【失敗・成功体験談】「スマホばかり!勉強しなさい」と言いたいけれど迷う…そんな時どうする?
- 育児・子育て
気がつけばスマホを触っている我が子を見ると、ついイライラしたり、「スマホばっかり見ていないで、勉強しなさい」と口を出したくなるかたもいらっしゃるかもしれません。思春期はなかなか会話が成立せず、周りとの交友関係が見えにくくなることも多いので、余計にお子さまが長い時間スマホを見ているのが気になってしまうのかも。
こんにちは。私はトラストコーチングスクール認定コーチの中原絵里子と申します。
私自身、3人の子どもがおり、上の2人のスマホ事情には中学生のころからずいぶんやきもきさせられました。
今回は私の失敗談も踏まえて、お子さまのスマホ事情にどのようにかかわっていくのがよいか、そのために何を知ることが必要か、コーチング的な観点を踏まえて、3つのポイントをお伝えしていきます。
同じ世代の子どもを持つ保護者として、スマホにかかわるモヤモヤを取り除くお力添えができればと思います。
1. 子どもがスマホで何をしているのかを知る
まず、「スマホを触っている=サボっている」という思い込みがないか考えてみましょう。
今の子どもたちは学習上でデジタルと紙を融合させることがスタンダードになっています。
解答を見ても理解しにくい時に解説動画を見られるアプリを活用していたり、リスニング音声を聴いている場合もあります。また、学校や部活の連絡事項や課題などがスマホに配信されることも増えています。SNSや動画を見ている場合も、友人関係を円滑にするために最低限の話題を押さえることが目的だったりすることも。
一度思い込みを外して、「さっきからずっとスマホを見ているけれど、何を見ているの?」などと聞いてみると、案外目的を持って活用している場合もあります。また、遊んでいると決めつけずにフラットに聞かれると、お子さまも答えやすいもの。
我が家の子どもたちも中学生のころはマンガや動画投稿サイトを見ていることが多かったのですが、高校生になってからは学習目的で活用することも増えました。
中学生のころの延長でついつい「いつまでスマホをいじってるの!」と頭ごなしにしかってしまい、「今課題の動画見てるんだけど」と冷ややかに返されたことも。必要なことをしているのかもしれないという前提で、今やるべきことなのか、あとどれくらいかかりそうかなどを確認するように切り替えたら、ぶつかることもほとんどなくなりました。
気分転換に動画やマンガを見ているという場合は、あと何分くらい見るか決めておくよう促す程度にとどめておくと、お子さまも「言われたからやめた」と感じることなくスムーズに次の行動に移りやすくなります。
2. 保護者の自分が気にしていることを知る
「スマホばかり」の状況に対して、保護者ご自身は何が一番気になっているのか、一度じっくり考えてみましょう。
スマホに時間を取られて勉強時間がなくなり、成績が落ちること。視力が低下したり姿勢が悪くなったりすること。SNS上のトラブルに巻き込まれないか心配していることなど、スマホに関連した心配事はさまざまですが、ご自身はなぜイライラしてしまうのかの原因がわかったら、それをそっとお子さまに伝えてみてください。
ポイントは、主語を「私は」で伝えることと、押しつけないこと。
「あなたはスマホばかりに時間を取られて勉強していない」と決めつけられると、たとえ事実であったとしても受け取りたくないという感情が起きやすくなります。
「私は、あなたの目が悪くなることを気にしているよ。メガネをかけることになったら部活をする時もやりにくいだろうし、目は一生つき合うものだから大事にしてほしい」など、私はこう思っている、という言葉は比較的受け取りやすく、お子さまもそれを受けて「自分はこう思っている」と意見を伝えやすくなります。
3. 子どもの心の状態を知る
中・高校生にもなると、長時間スマホを見てしまっていることで時間を浪費しているという自覚はあります。勉強もしなければ、と自分でもわかっている場合がほとんど。
お子さまは今どんなふうに自分の行動をとらえていて、どうしたいと思っているのかをさりげなく聞くことができれば、サポートもしやすくなります。
私がよく使うワザは、インタビュー形式にすること。
あくまで一般的な話として、「高校生ってどういう時に勉強しようって思えるもの?」「スマホをずっと見ていたなって気付いたらどんなふうに考えるもの?」などと聞いてみると、案外素直に答えてくれたりしました。
たとえば「周りががんばっている時」「前回のテストの点が悪くて次はちゃんと点を取らないとマズイ時」「テスト勉強をしっかりやったら点が取れて、やればちゃんと取れるんだと思えた時」などの答えが返ってきたら、自習室や図書館などの利用を促してみる、前回のテストの結果を振り返ってみるなどの提案が効果的かもしれません。
「自分でもやらなきゃと思っているんだけど、ついスマホを触ってしまう」などの場合は、共感しつつ、「じゃあ何か協力できることはある?」と提案してみても。
たとえば勉強中はリビングに置いておく、アラームを設定して決めた勉強時間になったら部屋に行くように声をかける、利用制限をかけるアプリを入れるなど、あくまでお子さま自身が決めたルールを守るためのサポートをしてあげるとよいですね。
まとめ & 実践 TIPS
横になって長時間スマホをいじっているのを見たら、ついイライラしてしまうもの。
でもそこをぐっとこらえて、「スマホで何をしているのか」「なぜイライラするのか」「子どもはどう感じているのか」を知ることで、自分の思いも相手の思いも大切にできる効果的なコミュニケーションが取りやすくなります。
お子さまはきっと本当はスマホを見ていたいわけじゃない、勉強しなきゃと思っていると信じて、その気持ちに寄り添って背中を押してあげられるとよいですね。
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