「ダルい」「めんどくさい」・・・なんとなく学校に行きたくない子どもに保護者が言っていいこと・悪いこと[不登校との付き合い方(13)]

朝起きたら「学校、ダルい、めんどくさい」と言う子どもたち。もしかしたら、ほんとうは学校ですごくいやなことがあるのでは…と思ってしまうと「とりあえず学校に行ったら?」とも、気楽に言えなくなってしまうことも。かといって、「なんとなく」で不登校になってしまうのも困る……。こんなとき、どう対処したらいいでしょうか。「不登校新聞」編集長の石井志昂さんにお話を伺いました。

この記事のポイント

「学校の勝ち組」エピソードはいらないから、ただ話を聞く

結論から言うと、「ダルい」とか「なんか行きたくない」、と言っている子どもには、「そうだよね、だるいよね」とだけ答えればいいです。子どもたちがそういうことを言うのは、自分の気持ちを整理したくて言っているからです。子どもが言った言葉を反復して、ただ共感していてください。家事をしながら、話半分で聞いていてOKです。

そのとき、気をつけておきたいことがあります。それは、保護者自身の学校時代の話を引き合いに出すこと。「私はこうして乗り越えたよ!」といった、いわば武勇伝ですね。これは言ってしまえば、学校における「勝ち組」のエピソードでもあります。

学校の「勝ち組」というのは、学校がつまらないということもなく、友達もいて、学校の中で自由に過ごせている人たちのことです。今、子どもの世界にはスクールカーストがあって、その中でキャラ付けをして過ごしています。それを必死に守っている。そういうときに、子どもが聞きたいのは、「いや~、学校ってつらいよね」という共感する言葉なんです。大人から、「私も行きたくないとき、あったよ」って言われると、「そうなんだ、自分だけじゃないんだ」と気持ちに整理がついて、学校に行くものなんです。

いろいろアドバイスしたくなると思うんですが、それは最低限にしておきましょう。大人でも、誰かに愚痴を言った時に、やたらとアドバイスされてしまって「話を聞いてもらうだけでよかったんだけど……」ということ、ありますよね。その心理と同じです。

こまめに休むことで、長期間不登校になることを防いでいきたい

一方で、話を聞きながらも、このままほんとうに学校に行かなくなったらどうしよう、と思うかもしれません。ただ、不登校は、予防はできない、というのが結論です。子どもが住んでいる世界は、外から見る以上に残酷で、保護者など大人が止められるようなものではありません。

不登校の原因は、いじめだけでなくいろいろな要因が重なっています。うまくガス抜きをさせてあげることがいちばんです。つまり、こまめに休ませること。こまめに休んでいれば、ある日突然体がまったく動かなくなって、1年学校に行けない、という深刻な事態は起こりづらくなります。大きく引きこもらなくてすむ、ということです。

子どもに、「ちょっと休んだら?」と言ったほうがいいタイミングは、子どもの様子を見ていればわかるはずです。言ったほうがいいな、と思ったら、「休めば?」と言ってあげてください。

信頼しているからこそ、「学校行きたくない」という愚痴を言う

子どもが「学校、ダルい」と愚痴を言って気持ちの整理をするのは、実はとても大事なことで、相手が誰でもいいというわけではありません。一番信頼している人に聞いてほしいものなんです。だから、子どもがぐちぐち言い始めたら、信頼関係が成り立っていると思って、聞いてあげてほしいです。

ただ、子どもの話はとりとめがなくて長いので、全部の言葉をずっと真剣に聞いていると疲れてしまいます。きちんと向き合って座って、ずっと真剣に聞いていなくて大丈夫。家事をしながら耳半分でも、ほどほどに聞き流しながら、「そうだね~」と言ってあげれば、それで十分です。

まとめ & 実践 TIPS

子どもが「学校に行きたくない」と言ってきたときは、適度に相槌を打ちながら話を聞きましょう。本格的な不登校になるような、つらそうな感じは、子どもを見ていればわかると言います。そんなときは、こまめにガス抜きさせる意味でも、学校を休ませてあげましょう。不登校そのものを防ぐことは難しいことですが、長期間の深刻な不登校にさせない方法は、このガス抜き休みをじょうずにとることにありそうです。

プロフィール

石井志昂

石井志昂

『不登校新聞』編集長。1982年生まれ。中学校受験を機に学校生活があわなくなり、教員、校則、いじめなどにより、中学2年生から不登校。17歳から不登校新聞社の子ども若者編集部として活動。不登校新聞のスタッフとして創刊号からかかわり、2006年に編集長に就任。現在までに不登校や引きこもりの当事者、親、識者など、400名以上の取材を行っている。

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