いつまでも続く指しゃぶりへの対策7つ|歯並びへの影響や注意点も解説

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「指しゃぶりはいつまでに卒業させればいいの?」
「どうしていつまでも指しゃぶりを続けるの?」
「指しゃぶりを続けると歯並びに影響があるのか心配…」

お子さまの指しゃぶりは可愛いものですが、心配なこともたくさん出てきますよね。指しゃぶりをやめさせるタイミングや注意点を知って、お子さまにストレスのない対策を考えてみましょう。

この記事のポイント

指しゃぶりはいつまでに卒業すべき?

赤ちゃんが指をしゃぶっている姿は、とても可愛らしく微笑ましいものです。しかし、赤ちゃんが成長していくにつれ、「いつまで続くの?」「いつになったら卒業出来るの?」と心配になるかたも多いのではないでしょうか。口や歯の成長に与える影響なども気になるでしょう。

指しゃぶりは、赤ちゃんの成長過程における自然な現象です。お母さんのお腹の中にいるときから指しゃぶりが始まることもあります。

そして、生後2~4ヶ月の赤ちゃんは、自分の口のそばにきたものを無意識に吸うようになります。色々なものを手に取ってしゃぶることにより、遊びながら形や味を学習しているのですね。

1~2歳になると、歩いたり物で遊んだりすることを覚えます。指をしゃぶるのは、眠い時や退屈な時が中心です。

3歳を過ぎて外で友達と遊んだりするようになると、夜眠る時以外の指しゃぶりは少しずつ減少。5歳を過ぎれば、指しゃぶりをする姿は、ほぼ見られなくなります。

指しゃぶりが続くと歯並びに影響がある?

ずっと指しゃぶりを続けている姿を見ると、「歯並びに影響があるのでは…」と心配するかたも多いのではないでしょうか。

0歳~3歳までの指しゃぶりは、反射や遊びのひとつ。無理にやめさせる必要はありません。

しかし、4歳以降になると歯やあごの発達が著しくなり、歯並びに影響を及ぼす可能性があります。具体的には、前歯が前に出る、上下の前歯の間に隙間が出来る、舌足らずな話しかたになる、口呼吸が多くなるなどがあげられます。

指しゃぶりをやめさせるタイミングの目安は、乳歯列が完成し、歯並びに影響を及ぼす4歳頃です。ただし、成長には個人差もあるもの。無理のないよう、徐々にやめさせるようにしましょう。

指しゃぶりが続く理由7選

指しゃぶりは口に入るものを強く吸う反射のひとつ。成長していく上で大切な行為です。赤ちゃんや幼児がいつまでも指しゃぶりをする理由はさまざまですので、まずはその理由を見ていきましょう。

1:遊びとして楽しいから

赤ちゃんにとっての指しゃぶりは、実は楽しい遊びのひとつなのです。

2~3ヶ月の赤ちゃんは、指しゃぶりで遊びながら、口の中で指の感触や指が濡れてきていることを学びます。この時期は、自分の足を口にくわえることもありますよね。それも遊びのひとつです。とても可愛らしい自然な行動と言えます。

2:眠たいから

赤ちゃんは、眠たいときに指をくわえることで安心感を得ようとします。指の代わりにブランケットやぬいぐるみをしゃぶるお子さまもいるでしょう。 何かをくわえることで心を落ち着かせ、安心して眠るのです。

5歳を過ぎて日中指しゃぶりを卒業しても、夜になると癖で指しゃぶりをしながら眠りにつくお子さまもいます。

3:退屈だから

1歳を過ぎると、積み木やお人形など、さまざまなおもちゃで遊び始めます。手を使ってバランスをとりながらよちよち歩きをする姿も可愛いものです。

このように手を使う機会が増えると、あまり指をしゃぶるひまがありません。遊びとしての指しゃぶりが減るのです。

しかし、退屈なときは指しゃぶりが復活します。成長過程のひとつと言えるでしょう。

4:お腹がすいているから

空腹を感じて指しゃぶりする姿も多く見られます。授乳の間隔を覚えていて、お腹がすくタイミングで指しゃぶりを始めたり、ミルクの準備の間ずっと指しゃぶりをしながら待っているという赤ちゃんもいます。

赤ちゃんは言葉が話せませんので、さまざまな仕草でお腹がすいたことを知らせようとするのです。

食事前の指しゃぶりは、お腹がすいたサインかもしれません。

5:安心したいから

赤ちゃんは、近くに誰もいないときや落ち着かないときに指しゃぶりをすることも。一般に、お母さんのおっぱいを吸うように指しゃぶりをすることで、赤ちゃんにとってリラックス効果があると言われています。

もし長時間ずっと指しゃぶりをしているなら、赤ちゃんがより安心できるように抱っこなどのスキンシップを取ってみてください。

6:歯や歯茎に違和感があるから

歯が生え始める時期になると、歯茎がむずがゆくなり指しゃぶりをする赤ちゃんがいます。

歯が生え始めるのは生後7~8ヶ月頃と言われていますが、早い赤ちゃんは生後2~3ヶ月で生え始めることもあります。

指を強く噛んで傷つけてしまわないように、歯がため用のおもちゃを用意してあげるとよいでしょう。

7:癖になっているから

赤ちゃんの頃に始まった指しゃぶりをやめるきっかけがなくて、癖になったまま続けているといったことも考えられます。

本人が元気で、家族やお友達との関係でもストレスを抱えている様子がないなら、あまり心配することはありません。

しかし、長引くと歯並びなどに影響することもあるため注意が必要です。

なかなか終わらない指しゃぶりへの対策7つ

指しゃぶりは、4~5歳以降に自然と見られなくなることがほとんど。しかし、どうしても癖がぬけないお子さまもいます。

指しゃぶりが続くと歯並びや嚙み合わせなども心配に…。 指しゃぶり卒業に向けた7つの対策を紹介します。

1:手を使うおもちゃで遊ぶ

指しゃぶり防止方法の1つめは、指しゃぶりをせずに済むような環境を整えてあげること。退屈で指しゃぶりをしているなら、お子さまが集中して遊べるブロックや積み木などのおもちゃを用意するのがおすすめです。

夢中で両手を使って遊んでいるうちに、指しゃぶりも減っていきますよ。

2:外で遊ぶ

1歳を過ぎて歩けるようになったら、外で遊ばせるのもよいでしょう。公園へ出かけたり、お友達と遊んだり、多くの刺激を与えてあげてください。

外で体を使ってエネルギーを発散する遊びは、手持ち無沙汰にならず指しゃぶりを忘れさせるにも効果的です。

3:絵本を読む

眠いときに指しゃぶりをする場合は、寝る時に絵本を読んであげましょう。一緒にリラックスしながら絵本を読むことで、お子さまは指しゃぶりなしでも安心して眠りにつくことが出来ます。

絵本の読み聞かせは親子のスキンシップや信頼感を深めることにもなるのでおすすめです。

4:おやつなどを食べる

空腹時の指しゃぶりをやめさせるためには、なるべく食事を早めにしたり、腹持ちのよいおやつをあげたりする方法があります。おやつや飲み物で空腹の時間を減らしてあげれば、指しゃぶりも減るでしょう。

同時に、色々な味を知ることによって指しゃぶりより食事やおやつが楽しみになります。指しゃぶり卒業まで、あと一歩です。

5:手をつなぐ

眠気や不安を感じた時、甘えたい時に指しゃぶりが復活することがあります。昼間に指しゃぶりを卒業できても、眠る前はなかなかやめられないというお子さまは多いものです。

そんなときは、手をつなぐことで安心させてあげましょう。お子さまのストレス緩和にもなります。

手をつないで眠れば、お子さまはぬくもりを感じてリラックス。指しゃぶりなしでも眠れるようになるでしょう。

6:指しゃぶりをやめたら褒める

なかなか指しゃぶりをやめられないお子さまには、それなりの理由があります。どうしても癖がぬけないということもあるでしょう。

そうしたお子さまの場合は、短時間で指しゃぶりをやめられたら、思いっきり褒めてあげましょう。褒められると嬉しくなり、自信にも繋がります。また褒められたいと感じて、自分から指しゃぶりをやめようと意識するようにもなるでしょう。

お子さまが前向きな気持ちでやめられれば、親子一緒に「できた!」という達成感を感じられますよ。

7:専門家に相談する

「いろいろ試してみたけど、4歳を過ぎても指しゃぶりをやめる気配がない…」という場合は、専門家に相談することをおすすめします。 小児科や小児歯科の先生は、お子さまそれぞれの状況や性格を見極めてアドバイスしてくれるでしょう。

専門家と相談しながら、その子のペースに合った方法で指しゃぶりをやめられるよう導いてあげることが大切です。

指しゃぶり卒業を目指す際の注意点5つ

「指しゃぶりなんて早くやめさせなきゃ!」と焦って、ついつい間違った方法を取ってしまうことがあるかもしれません。

しかし、間違った方法ではお子さまに強いストレスを与える可能性も。お子さまにストレスを与えずに指しゃぶりを卒業させるためにも、以下の注意点を確認しておきましょう。

1:やめさせるタイミングを理解する

指しゃぶりは、3歳頃までは成長に必要なプロセスです。お子さまは、指で確かめて物を認識し、学んでいます。まずは無理にやめさせようとせず、あたたかく見守ってあげましょう。

ただし、4歳を過ぎても指しゃぶりを続けるのは、歯やあごの発達、歯並びに悪影響を及ぼす恐れが出てきます。

指しゃぶりをやめさせるタイミングは、そうした歯やあごが発達してきたとき。タイミングを理解し、お子さまに寄り添いながら指しゃぶり卒業を目指しましょう。

2:怒らない

大きくなっても指しゃぶりをやめないお子さまの姿に不安に感じ、イライラすることもあるかもしれません。 幼稚園や保育園の他の子たちが指しゃぶりをしていないと、余計心配になりますよね。

しかし、そのような時でも、お子さまを強く注意したり怒ったりすることは避けてください。なかなか指しゃぶりをやめられない原因の多くはストレスや不安。怒られると、お子さまが心を落ち着かせる場所をもっと失ってしまいます。

お子さまの指しゃぶりに対しては、心にゆとりをもって優しく言ってあげることが大切です。

3:無理やりやめさせない

お子さまの安心につながる指しゃぶりを無理やりやめさせるのは、間違った方法です。

無理にやめさせようとしても、お子さまのストレスは大きくなるだけ。「いつまでしているの!」などと強く言うのではなく、何も言わずにさりげなく手を口から出してあげるとよいでしょう。

指しゃぶりをやめさせるためには、徐々に穏やかにすすめることが大切です。

4:おしゃぶりを使わない

指しゃぶりの代わりにおしゃぶりを与えるのもおすすめ出来ません。指の代わりがおしゃぶりになるだけで、おしゃぶりを手放せなくなるという逆効果になる可能性があるからです。

長時間おしゃぶりを使うと、指しゃぶり同様、歯並びやあごへ影響を及ぼす恐れもあります。

5:安全な方法でやめさせる

指しゃぶりは、安全な方法でやめさせましょう。

昔はワサビやからしをお子さまの指に塗ることもあったようですが、皮膚が荒れたり目に入って炎症を起こす危険があります。何より、指についた有害な成分を飲み込んでしまう恐れもあります。

今は口に入れると苦味を感じる「指しゃぶり防止クリーム」などがあり、舐めても安全な成分でつくられています。

指しゃぶりは、身体に害のない安全な方法でやめさせるようにしましょう。

お子さまに寄り添いながら指しゃぶり卒業へ

本記事では、いつまでも続く指しゃぶりへの対策や注意点を紹介してきました。

指しゃぶりは、赤ちゃんが成長していく上で必要なプロセス。成長には個人差がありますので、3歳頃までは無理にやめさせる必要はありません。

ただ、歯やあごが発達する4歳以降も指しゃぶりが続くなら何か対策が必要です。その子の成長を見極めつつ、今回紹介した方法を試してみてください。必要に応じて専門家にも相談してみましょう。

お子さまに寄り添いながら、親子共にストレスを抱えずに指しゃぶりを卒業できることが何より大切です。

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