「家事スケジュール」がうまくできないワーキングマザーのための考え方のコツ&実践法
- 育児・子育て
仕事と家事・育児を両立するワーキングマザー。しっかりとしたスケジュール管理や朝家事などかっこよくて憧れますが、それをずっと継続し続けられるかたはあまり多くないのではないでしょうか。
スケジュールを作ってみたもののスムーズにいかない、朝家事しようと思っているのに全然起きられない。決めたことをできない自分にガッカリして自信を失う……実はそれ、自分に合っていないワーママスタイルなだけかもしれませんよ。
その「理想」は実現可能?
5時台に起きて家族のお弁当を作り、夕飯の下ごしらえをして朝食タイム。とっても理想的ですが、多くのかたが当たり前のように実行できることではありません。もちろん続けられれば毎日が充実しますが、お子さまの年齢や家族のライフスタイル・働く時間がフルタイムかどうかによって負担度も変わってくるので無理は禁物です。
大体のスケジュールを組んでおくのは有効ですが、自身の性格や生活リズムをしっかり把握し、無理のない範囲で実行しやすいようにしましょう。大切なのは「同じリズムで継続できるスケジュールを組むこと」です。
コツとしては、だいたいこの時間はこれをやってるな、というメインのものからスケジュールに組み込んでいくこと。例えば「21時は寝かしつけ」「18時は子どものお迎え」などは先に入れておき、隙間の時間でできる作業をあとから入れていきます。多少ずれ込んでしまってもOKなように、ゆとりのある時間配分がおすすめです。
その「ワーママのためのコツ」、自分に合ってる?
ワーキングマザーが家事をうまくこなすためのコツとして、「いかにラクして時短をするか」はとても重要です。インターネットで調べるとたくさんのコツや方法が出てきますが、はたしてその方法は自分に合っている方法でしょうか? 人によっては向き・不向きがあるため、やってみて合わないようであれば別の方法を考えましょう。
■時間があるときにまとめて作り置き……でも時間があるときはゆっくりしたい!
作り置き・下ごしらえをしておけば夕飯の支度時間を短縮できますが、実はこれって高度な技術です。何日も置いておく作り置きは上手に管理しないと傷んでしまうし、自分が食べたいメニューや子どものリクエスト次第では、下ごしらえした材料を一週間で上手に使いきれない可能性も。
あらかじめ一週間の献立を考えておけば作り置き・下ごしらえはキッチリ消費できますが、そもそも一週間の献立を考えるのが大変です。考える時間や作り置きをする時間のゆとりがあるなら、その分ゆっくりしたい……そんなワーキングマザーは多いのではないでしょうか。
軽く実践できるのであればもちろんOKですが、結局うまくいかず負担になるのであればレシピ付きの食材宅配を利用するのも手。「考えなくてはいけないことを減らす」のは、最大の時短。今日のご飯は何かな? なんて、楽しさも生まれるかもしれません。
■家事はパートナーと分担を……でもパートナーの理解には時間がかかる
人の考え方はそれぞれで、とくに男性の場合は「家事・育児は女性がやり、男性は外でしっかり働くのが務め」と考えているかたもまだ少なくありません。そのためいくら分担を求めても、パートナー自身が積極的に動いてくれない限りは難しい場合も。
しかし家事育児はパートナー間で分担するものであり、それが現代のスタンダード。保護者の行動はお子さまのお手本にもなるため、教育面においても家事育児のサポート面においても、やはりしっかりと話し合い、納得できる分担をおこなうべきです。
とはいえ人の考え方は簡単には変わらないため、パートナーに求めても受け入れられずガッカリを繰り返し、女性のストレスが蓄積してしまう場合もあります。そんなときはとにかくストレスを感じないようにすることが大切。割り切りが必要な部分は一旦上手に割り切って、ストレス対策をしつつじっくりと時間をかけて働きかけましょう。
■家事は最低限でいい……でも汚れや散らかりはストレスに!
毎日完璧に家事をこなすのは難しいので、できる家事だけでOKとする……。これは自身が満足していればOKですが、「残っている部分」が気付かないうちにストレスになってしまう場合もあります。気になるやり残しや目につく汚れ・散らかりはストレスになりやすいので、まずは最優先でそこを済ませるのがおすすめです。
とはいえ、時間がなくて毎日最低限のことしかできないワーキングマザーは多いはず。だからこそ不要なモノや作業を極力減らし、「最低限の作業ですべてが終わる」環境作りを目指しましょう。
ワーキングマザーは時間を作るのが最優先
家事・育児は終わりがなく、いくらでもタスクが生まれてくるもの。財務省による「共働きの子育て世帯における1日の仕事・家事等の時間」の調査によると、仕事や家事など全て含めた時間は夫が平均500分前後なのに対し、妻は500分を大きく超えているという結果が出ています。この結果から分かることは、現在のワーキングマザーは負担を抱えすぎているということ。上手に両立するためには、まずはいろんなことを「減らす・無くす」ことが大切なんです。
■負担は分配せず「無くす」べし
毎日やるべきタスクを休日にまとめてこなすのではなく、やらなくていい仕組みを考えてみましょう。毎日最低限の家事で精いっぱいなら、手が回らない部分はちょっとお金がかかりますが、ときどきプロにお任せを。湯船にお湯を張るためのお風呂掃除が大変なら、シャワーで済ませる日を週に何日か決めておきます。「頑張らない」を徹底し、やりたくないことはやらずに済ませると、タスクもストレスも減らせます。
パートナーが協力しないのは、もしかすると限界を超えてなんとか頑張っている状況を「なんだかんだ言いつつもできてるから大丈夫」と誤解させてしまっている可能性もあるかも。「できない」を見える化すれば、じゃあそこは手伝おうか、とサポートしてくれるキッカケになるかもしれません。まずは「やると疲れる作業」をピックアップし、それをやらない・もしくはパートナーにお願いするなどに変えてみてもよいでしょう。
まとめ & 実践 TIPS
家事と育児は形こそ変化しますが、休みの区別も報酬もなく、何年もずっとやり続けなければいけない大変な仕事です。それに収入を得るための仕事も加わるのだから、ワーキングマザーはキャパオーバーで疲弊して当然。そしてキャパは人それぞれだからこそ、パートナーや社会的なサポートなどいろんな面から助けてもらわないと、ママ自身が倒れてしまう可能性もあります。
誰かが作った家事スケジュールは誰かのためのものです。自身に合った家事スケジュールは、自身のライフスタイルに合わせて無理のないものを作りましょう。頑張らない生き方で、笑顔いっぱいのワーキングマザーが増えることを願っています。
出典:財務省 財務総合政策研究所 財務総研スタッフ・レポート「新型コロナウィルスの感染拡大と夫婦間の家事・育児分担の現状と課題 ~スイスにおける実態と分析、そして日本の現状~」
URL https://www.mof.go.jp/pri/publication/research_paper_staff_report/staff03.pdf
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