子どもが言うことを聞かない……と思うときに考えたい「いい子」の定義とは
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子どもが言うことを聞かないときにはイライラしてしまったり、つい強い口調で注意してしまったり……また、「いい子にしてくれたら、もっと楽なのに…」と思うこと、保護者のかたならありませんか? しかし、「いい子」とはどのような子のことなのでしょうか。
「親の言うことを聞く=いい子?」子どもにはひとりひとり異なる意思がある
子どもがしてほしい行動をしてくれたとき、つい「いい子だね!」と褒めてしまうことはありませんか? 保護者はよかれと思って褒めているつもりでも、知らず知らずのうちに子ども自身が「保護者が求める姿」に当てはまろうと行動してしまったり、褒められることだけがモチベーションとなってしまい子ども自身の意思が表現できなくなったりしてしまう…という危険性があります。
何歳であっても、子どもには子どもなりの意思があります。「こうあるべき」とルールや世間体を重んじて従わせるのではなく、子どもが今どんな気持ちなのか・なぜ言うことを聞きたくないのかを知ろうとすることが大切です。
命令形では子どもには伝わらない! 「なぜそうしてほしいのか」をセットで伝えよう
出先での行動や友達との関わりかたなど、いくら子どもの意思があるとはいえど、言うことを聞いてほしい! と思うシーンは少なからずあるでしょう。そんなときにも、頭ごなしに「〇〇しなさい」と伝えるだけでは子どもには伝わりません。
×早く寝なさい!
↓
〇明日は朝からお出かけするから、早起きできるように早く寝ようね
×宿題は終わったの?! 早くやりなさい!
↓
〇ゲームは楽しくて時間があっという間に過ぎちゃうから、先に宿題を終わらせてね
このように、「なぜそうしてほしいのか」「なぜそうする必要があるのか」もセットで話すことは、子どもにとっても自分の意見を考える機会になります。逆に、「何でできないの?!」「いいかげんにしなさい!」というような抽象的な言葉では、子どもも行動を変えることは難しいでしょう。
親子で決めたルール以外は子どもの自由にさせることも大切
本人の意思や「やりたい」気持ちを尊重するために、ある程度自由に行動させることも必要です。本人のやりたいようにやらせることは、子ども自身を信頼して本人に任せるということでもあります。
命令形で伝えてでもストップさせたい「危険なこと」「他者の迷惑になること」といった、社会で守るべき最低限のルールは親子で話し合い守ることとして、それ以外のことはおおらかに受けとめ「〇〇したかったんだね」と子どもの選択を認めてあげる声かけをしてあげましょう。
子ども一人ひとりに、大人とは違う意思があります。その前提のもと、なかなか遊びをやめてくれないときなどには「あと何回やったら終わりにする?」など子ども自身が意思決定できるような声かけをするのもおすすめです。
まとめ & 実践 TIPS
保護者のいうことを素直に聞く子を見かけると「うちの子と違っていい子だな…」と思ってしまうこともあるかもしれません。しかし、聞き分けのいい子=いい子とは限らないことを知っておくと、子どもの自由な行動を許せるようになったり、一歩下がって「今子どもはどんな思いでいるのだろう」というように親自身の発想を転換させられたりするかもしれません。子どもが「いい子」であることを目指すよりも、子どもが自分らしさを発揮できる環境を整えてあげましょう。
出典
ベネッセ教育情報サイト
「いい子症候群」とは?どんなお子さまに当てはまるの?
URL:https://benesse.jp/kosodate/201707/20170716-1.html
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