子どもの7割が心に負担 コロナのストレスを軽減する保護者の関わり方は

新型コロナの流行拡大に伴う休校期間が終わり、登校が始まった2020年6月から7月にかけて、子どもたちの7割が、何らかのストレスを抱えていたことが分かりました。流行の収束の兆しが見えない中、今後ストレスをためないように過ごすには、どのような点に気を付ければよいのでしょうか。

この記事のポイント

「集中できない」7割が心に負担

国立成育医療研究センターの「コロナ×こども本部」グループは、4月からコロナ禍での子どもたちの状況や、感じていることを調査しています。第2回調査は、6月15日から7月26日にかけて、インターネットで実施。対象は7~17歳の子どもと、0~17歳の子どもの保護者で、延べ約6800人から回答を得ました。
それによると、子ども全体の72%にストレス反応・症状が見られました(前回は75%)。最も多い回答は、小学生では低学年、高学年ともに「コロナのことを考えると嫌な気持ちになる」、中学生と高校生では「最近、集中できない」となりました。

差別や偏見につながる傾向も

コロナに対する意識を子どもに質問したところ、「もし自分や家族がコロナになったら、そのことは秘密にしたい」(32%)、「もし自分や家族がコロナになったら、そのことは秘密にしたいと思う人が多いだろう」(47%)と回答しています。報告書は、コロナに関連した差別や偏見(スティグマ)が、子どもたちにも広がっていると指摘し、子どもが▽正しい知識を持つ▽自分や周りの人を大切にする気持ちを持つ——などが必要だと指摘しています。

子どもの気持ちを聞くコツを伝授

コロナ禍は、親子関係にも影響を及ぼしています。「なるべく、何でも子どもに分かる言葉で説明するように心がけている」かどうかの質問に、保護者の8割以上が「たいてい」「いつも」と答えています。一方、子どもに「感情的にどなった」ことがあるのは、小学校低学年で70%、小学校高学年で59%に上りました。
保護者の気持ちが不安定だと、子どもの意見を待つゆとりがなってしまう可能性もあります。同センターは、コロナのストレスを軽減するノウハウを、ウェブサイトに掲載しています。
「親子でできるストレス対処法編」では、子どもが健康に関する情報に基づき意思決定をする「ヘルスリテラシー」を発揮できるよう、▽正しい情報を、ごまかさず、正直に▽映像やニュースを見せすぎない▽つらくても子どもなりに頑張っていることを認め、褒める——など、情報の伝え方や子どもの気持ちの受け止め方を助言しています。

まとめ & 実践 TIPS

コロナ禍という非日常にさらされる中、子どもの気持ちや考えを大切にするには、それを受け止める大人が、自分の心の状態に気を配ることも必要です。対処法編が示すように、▽リラックス法を見つける▽つながりを維持する▽相談先を確保しておく——など、家族がコロナのストレスに負けないよう備えたいものです。

(筆者:長尾康子)


※国立成育医療研究センター 第2回調査報告書「コロナ×こどもアンケート」
https://www.ncchd.go.jp/center/activity/covid19_kodomo/report/report_02.html

※国立成育医療研究センター 新型コロナウイルスと子どものストレスについて
https://www.ncchd.go.jp/news/2020/20200410.html

プロフィール

長尾康子

長尾康子

東京生まれ。1995年中央大学文学研究科修了。大手学習塾で保育雑誌の編集者、教育専門紙「日本教育新聞」記者を経て、2001年よりフリー。教育系サイト、教師用雑誌を中心にした記事執筆、書籍編集を手がける。

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