子どもがゲームや動画視聴をやめず、勉強が手につかない!どんなルールを決めるとうまくいく?

小学生のお子さまにとって、ゲームや動画に夢中になっているときに、自分の意思でやめることは難しいものです。
新型コロナウイルス感染拡大防止のために小学校や塾が休校になり、自宅で過ごすお子さまがゲームや動画視聴をやめず、勉強が手につかない……とお悩みの保護者は少なくないようです。
ご家庭でお子さまと話し合って、ゲームや動画視聴のルールを決めるとき、どんなことに気を付けるとうまくいくか、中学受験専門の森上教育研究所がお伝えします。
中学受験をお考えのご家庭以外でも、実践していただける内容です。お子さまのゲームや動画視聴をやめさせたくてお悩みのかたは、ぜひ参考にしてみてください。

ゲームや動画視聴を自分の意思でやめさせるのは大変!

ゲームや動画は、子どもを飽きさせないように非常に巧妙につくられており、中毒性もあります。そのため、いちどはじめてしまうと、いくら保護者が注意しても、なかなかパッとやめられるお子さまは少ないでしょう。

本当は、お子さま自身も、ゲームや動画視聴ばかりの生活がよくないということはわかっています。保護者から毎日同じことを注意されてケンカになるのは、お子さまにとってもストレスになっていることでしょう。
保護者がお子さまからゲーム機やスマホなどを強制的に取り上げれば、一時的には使いすぎを阻止できるかもしれません。でも、これからのお子さまの成長を考えて長い目で見たとき、やはりゲームや動画視聴などに対して、自律して付き合っていける力を身につけさせておきたいものです。

ご家庭でお子さまと話し合ってルールをつくっておく

お子さまにゲームや動画視聴をさせる場合、あらかじめご家庭である程度のルールをつくっておくことは大切です。
でも、ゲームや動画視聴のルールは、なかなかお子さまに守らせるのが難しいのが実情です。
既に、毎日決めた量の勉強などに取り組むことを条件に、「ここまでやったら、息抜きとしてゲームを30分間してよい」というルールを決めているのに、お子さまが守れていないというご家庭もあるでしょう。
では、お子さまは、どんなルールだったら守ろうと思えるでしょうか。

条件にする勉強内容は、すぐに答えが出る計算問題が向いている

「ここまでやったら、息抜きとしてゲームを30分間してよい」というルールを守れるようにするために、まずは、この条件となる勉強に、できるだけお子さまが自主的に取り組めるようにすることが大事です。
このとき条件とする勉強の内容は、算数の計算問題など、すぐに答えが出て、やり終えたときに子ども自身が「がんばれた」「できた」というプラスの感情を持てるものが向いています。勉強内容は、計算問題以外では、国語の接続詞の空欄補充や選択問題なども向いているでしょう。

早くできたからといって条件を追加しない

お子さまと保護者の間で決めた条件は、保護者もしっかり守ることが大切です。
たとえば、ゲームをやることを楽しみに、お子さまが計算問題をあっという間に終わらせたとき、保護者は「早く終わったから、今日はあと1ページがんばろう」などと言いたくなってしまうかもしれませんが、その言葉はぐっと抑えて「今日もがんばったね! やめる時間を守れたら明日もやっていいよ」とほめてお子さまを解放してあげてください。

お子さまが徐々に自律する力を身につけていけるように

現代のお子さまたちは、身のまわりに常にインターネット、ゲームなど、いろいろな誘惑があるなかで、自分を律してそれらと付き合っていく力を身につけていく必要があります。
お子さまがゲームや動画視聴をやめられないときには、ぜひご家庭で話し合い、お子さま自身が守ろうと思えるルールを決めながら取り組んでいってください。

プロフィール


森上展安

森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

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