「夏休みは疲れる…」と感じる保護者が約8割!お昼ごはんや宿題チェック、みんなの「乗り切りアイデア」公開

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子どもたちにとっては楽しみの多い夏休み。
一方、保護者にとっては負担を感じてしまうことも多いようです。
どんなところにストレスを感じてしまうのか、どう工夫して乗り切っているのか、全国の小学生保護者にお聞きしました(※1)

この記事のポイント

約8割の保護者が「夏休み、正直疲れる…」と実感!

Q. 夏休み期間は「正直、大変で疲れてしまう」と思いますか?

※単一回答。n=保護者2,803名。

「夏休み期間は、正直、大変で疲れてしまう」と回答した小学生の保護者は76%。
約8割もの保護者が負担を感じているようです。
夏休みを満喫するお子さまを横目に、保護者は日に日に疲れがたまっていく一方……。そんなご家庭も多いのかもしれません。

多くの保護者が疲れを感じるのは「自宅での食事」や「夏休みの宿題」

Q. 夏休み中、大変だと思う項目を選択してください(全て)。

※複数回答。n=保護者2,499名。

夏休み中に大変だと思うことを尋ねたところ、上の棒グラフのような結果に。
1位は「自宅での食事の準備(61.1%)」で、2位「夏休みの宿題をみること(52.3%)」、3位「子どもの動画・ゲームの使い方・ルール対策(49.7%)」が続きました。
夏休み中は、食事から勉強、生活習慣などさまざまなフォローが必要になることが伝わってきます。

フリーアンサーには、具体的にどのような大変さを感じているのか多くの声が寄せられています。

自宅での食事の準備

● 買い物から作る手間、片付けまでの流れが多いため、親はそれだけで1日が終わってしまう。(兵庫県 小学3年生の保護者)

● 3食すべてを用意し、栄養バランスを考えるのも大変だが、子どもが3人とも偏食傾向なのが正直辛い。この子はこれを食べないから別メニュー、下の子は1歳なので幼児食、など1回に必要なおかずが無駄に多いです。(神奈川県 小学4年生の保護者)

● 給食のようにバランスのいい食事はなかなか用意できない。(新潟県 小学2年生の保護者)

準備の手間に加え、栄養バランスも考えるのは至難の業。給食の偉大さ、ありがたさを痛感する声も多く寄せられていました。

夏休みの宿題をみること

● 共働きのため、自由研究や作文や工作等の児童クラブでできない宿題を、すべて仕事が休みの日に見てあげないといけない。(鹿児島県 小学2年生の保護者)

● 午前中は勉強するようにと(学校から)指示が出ているが、1人でできる宿題が少ない。(福井県 小学5年生の保護者)

● 自由研究の補佐。テーマ決めからまとめまで、すぐにやる気をなくして放置するので、夏休み中に完成までもっていくのが大変。(富山県 小学5年生の保護者)

ふだんとは違う宿題が出るからこそ、子どもも迷いがち。そのフォローに加え、遅れややり忘れがないような進捗確認も必要となると、保護者の負担はどうしても大きくなってしまうようです。

お弁当の準備

● ふだん給食なので、毎日のお弁当作りは非常に苦になる。また夏は腐敗しやすい時期なので事前準備がしにくい。(滋賀県 小学3年生の保護者)

● お弁当作り。傷まないように気を付けなければならないことと、毎日同じにならないようにすること。(茨城県 小学1年生の保護者)

準備をするだけでなく、傷まないようにすること、マンネリにならないようなバリエーションまで考えるとなると、なかなかのハードモードです。

動画・ゲームの使い方・ルール対策

● 暑くて外で遊ばせる不安もあり、家でゲームをする機会が増えそう。ルールなどを教えたり、約束を守らなくて怒る機会が増えそうでストレスが溜まりそう。(愛知県 小学1年生の保護者)

● 日中仕事に出るので、どうしても目が行き届かない部分がでてきてしまう。本人と約束しているが、(動画やゲームのルールを)どれくらい守れていたか後から確認するのも大変だと思う。(佐賀県 小学6年生の保護者)

● 夏休みなので、いつもより少し時間を延ばして動画、ゲームをさせようかと思うが、監視できるわけではないので、長時間する癖がついてしまったら、夏休み明けから生活を戻せないかもしれないと心配になる。(富山県 小学4年生の保護者)

暑さで外遊びが難しいと、どうしても家の中でゲームや動画を見ることも多くなりがち。ルールを決めても、保護者も仕事や家事で忙しく、なかなか確認できないという葛藤(かっとう)が多いようです。

生活管理

● 子どもの生活リズムはどうしても乱れる。夏休み前半はラジオ体操もあるが、後半なくなってしまうので、余計に大変。(東京都 小学1年生の保護者)

● 午前中に勉強させたいが、どうしても時間が押して1日の予定が狂いがち。(神奈川県 小学6年生の保護者)

● 放っておくと起きないまま午前中が終わってしまう。生活リズムが狂ってしまうので、あれこれ言わなくてはならない。(東京都 小学4年生の保護者)

生活リズムを整えるために、朝や午前中の過ごし方を工夫したいと考える保護者が多い模様。とはいえ、なかなか思うようにいかず、後ろ倒しになりがちなようです。

子どもの留守番・安全管理

● 仕事で不在の時の安全面が心配なので、最大限に配慮して見守っています。(東京都 小学6年生の保護者)

● 自分が仕事をしているので、留守中の様子が心配。(埼玉県 小学6年生の保護者)

子どもだけで過ごす時間が多いと、安全面での不安も大きくなるもの。仕事中に心配が募ることもあるようです。

その他

● 姉弟ゲンカです。学校からの帰宅後だけでも毎日ケンカをするのに、1か月朝から晩まで一緒だと、何度仲裁に入らなければならないのか……と思うと気が重いです。(奈良県 小学1年生の保護者)

● 夏休みならではの体験をさせること。夏休みとはいえ仕事もあるので、なかなか難しい。でも夏休み明けにお友達の夏休みのエピソードを聞く子どものことを思うと、何かしてあげなきゃなと毎年思います。(岡山県 小学3年生の保護者)

● 1人でゆっくり休めないので、体力と、自分の趣味の時間の確保も難しい。(宮城県 小学4年生の保護者)

兄弟ゲンカの仲裁に、夏休みならではの体験の計画と、保護者のサポートが必要なことはてんこもり。自分の時間が持ちづらいのも、疲れてしまう大きな理由になりますよね。本当に、お疲れさまです。

みんなどうしている?夏休み乗り切りアイデアを公開!

食事やお弁当の準備に宿題のチェック、ゲームや動画の管理に安全管理……と、夏休みは全方位サポートが必要になりがち。疲れを感じてしまうことも多いでしょう。なんとかうまく乗り切っていきたいですよね。

そこで、全国の小学生保護者から寄せられた「夏休みの大変さを乗り切るアイデア」を紹介します(※2)

食事やお弁当の時短アイデア

● お昼ごはんを曜日ごとに固定して用意しようと思ってます。週に1回は外食を楽しむ予定です。(福井県 小学1年生の保護者)

● ごはんは冷凍食品などで楽するようにしてます。(栃木県 小学3年生の保護者)

● 学童で有料でお弁当を出してもらえるのでお昼ごはんも学童にお願いしています。以前はお弁当を持たせていましたが、暑くて食材が傷むのが心配なので、多少費用がかかっても学童で用意してもらうほうが安心だと判断しました。(神奈川県 小学3年生の保護者)

宿題や勉強に取り組むアイデア

● 「学校のドリルを見開き1ページ→1時間遊び→「チャレンジタッチ」1日分→1時間遊び→音読、午後は自由時間」といったように、時間で区切るようにしてメリハリをつけている。長い時間はやはり続かないので、細切れにしている。(千葉県 小学1年生・2年生の保護者)

● 夏休みになる時に宿題の予定をカレンダーに書き込み、終わたら斜線で消して見えるようにする。(東京都 小学4年生の保護者)

周りのサポートを得る

● 実家が遠方でふだん頼れないので、長期休みの夏休みだけはここぞとばかりに、1か月くらいガッツリ滞在させてもらって、両親と兄に頼ってます。子どもとは遊び場に連れて行くことを約束して、宿題のやる気をアップしてもらってる。(愛媛県 小学2年生の保護者)

● 兄姉に家庭教師を頼む。宿題や見守り、遊びを一緒にしてもらい、母は家事をする。兄姉には謝礼を支払う。(静岡県 小学1年生の保護者)

チーム戦で臨む

● 似たような環境(兄弟とか、親の働き方とか)のお友達ママと協力して遊ばせたり、一緒に宿題をやったり競ったりして前向きに乗り切る。(山口県 小学6年生の保護者)

● 困った時には近所のママ友たちと遊びに誘い合おうと約束しているので、私が「もう遊びに付き合うの嫌だ〜」となった時には頼る予定です。(埼玉県 小学1年生の保護者)

理想を高く置きすぎない

● がんばりすぎないように心がけている。怒りすぎるより、楽しく過ごせた夏休みのほうが絶対に良いので、最低限やる事をやったら他はうまくいかなくても安全に1日過ごせることが1番大事。夜ふかししてても1週間前から戻せるをモットーにしている。(埼玉県 小学1年生の保護者)

● ある程度のゲーム時間の延長や動画を見せる時間が長くなることは許容して、子どもがゲーム・動画の時間は自分も好きなことをするようにします。(家事も休憩)(広島県 小学1年生・4年生の保護者)

お手伝いをうまく活用

● 子どもたちがお手伝いの延長でごはんを作りたがるので、ありがたく休日のお昼などは作ってもらっちゃいます。ダイニングでコーヒーを飲みつつ、火元や包丁などにだけ危険がないようにそばで見守っているだけでとてもありがたいです。(長野県 小学6年生の保護者)

● 夏休み前からいろいろな手伝いを経験させて、夏休み中は毎日何かしら手伝いをしてもらおうと思っています!(北海道 小学4年生の保護者)

無理をしない。疲れたら休む

● 手を抜けるところは手を抜く。(香川県 小学6年生の保護者)

● 疲れたら寝る! やれるだけのことはやってあげたいので、疲れること前提で。休むこともしっかり。(東京都 小学2年生の保護者)

手間を省くアイデアから、周りと協力するアイデア、マインド面の工夫まで、さまざまな工夫で、楽しく乗り切ろうとする姿が見えてきました。一生懸命、対応しようとするあまり疲れすぎてしまってはもったいないもの。今回紹介したアイデアを参考に、自分なりの「夏を乗り切る工夫」を考えてみてはいかがでしょうか。

まとめ & 実践 TIPS

保護者にとっては「正直、疲れる……」と感じることも多い夏休み。約8割もの保護者が「疲れる」と思っていると考えると、大変なことに立ち向かう仲間意識も芽生えてくるようです。お互いの工夫を参考にし合いながら、疲れすぎないように、無理せず、楽しみながら夏を乗り切っていけるといいですね。

編集協力/岡 聡子

(出典)
※1
夏休みに関するアンケート
対象:ベネッセの保護者向けアプリ「まなびの手帳」に登録している、小学1年生~6年生の保護者2,803人
期間:2025年6月15日~22日
方法:インターネットでのアンケート調査

※2
Webアンケート「保護者が疲れすぎない夏休みに!どんな工夫をしていますか?」
調査対象:小学生のお子さまをお持ちの保護者のかた
調査期間:2025年7月4日~7月17日
回答数:55名

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