子どもにスマホを持たせるべき? 上手な付き合い方にするための、スマホデビューのコツ

子どもにスマホを持たせるかどうかは、現代の保護者にとって、もはや避けては通れない問題となっています。そもそもスマホを持たせるとどのようなメリットデメリットがあるのでしょうか。また、持たせる際にはどのような点に注意すべきなのでしょうか。
スマホに関連してよく起きるトラブルや悩みと共に、安全にスマホデビューするコツまでをご紹介します。

この記事のポイント

子どもにスマホを持たせる、持たせない?

子どもにスマホを持たせるかどうかは、保護者の最大の悩みの一つ。今まさに子どもにねだられて悩んでいるというかたもいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、子どもにスマホを持たせるかどうか、持たせる場合のメリットとデメリットを考えていきます。

都民安全推進本部の「家庭における青少年のスマートフォン等の利用等に関する調査」(2021年4月)によると、令和2年におけるスマホ所有率は小学校低学年で22.4%、高学年で34.4%、中学生は79.8%となりました。中学校入学時に持ち始めることが多いものの、小学生でも利用する子どもがいることがわかります。

都民安全推進本部「家庭における青少年のスマートフォン等の利用等に関する調査」(2021年4月)をもとに編集室で作図

持たせる理由で多いのは、「緊急連絡用」としてです。塾の行き始めや、保護者が働いているときに連絡がとれるようにという理由で持たせる家庭が多くなっています。しかし、連絡をとるだけならキッズケータイでも可能です。

あえてスマホにするメリット、デメリットにはどのようなことがあるのでしょうか。

子どもにスマホを使わせるメリットとは

スマホには、さまざまなメリットがあります。

○緊急連絡用として使える

電話、LINE、メールなど、さまざまな手段で子どもと連絡がとれます。緊急連絡用だけでなく、普段からコミュニケーションにも活用できます。

○子どもの居場所が確認できる

GPS機能によって、子どもの居場所が確認できます。子どもの帰りが遅いとき、外出先からなかなか戻ってこないときなどに使うと、居場所がわかって安心です。これは多くのキッズケータイでも可能です。

○ITリテラシーが高まり、コミュニケーションの練習にも

子どもがSNSなどのネット経由でトラブルや事件に巻き込まれることが増えています。また、ネットコミュニケーションは子どもには難易度が高く、トラブルにつながることも多いものです。どのような使い方は危険なのか、どのようにコミュニケーションをとればよいのかなどを、家族で使いながら学んで、ITリテラシーを高めていくことができます

○学習に活用できる

わからないことがすぐ調べられ、学習アプリなどを使うこともできます。学習に役立つYouTube動画の視聴などもできます。GIGAスクール構想における学校貸与端末でも可能ですが、学校貸与端末は自治体によって制限内容が異なり、制限が強すぎると活用しづらいことがあります。

○ゲーム・動画などで楽しめる

ゲームを楽しんだり、動画を視聴したりすることもできます。外出先やちょっとした待ち時間などにも、スマホさえあれば退屈せず過ごしやすくなります。

子どもにスマホを使わせるデメリットとは

続いて、スマホを使わせることによるデメリットを考えます。

○コストがかかる

スマホ本体や通話料、通信料などのコストがかかります。一般的に、キッズケータイよりもコストが上がる傾向にあるので、しっかりと見積もっておきましょう。また、まだきちんと自分で管理できない時期に持たせると、なくしたり壊されたりするリスクもあります。子どもがゲームやアプリなどに課金するリスクもあり、違うコストがかかることがあります。

○スマホ依存になるリスクがある

スマホは、ゲームやSNS、動画視聴などもできる誘惑が強い端末です。何も制限せずに渡してしまうと、はまりすぎて依存状態となるリスクがあります。特に多いのがゲーム依存です。

○SNS関連トラブルに巻き込まれるリスク

スマホデビューと同時にSNSを利用するようになる子どもは多数います。SNSを利用することで、友人とトラブルになったり、知らない人と知り合ったり、個人情報が流出してしまったりなどのトラブルに巻き込まれることがあります。

○視力低下、学習・睡眠時間の減少リスクも

スマホなどを使いすぎることで、視力低下につながる可能性が指摘されています。文部科学省「令和2年度学校統計保健調査」(2021年7月)によると、視力1.0未満の小中学生は過去最多となっています。この背景には、コロナ禍でネットの視聴時間が長くなったことがあるといわれています。また、スマホの利用時間が長くなると学習時間や睡眠時間が短くなることが多いといわれており、その点にも注意が必要です。

約束と保護者の見守りは必須

スマホは、これからの時代に必須のツールであり、いずれは避けて通れないものです。必要性とメリット、デメリットを考慮して、必要性やメリットがデメリットを上回ったときが持ち始めどきとなるでしょう。

スマホを使わせる場合は、保護者の見守りやルールが必須です。スマホを持たせるのも制限するのも、できるのは保護者だけ。設定は一見難しそうに見えますが、YouTubeなどでも詳しい設定方法が見られるようになっています。もし苦手意識が強いなら、保護者のうちスマホに詳しく抵抗がないかたが担当者になるのもよいのではないでしょうか。

子ども用のスマホは、フィルタリングサービス加入が義務化されています。また、スマホにはiOS端末にはスクリーンタイム機能、Android端末にはファミリーリンク機能などのペアレンタルコントロール機能も用意されています。

どの機能を使っても、多くの家庭で悩みにつながる利用時間の長さを制限したり、夜間の利用を禁止したり、課金できないようにしたりなどができます。子どもだけでスマホの利用をコントロールすることは難しいので、保護者がこのような機能と約束でコントロールしやすくしてあげるとよいでしょう。

アプリにも対象年齢があり、例えば小学生にも人気のYouTubeやTikTokなど多くのSNSは、13歳以上対象となっています。13歳以下は利用禁止というわけではないものの、利用させる場合は保護者が見守る必要があります。子どもの年令に応じたアプリから利用させ始めるか、対象年齢外のアプリを使わせる場合は保護者が見守る前提で始めるとよいのではないでしょうか。

特に持ち始めの時期は、「保護者から貸与」ということにして、保護者がスマホを見ることがあるという前提で使わせるとよいでしょう。徐々にプライバシー意識が芽生えて見せてくれなくなるので、それまでの間に適切な使い方を学ばせるというわけです。

スマホは、うまく使えばとても楽しく便利なツールですが、使い方をまちがうととても危険なものです。子どもが安全に楽しく使えるようになるために、親子二人三脚でスマホとのつきあい方を学んでいきましょう。

<スマホ設定参考動画>
・iPhone、iPad、iPod touch のスクリーンタイムの設定方法 (保護者向け) — Appleサポート
・[ファミリーリンク] お子さまの端末から設定する方法(12歳以下のお子さま用)
・[ファミリーリンク] 保護者さまの端末から設定する方法(13歳以上のお子さま用)
【あんしんフィルター for au】STEP 0 初期設定方法

執筆/高橋暁子

プロフィール

高橋暁子

成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト
SNSや情報モラルリテラシーが専門。執筆・講演・監修・メディア出演を手掛ける。小中高校、大学などでSNS研修講師を多数行っている。NHK『あさイチ』『クローズアップ現代+』など、テレビ出演も多数。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)などSNS関連の著作多数。令和3年度教育出版中学校国語の教科書にコラム掲載。元小学校教員で一児の母でもある。

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