夏休みのお手伝い 子どもが自発的に動く「役割」の決め方とは?
- 育児・子育て
話し合って決めたはずなのに、何度も声かけが必要なのはどうして!?夏休みのお子さまの「お手伝い」がかえってストレス、というご家庭も少なくないかと思います。
今年の夏休みは少し発想を変えて、お子さまの「役割」をこんなふうに考えてみてはいかがでしょうか。
(赤ペン先生 河原)
「目的」から「何をするか」を考えてもらう
子どもたちがお手伝いに自発的に取り組めない理由。そのカギはもしかしたら決め方にあるのかもしれません。
一般的に、最初に決めるのは「洗濯物をたたむ」「収集日にゴミ捨てに行く」などの「何をするか」だと思います。「何のためか」というお手伝いの『目的』はあまり考慮されないか、後づけになることがほとんど。『目的』がぼんやりしているため「決まっているから」という義務感だけで動くことになります。これでは自発的になれなくても仕方ありません。
そこで今年は思いきって、決める順番を逆にしてみるのはどうでしょうか。 初めに『目的』を掲げ、そのために「何をするか」をお子さま自身に考えてもらうのです。
お子さまの考えたアイデアで『家族を元気にする』
例えば『毎日家族を元気にする』を『目的』に掲げたとしましょう。「家族を元気にするためには、何をするのがいいと思う?」とお子さまに問いかけます。「毎朝元気におはようって言う。」「みんなが気持ちよく過ごせるようにリビングを片づける。」「毎日一回、おもしろいことを言って笑わせる!」お子さまから飛び出したさまざまなアイデアをそのまま夏休みの間の「役割」として採用し、「家族を元気にする」ことを目的とした「あいさつ係」や「笑わせ係」に就任してもらうのがよいと思います。
「決まっているから」するあいさつと「家族を元気にするために」するあいさつとでは、気持ちの込め方が違うはずです。
「洗濯物たたみ係」「ゴミ捨て係」「お風呂掃除係」「テーブル整え係」・・・これらが、『目的』のために何ができるかと考えてお子さま自身が選んだ「役割」であるなら、自発的な取り組みも期待できるのではないでしょうか。
子どもに達成感を感じてもらうための2つのコツ
せっかくお子さまが考えた役割ですから、継続できたという達成感も味わってもらいたいですね。そのためにはコツが2つあります。
1つ目は「教え方」。基本の手順をひととおり教えたら、自分なりに工夫して取り組んでよいこともつけ加えましょう。きっとお子さまは頭をフル回転させて効率化を進めようとするにちがいありません。
2つ目は「認め」です。「がんばっている」「工夫している」ことが目に留まったときには特に、たくさんほめてあげましょう。がんばりや工夫を認めてもらえたという喜びが毎日のやる気につながります。
まとめ & 実践 TIPS
『目的』を意識しながらおうちでの役割に取り組めたお子さまには、家族というチームの一員としての自信と自覚が芽生えているのではないでしょうか。目的をもって、考え、工夫しながら、責任感をもって物事に取り組むのは楽しい。おうちでの「役割」を通して、そんなことに気づける夏休みになるといいですね。
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