば、ぐるぐる円を描いたり、波線をなぞったりするだけでも十分です。「字の練習」と考えず、遊びの延長として取り入れることで、抵抗感なく進められます。
なぞり書きで文字の形に親しむ
手を動かすことに慣れてきたら、なぞり書きにチャレンジしてみましょう。なぞり書きは、ひらがなの形や大きさの感覚をつかむのに役立ちます。
この時も、あいうえお順に進める必要はありません。お子さまが興味を持った文字や、自分の名前、好きな言葉から始めてOKです。家族や友達、好きなキャラクターの名前などであれば、楽しく練習できるでしょう。
見本を見ながら、少しずつ書いてみる
なぞり書きに慣れてきたら、お手本を見ながら自分で書く練習に進みます。最初は形が崩れても問題ありません。書く経験を重ねる中で、少しずつ整っていきます。
書き順については、保護者が実際に書いて見せながら「こう書くよ」と伝えてあげると、自然に身に付きやすくなります。ただし、正しい書き順にこだわりすぎると書く楽しさが減ってしまうことも。少しずつ覚えていければOKと大らかに構えておきましょう。
また、書きたい気持ちを高めてあげるのも大切なポイント。「お友達にお手紙を書いてみよう」など、お子さまがやってみたいと思える声かけをしてあげられるといいですね。
ひらがな練習への保護者のサポート法と注意点
お子さまのひらがなの練習をサポートする際は、楽しんで取り組めることを第一に考えましょう。楽しむことは習得への近道。幼児期の学びでは、「楽しい」「できた」という感覚こそが、何よりの原動力になります。
たとえば、文字が読めた時には「読めたね」「小さい『ゅ』にも気付けたね」と、できたことを具体的に言葉にして伝えてあげましょう。そうした声かけが、「次もやってみよう」という前向きな気持ちにつながります。
また、かるたやしりとりなど、遊びの中で文字にふれるのもおすすめです。机に向かって練習するだけでなく、お風呂にひらがなのポスターを貼ったり、お風呂用クレヨンで壁に描いたりするなど、リラックスした時間の中で文字に親しむ工夫も取り入れてみましょう。練習感が出にくく、自然にひらがなに親しむことができます。
避けておきたい関わり方にも注意
一方で、良かれと思ってのサポートが、かえって逆効果になってしまうこともあります。
入学までにすべて覚えさせようと焦ったり、覚える順番にこだわりすぎたり、周りのお子さまと比べたりすると、「つまらない」「苦手」という気持ちが先に立ってしまうことがあります。
ひらがなの習得には個人差があり、進み方も本当にさまざまです。うまく書けない文字があっても、「まだ途中」「これから伸びるところ」と受け止め、できている部分に目を向けてあげることが大切です。今の時期だからこその書き間違えを、楽しんで受け止められるといいですね。
また、書き順や字の形についても、最初から完璧を求める必要はありません。気になる時は注意するよりも、一緒になぞったり、「こうすると書きやすいね」とさりげなく伝えたりする程度で十分です。書く楽しさを大切にしながら、少しずつ身に付けていきましょう。
まとめ & 実践 TIPS
ひらがなの読み書きは、小学校入学に向けた準備の一つですが、入学前に必ず身に付けておかなければならないものではありません。大切なのは、「いつまでに」「どこまで」と焦ることよりも、お子さまが文字に興味を持ったタイミングで、楽しくふれられる環境を整えてあげることです。
読みから書きへと少しずつ進めたり、遊びの中で文字に親しんだりすることで、無理なくひらがなに慣れていくことができます。お子さまのペースを大切にしながら、「文字っておもしろい」「やってみたい」という気持ちを育てていくことが、前向きな入学準備につながっていくはずです。
(出典)
※ 幼児教育、幼小接続に関する現状について|文部科学省
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/053/siryo/__icsFiles/afieldfile/2015/05/25/1358061_03_01.pdf
- 育児・子育て

