赤ちゃんが生まれてから1歳になるまでの行事|初節句についても解説

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赤ちゃんが生まれてから1年間は、いくつかのお祝い行事があります。ただ「これってやらなきゃいけないの?」「いつどんなふうに行えばいいの」など、悩むこともたくさんあるでしょう。そこで今回は、そういった行事の内容を簡単にまとめました。大切な赤ちゃんの記念日を、ステキな思い出にしましょう。

この記事のポイント

赤ちゃんが生まれてから1年は多くのお祝い行事がある

赤ちゃんの誕生は、家族にとって大きな喜びです。ご両親は、毎日カレンダーを眺め、出産予定となっている日に印を付け、指折り数えて赤ちゃんが生まれるのを心待ちにしていたことでしょう。

さて、赤ちゃんが生まれるとさまざまな行事があります。これは、赤ちゃんの成長を願う大切なもの。ただ、どうやって行えばよいのか悩むことも多いはずです。

それではまず、赤ちゃんが生まれてから1年間のお祝いスケジュールを、行事ごとに分かりやすく説明していきます。

【赤ちゃんのお祝い行事】生まれてから1歳になるまでの年間スケジュール5つ

赤ちゃんが生まれてから1歳になるまでには、さまざまな行事があります。そのなかでもメインとなる5つを紹介しましょう。

ただ、地域によって行事の名前やお祝いの方法が違うことがあります。遠方の親戚も集まってお祝いをする場合は、両親・義両親とも相談しておくと良いでしょう。

生後7日目に行われる「お七夜」

まずは、赤ちゃんの生後7日目に行われる行事の「お七夜(おしちや)」です。これは、赤ちゃんに名前を付け、それを周りの人々に知らせる大切な行事になります。

昔は両家の親戚も集まり、盛大にお祝いをしました。しかし現在は、ママと赤ちゃんが退院後に、家族だけで祝うことも多くなっています。出産間もないママの負担を、なるべく減らすという意味もあるでしょう。

お祝いの方法は、それほど堅苦しくありません。赤ちゃんの名前を紙に書いて、みんなでお祝いの食事をいただくという感じです。赤ちゃんの手形や足形を取ることもあります。ママと赤ちゃんが疲れないように、あらかじめ手順を決めて、手際良く進めていきましょう。

生後1ヵ月頃行われる「お宮参り」

「お宮参り(おみやまいり)」は、赤ちゃんが生まれてから1ヵ月経つ頃に行われる行事です。「初宮参り(はつみやまいり)」「初宮詣(はつみやもうで)」ともよばれています。

赤ちゃんが生まれたことに感謝し、これからの元気な成長を願って、家族みんなで近くの神社に行ってお参りをします。有料で祈祷を受けることもできますから、事前に神社に相談すると良いでしょう。

お宮参りは、必ずしも生後1ヵ月目に行う必要はありません。寒さや暑さが厳しい季節の場合は、春や秋の過ごしやすい時期にずらしても大丈夫です。ママの体調も考慮してあげましょう。

また、親戚も一緒にお参りするのかなども事前に確認し、相談しながら予定を立てましょう。

生後100日から120日頃に行われる「お食い初め」

赤ちゃんが生まれて100~120日たった頃に行われるのが「お食い初め(おくいぞめ)」です。「百日祝い(ももかいわい)」ともよばれます。これは、「赤ちゃんがずっと食べ物に困らないように」との願いを込めた行事。千年も前から続いており、形を変えながら受け継がれてきました。

お祝いには、一汁三菜を用意します。尾頭付きの鯛、赤飯、お吸い物などです。そして、食べ物を祝い箸でつまんで赤ちゃんの口元に当て、食べさせる真似をします。この役目は、祖父母などの年長者が行うのが一般的でした。ただ、現在は同居している家庭も少なくなっています。形式にとらわれず、それぞれの家庭に合った方法でお祝いしましょう。

また、「歯固めの石」を用意して「歯固めの儀式」を行うこともあります。箸の先を石に触れさせ、それを赤ちゃんの歯に当てる儀式です。これで、赤ちゃんの歯が丈夫になるように祈ります。

ちなみに、この時期の赤ちゃんはまだ食事を食べることができません。用意した食事は、あとで家族みんなでいただきましょう。

誕生半年後に行われる「ハーフバースデー」

「ハーフバースデー」はその名の通り、赤ちゃんが生まれてから半年後に行われる行事です。お部屋を紙テープや花で飾り、赤ちゃんが食べられる離乳食で作ったケーキを出し、写真を撮ってお祝いをします。

これは、アメリカやイギリスなどの国で行われているお祝い行事。知らないかたもいるかもしれませんが、日本でも1つのイベントとして定着しつつあります。決まった形があるわけではないですから、自由にお祝いしてあげましょう。

1歳の誕生日「初誕生」

赤ちゃんが1歳の誕生日を迎えたことをお祝いする大切な行事が「初誕生」です。

赤ちゃんの名前を書いた大きな一升餅を用意し、赤ちゃんに背負わせたり、その上に立たせたりします。一升餅の代わりに丸いフランスパンを使う場合もあり、海外ならこちらの方が手に入りやすいでしょう。

また、本や筆箱など12種類の道具を用意し、赤ちゃんが選んだ道具で将来を占う「選び取り」を行うこともあります。本物の道具の代わりに、道具のイラストが描かれたカードを使っても良いでしょう。

初節句はいつやるの?

「節句」とは、昔から伝わる季節の節目となる日のことです。そして、赤ちゃんが生まれてから初めて迎える節句の日を「初節句(はつぜっく)」といいます。女の子と男の子では日が違ってくるため、詳しく見てみましょう。

女の子の初節句は3月3日

女の子の初節句は、3月3日のひな祭りの日です。桃の花の咲く時期にちなんで、「桃の節句」ともよばれます。ひな人形を飾り、あられや桜餅、ちらし寿司やハマグリのお吸い物などを食べて、女の子の成長をお祝いします。

ひな人形の起源は諸説ありますが、その1つが千年以上も昔に書かれた「源氏物語」です。このなかには、お姫さまが美しい衣装を着たお人形で遊んでいる様子が書かれています。このお人形が、ひな人形の始まりではないかともいわれているのです。

男の子の初節句は5月5日

男の子の初節句は、5月5日のこどもの日です。「端午(たんご)の節句」ともよばれます。「端午」は5月最初の「午(うま)の日」のことで、中国ではこの日に菖蒲(しょうぶ)を使って災いを払う風習がありました。それが日本に伝わり、男の子のお祝い行事となったのです。

この日は、鎧兜の武者人形や金太郎・桃太郎などの人形を飾り、鯉のぼりをあげます。そして、みんなで柏餅やちまきを食べ、菖蒲を浮かべたお風呂に入り、男の子の成長を祝うのです。

生まれてすぐ初節句を迎えてしまう場合は?

生まれてすぐに、初節句を迎える赤ちゃんもいます。この場合、ママも入院していますし、家で初節句のお祝いができないでしょう。

そんなときは、初節句を1年先に延ばしても大丈夫。せっかくのお祝いですから、楽しく思い出に残るものにしたいですよね。一般的なスケジュールにこだわらず、みんな揃ってお祝いできるようにしましょう。

それぞれの家庭に合った方法で赤ちゃんをお祝いしよう

赤ちゃんのお祝い行事はたくさんあり、事前に準備が必要なものもあります。忘れないように、行事カレンダーアプリなどに記しておくと良いでしょう。

ただ現在は、新型コロナウイルスの影響で大勢が集まることが難しくなっています。また、ゆっくり準備する時間のないパパやママもいるかもしれません。

ですから、あまり無理をせず、家庭に合ったお祝いの方法を選んであげてください。簡単な食事会をするだけでもOK。ささやかでも、形が違っていても、「お祝いしたい」という気持ちが大事です。お子さまの大切な思い出の1つとなるように、心を込めたお祝いができるとよいですね。

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