保護者同士で会う機会が減って、クラスに相談できる知り合いがいない!どんなきっかけで関係性を築く?
- 育児・子育て
保護者同士のつながりを持てていれば、学校についてちょっとした悩みがあったときにも相談ができて安心です。では、どのようなきっかけから、どう関係性を築くのがよいのでしょう。「かおりメソッド」の提唱者で保護者に向けた家庭教育講座を開講している岩田かおりさんに、保護者同士の付き合い方のポイントについて聞きました。
今回は、お子さまが小学生の場合についてお伝えします。
子どもを介したお手紙などささやかな接点を大切に
新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、例年よりも保護者同士の集まりが少なくなっている学校も多い状況です。クラスの保護者の中に知り合いがいないと、「行事の準備で相談できる相手がいない」など困ってしまったり「何か見落としている情報はないか」と不安になってしまったりと不便なことがあります。気軽に相談できる相手がいると心強いですよね。
そんな時には、お子さまが嫌がらなければ、子ども同士が仲良くしている友達の保護者に手紙を書いてみるのも一つの手です。一筆箋などを使った気軽な連絡で大丈夫。手紙の最後に、連絡先を書いておけば必要な時に情報交換をすることができます。
他には、コロナ感染症の状況が落ち着いたら、ちょっとしたお裾分けをする方法もあるでしょう。「実家から大量に送られてきたので」など一言を添えて、果物やお菓子などを近所に住むお子さまのクラスメイトに渡すなども関係性を築くきっかけになります。小さなやりとりの積み重ねにより、信頼関係が築かれていくということを意識しておくとよいですね。
学年スタートの保護者会には可能な限り出席を!
もっとも保護者同士で知り合えるチャンスとしては、新年度の保護者会が挙げられます。「知り合いになりたい」「つながりたい」という気持ちでいる人も多いでしょうから、相手に声をかける絶好のタイミングです。「相談がある時、ご連絡してもよいですか?」など話をし、連絡先を交換しておくとよいですね。
最初の保護者会は、保護者友達を作るというだけでなく、担任の先生やクラスの状況を知る大切な場です。先生も人間なので、「学校に積極的に関わってくれている保護者だな」など印象は残るものです。先生のお話をしっかりと伺い、クラス運営の方針や、保護者に求められることなどを確認しておきましょう。
今年はコロナの影響で、通常の年のような保護者会が実施されなかった学校も少なくないと思います。今後、通常の状況に戻ったら、仕事や家庭の事情もあると思いますが、可能な限り学年の最初の保護者会には出席することがおすすめです。先生や保護者の方々とよい関係を築いておけば、お子さまの学校生活をサポートをする際にも役立ちます。
保護者同士のコミュニケーションはテーマを絞ることがコツ
保護者同士のつながりを面倒だと感じる方もいらっしゃるかと思います。いわゆる「ママ友」のつながりは、ドラマなどでも大きな負担として描かれるようなことがありますよね。事実、保護者友達はとても心強い一方で、その関係性に悩んでいる方も少なくないものです。
保護者友達との関係性に悩まないようにするために大切なことは、どのようなカテゴリーの話をするか決めておくことです。保護者同士で話をする際は、学校の行事のことや近所のお店のお得情報など、軽めの話題がおすすめです。
一方で、教育観やお子さまの進路などについてはご家庭によってそれぞれ価値観が大きく異なります。それは、どちらが正解とか不正解というわけではありません。ご家庭の事情やお子さまの個性などによって、当然「違う」ものなのです。そのため、保護者同士で話す際には、こうした話題は避けておいたほうが無難でしょう。
また、「先生の評価」についてもよく話題として挙がります。「あの先生はいまいち」などという話に影響され、先入観を持ってしまうと、先生とよい関係を築くことに支障が出てきてしまいます。
先生と保護者との相性も、人によって異なるもの。誰かの評価を鵜呑みにしすぎずに、ご自身が感じた気持ちを大切にしましょう。
小学校6年間は長いので、保護者同士、お互いに心地よい距離感を保ちながら関係性を築いていけるとよいですね。
まとめ & 実践 TIPS
保護者同士で連絡を取り合えるつながりを持つことは、学校についてのちょっとした相談事や準備の確認ができるという点で安心です。関係性を築くためのきっかけとして、お子さまを通して手紙を渡したり、保護者会で話しかけたりする方法は有効でしょう。
しかし、関係性が深まったとしても、教育観やお子さまの進路についてなどは、それぞれのご家庭により異なる価値観を持っていることが少なくありません。保護者友達に対しては、学校行事のことや近所の情報など、テーマを絞って話すことがポイントです。保護者同士のお付き合いについては、ちょうどよい距離感で関係性を築いていくことができるとよいですね。
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