家事スケジュールの効率的な作り方とは?ルーティン化のコツは?ラクに続けられるアイデアを紹介
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外でお仕事をされているかたも、専業主婦・主夫のかたも、やるべき家事を効率的にこなすには「家事ルーティン」を決めてしまうのがおすすめです。家事ルーティンの作り方や注意すべきポイントを押さえれば、あなただけの黄金パターンができ上がります。「ここまでやったら終わり」という目安を作り、「疲れないけど満足できる家事」を目指しましょう。
家事ルーティン化の4ステップ
家事ルーティンは、いくつかのステップに分けて作っていくと今の生活に合ったパターンを見つけやすくなります。
【ステップ1】自分の1日の行動を「見える化」して分析
家事ルーティンを決める前に、まずはご自身がどんな時間の使い方をしているのかを記録してみましょう。おすすめは、24時間のバーティカル型スケジュール表を使う方法です。手帳リフィルやインターネットから入手できるスケジュール用紙が便利です。
就寝・起床・食事・仕事・育児・家事など、1日のご自身の活動について、それぞれどのくらい時間をつかっているか記録してみてください。1週間単位でスケジュールが決まっているかたは1週間分、1日単位でスケジュールが決まっているかたは1日分を記録するとよいでしょう。
記録ができたら、まず家事以外の「必ず必要な時間」をチェック。たとえば、睡眠・仕事・食事・お子さんの送り迎えなどです。
次に、それぞれの家事にどのくらい時間がかかるかをメモしてください。ここで大切なのは、洗濯干しに10分、食器洗いに15分など、自分がイメージする時間と実際にかかる時間の差です。差が大きい場合は、実際にかかる時間をもとに今後の家事ルーティンを組み立てていくことになります。
また、時間がかかりすぎている家事、「やらなくてもいいのでは?」と思える家事にも注目。時短アイデアを取り入れたり、物の置き場や行動の仕方を変えたりするといった工夫で、家事の負担を軽減できるかもしれません。
【ステップ2】やるべき家事、やりたい家事をリストアップする
日々の時間の使い方が把握できたら、あらためて「やるべき家事」と「やりたい家事」をリストアップしましょう。
やるべき家事の代表例は、食事の準備、食器洗い、下着・湿った布などの洗濯、定期的なゴミ出しなど。必ずしもやらなくてもいいけれど、できればやりたい家事としては、シンクや蛇口を磨いたり、冷蔵庫内を整理したりすることなどがあるでしょう。
もし、やるべき家事が膨大な量になるなら、意識的に数や頻度を絞り込んでみてください。家事には毎日やらなければならないものもあれば、週に1回、月に1回やればいいだけのものもあります。やるべき家事であっても頻度を減らせればラクになります。
また、掃除はまとめて時間をとらずに「ついでに1分だけ」というやり方で負担を減らせます。「トイレに除菌シートや除菌スプレーを常備してトイレを使ったらさっと拭く」「お風呂から出る前に浴槽を軽く洗う」などのやり方でこまめに汚れを取っておけば、あえて掃除の時間を確保する必要はないでしょう。
【ステップ3】家事スケジュールを作る
24時間式のスケジュール表に睡眠・食事・仕事・育児・移動といった必ず必要な時間を確保しましょう。次に、これ以外の時間に家事を割り振っていきます。
家事を割り振る際は、やるべき家事から優先的に入れるのがコツです。やりたい家事を入れるのは、やるべき家事を入れ終わってから。家事が入りきらなくても、なるべく睡眠時間は削らないようにしましょう。
次に、家事をスケジュールどおりにできなかった場合の「応急パターン」を考えておきます。仕事の残業や急な来客、自分や家族の体調不良などはなかなか避けられないからです。
そうした事態になったときは、「家事ができない!」と気にするよりも「やるべき家事」のみをやればOKと考えるほうが気がラクになるもの。食事をお惣菜やデリバリーにする、コンロの汚れ落としは次回にするなど、「忙しい日はやらない家事」を決めておきましょう。
【ステップ4】家事スケジュールを調整する
一度家事のスケジュールを作ったら、1週間ほどスケジュールどおりに実行してみてください。すると、うまくいかない部分や、もっと進めやすくなる順番などが見えてきます。
家事スケジュールをうまくこなせない日が多い場合は、家事に使える時間に対して、やるべき家事が多すぎるのかもしれません。やりたい家事を一度全部外し、やるべき家事に絞ってスケジュールを組み直してみましょう。
スケジュールを調整して再び1週間ほど実行し、時間や体力に余裕がある場合は、やりたい家事を1つ追加。こうして微調整をすることで、あなたに合った家事ルーティンができあがります。
家事の効率化で注意したいポイント3選
家事を効率的に進めるには、時短アイデアを活用したり家族やお子さんの協力を得やすいやり方にすることも大切です。
【ポイント1】完璧主義をやめる
家事を完璧にやろうとすると、どこまでも時間がかかってしまいます。
食事は必ずしも毎回「一汁三菜」でなくて構わない、シンクや蛇口はピカピカでなくても構わない、洗濯物は全部を畳まなくても構わない…こうした「構わない」を意識することで、「疲れないけど満足できる家事」ができるようになるでしょう。
たとえば、毎回の食事で栄養バランスを考えるのではなく、1日全体または1週間単位で栄養バランスを考えてみれば、献立を立てやすくなります。シンクや蛇口は気にならない程度の汚れであれば、家族の健康や安全に大きな支障はないでしょう。洗濯物はハンガーにかけて干し、乾いたらそのままクローゼットに収納するという方法があります。
また、家事と家事の間に5分の余裕を設定したり、週末の家事は何も決めずに自由にこなすなど、柔軟に対応できる「余白」も意識して作りましょう。
完璧主義をやめれば家事の手間が減り、家族やお子さんに家事を任せやすくなることにもつながります。
【ポイント2】「頑張る」よりも便利な商品やサービスを活用する
買い物、料理、洗濯、しつこい汚れの掃除は、時間と体力をとても使います。これらの家事で時短やラクができれば、家事全体の負担も減らせるでしょう。
たとえば、次のような方法があります。
<買い物の負担を減らすコツ>
- ・まとめ買いをして、買い物の回数を減らす
- ・食材の宅配サービスを利用し、買い物に行かない
<料理の負担を減らすコツ>
- ・「ミールキット(料理キット)」を購入し、家では火をとおして味を付けるだけにする
- ・野菜の下ゆでは電子レンジを使う
- ・自動調理器や電気圧力鍋を使い、材料を入れてスイッチを押したあとは放置するだけ
- ・夜のうちに炊飯器のタイマーをセットし、朝の負担を減らす
<洗濯の負担を減らすコツ>
- ・複数のカゴを用意し、タオル・下着・色物などの仕分けは脱いだ人にやってもらう
- ・洗い上がり時間をタイマーでセットし、待ち時間をつくらない
- ・アイロン台不要のスチームアイロンを使う
<掃除の負担を減らすコツ>
- ・洗浄力の高い洗剤を使う(必ず使用上の注意に従って使う)
- ・頑固な汚れや広範囲の汚れは、家事代行サービスを利用する
【ポイント3】家事の相性を上手に利用する
いくつかの家事を組み合わせることで、効率的に進められる場合があります。これまでの家事の中で無意識にやっているかたも多いでしょう。
具体的な組み合わせはご家庭の動線やスケジュールなどで異なるものの、比較的相性がよいのは次の組み合わせです。
<場所が近い家事>
- ・キッチン周り…食器洗い、コンロの掃除、排水溝の掃除、テーブル拭きなど
- ・外出時…お子さんの送り迎え、買い物、支払いやATMの利用、郵便物を出すなど
<待ち時間がある家事と、すぐに終わる家事>
- ・待ち時間がある家事:洗濯など
- ・すぐ終わる家事:お風呂場や洗面台の片付け、棚や家電のホコリ取りなど
家事スケジュールの作り方4パターン
実際に家事スケジュールを作る際は、手書きなどのアナログ方式、スマホやパソコンを使ったデジタル方式など、自分に合った方法で作ると続けやすくなります。
自分の時間の使い方や家事の時間を記録したり、初めて家事スケジュールを作成する際は24時間式スケジュール表がおすすめです、慣れてきたら睡眠時間や仕事の時間といった「家事をできない時間」を省略した形や、家事ルーティンのリストだけを作成するのもよいでしょう。
【パターン1】A4サイズの紙に手書き+付箋紙で手軽に管理
1つめのパターンは、お金をかけずに家事スケジュールを管理したい場合に最適です。手書きで1日24時間のスケジュール表を大まかに作成し、あらかじめ固定タスクを記入。その後、付箋紙を使って家事を割り振っていきます。
<作り方と使い方>
- (1)A4の紙に1週間分(または1日分)の時間と固定タスク(睡眠・仕事など)を記入する
- (2)付箋紙に1つずつ家事を書く
- (3)優先順位の高い家事から、やるべき時間のところに貼る
- (4)予定に変更が出たら、付箋を別の時間帯に貼り替える
- (5)終わった家事をはがす
【パターン2】ホワイトボード+マグネットで家事の時間割を作る
2つめのパターンは、何度も繰り返し使えて見やすいホワイトボードとマグネットの組み合わせです。時間を枠で区切っておけば、何時に何をやるかもわかりやすいでしょう。
時間割で家事スケジュールを管理する場合、睡眠時間を省いたスケジュール表になります。毎日同じ時間に仕事をするのであれば、仕事の時間帯を省略しても構いません。
壁にかけておけば家族で共有できますので、手伝いもお願いしやすくなりますよ。
<作り方と使い方>
- (1)市販のホワイトボード(時間割型)とマジックで記入できるマグネットシートを用意する
- (2)時間割の左の欄に時間を記入する(睡眠・仕事などの固定タスクの時間は省略可)
- (3)マグネットシートを適当な大きさに切り、1つずつ家事を書く
- (4)優先順位の高い家事から、やるべき時間のところに貼る
- (5)予定に変更が出たら、家族に家事を頼んだり別の時間帯に貼り替えたりする
- (6)終わった家事は欄外に移動させる
【パターン3】スマホのアプリなどを活用
スマホアプリには、ToDoリストのアプリや予定を登録できるカレンダーアプリなどがあります。こうしたアプリに家事を登録しておけば、手元で簡単に確認できるでしょう。
きっちり時間管理をしたいかたは24時間表示が可能なカレンダー式、とにかく1日のうちに終わらせることができればいいというかたはToDoリスト式がおすすめです。
特にシフト制で働いていて毎日決まった時間に家事をすることが難しい、子どもが体調を崩しやすく予定の変わりやすい場合は、24時間の家事スケジュールで時間管理するよりToDoリストで家事の項目だけ確認できるほうが、ストレスを軽減できるかもしれません。
家事を登録する際は、くり返し設定をしておくと再登録の手間が省けます。
<作り方と使い方>
- (1)アプリをダウンロードして、家事を1つずつ登録する
- (2)家事を登録する際に、くり返し設定(毎日・毎週・毎月など)を設定する
- (3)ToDoリスト式の場合は、家事が終わったらチェックを入れる
- (4)カレンダー式で予定変更がある場合は、家事の時間帯を変更する
【パターン4】パソコンで「家事ノート」を作る
より細かく家事スケジュールを管理したい場合は、パソコンで表を作成するのがおすすめです。1日ごとの家事ルーティンから毎週、毎月の家事スケジュールまで幅広く管理できるとともに、自分にとって見やすい「家事ノート」ができるでしょう。インターネットで家事ノートのフォーマットをダウンロードできることもあります。
基本的には家事リストを作成する形になるため、厳密な時間管理はせず1週間単位でやるべき家事を確認しながら進めるのに便利な方法です。
<作り方と使い方>
- (1)「毎日」「毎週」「毎月」の3つの表をつくる(縦に家事名、横に日付や月を並べるイメージ)
- (2)家事を1つずつ記入する
- (3)日付を記入する
- (4)好みに応じて、表をプリントアウトする
- (5)終わった家事・日付のところにチェックを入れる
もし24時間しっかり時間管理をしたい場合は、縦に時間、横に日付を記入した表をつくり、家事を割り振っていく方法もあります。パターン1と同じ形式のものをパソコンでつくるイメージです。
まとめ & 実践 TIPS
家事ルーティンを構築するには、適切な家事スケジュールを作成することがポイント。優先順位を決める、時短術や便利機能を上手に活用する、相性のいい家事同士を組み合わせる、などの工夫でさらに家事の負担を減らすことができます。
あなたに合った「黄金の家事ルーティン」づくりに、ぜひチャレンジしてみてください。
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