子どもに期待するのは良い?悪い?
- 育児・子育て
「子どもに期待すること」はよいのでしょうか?よくないのでしょうか?
子どもの自己肯定感を下げるような期待はもちろんよくありませんが、子どものやる気を高める期待の仕方もあるはず。
ここで、「子どもへの期待」についてもう一度考えてみたいと思います。
なぜ子どもへの期待が悪いといわれているのか
子どもに期待してしまう保護者は、子どもに「こう育ってほしい」、「こんな人生を歩んでほしい」という理想を持っているケースが考えられます。
また自分の人生と子どもの人生を重ねて考えてしまい、自分ができなかったことを達成させようとしてしまう保護者もいるでしょう。
逆に、「自分はここまでやったんだから子どもも当然しなくてはならない」という考えを押し付けてしまう保護者も少なくないかもしれません。
このような価値観や行動は、子どもに大きなストレスを与えてしまいますし、自尊心が養われないため当然よくありません。
子どもに過度な期待をする保護者は、期待通りにならなかったときに子どもを責めてしまいがちです。
責めてしまう原因として、期待を実現するために保護者もかなりの努力をしていることが考えられます。
子どもが思うような結果が出せなかったときに、自分に重ねてしまうので、子ども努力を認めようという思いよりも、くやしさや悲しさが先に立って子どもを責めてしまうのです。
すると、子どもはそもそも自分がやりたいかどうかもわからないまま努力をしていたのに、結果が出ないどころか保護者から責められ、行き場のない思いを抱えて深く傷ついてしまいます。
同じように保護者に過度な期待をされた人が、大人になってから自己肯定感が低く、トラウマのようになっているケースは少なくありません。
子どもに期待するがゆえのよい行動もある
では、子どもに期待することは一切NGなのでしょうか?
状況によって、子どもに期待することがよい結果を招くこともあります。
保護者であれば、子どもに幸せになってほしい、より充実した人生を歩んでほしいと思うのは当然のことです。
子どもの幸せを思うことと、期待をしてしまうことは少し似た部分があるように思います。
例えば、「子どもにこれだという特技を見つけてほしい」と期待することは、決して悪いことではありません。
子どもの才能を見つけるためにたくさんの習い事、キャンプや海外旅行などいろいろなことを体験させるのはよいことです。
勉強が好き、得意と感じている子どもであれば、才能を伸ばす対象が勉強であっても構わないでしょう。
しかし「勉強ができるから名門校に入れよう」など、才能を伸ばそうとする過程で子どもが希望していない保護者のエゴが加わってはマイナスな面も出てきます。
子どもの才能を伸ばす上で、その対象に子どもが興味を持っているか、頑張ろうという意欲があるかどうかはとても重要です。
子どもが頑張りたいと思う何かを見つけ、それに対して努力をする。
保護者がその結果を期待することは、一概に悪いことだとはいえません。
例えば試合やコンクールがあるならば、「応援してるから頑張って」という期待をかけることは、子どもに対してよい意味でのプレッシャーとなり、さらに努力をする場合があります。
「お父さんとお母さんが応援してくれるから頑張ろう」という思いは、さらにやる気と実力を伸ばすことにつながるはずです。
- ・期待するなら子ども主体で
- ・期待通りにならなくても子どもを責めない
- ・子どもの人生は保護者の思う通りにはならない
まとめ & 実践 TIPS
子育てについて、保護者の価値観を押し付けていないかどうかを振り返ってみましょう。
子どもに自分の人生を重ねてしまっている、理想や価値観を押し付けてしまっているという自覚がある人は、子どもと自分の人生はまったく別のものだという意識を持ってください。
それだけでも、過度な子どもへの期待をやめる一歩を進むことができるでしょう。
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