マタニティマークについて知っておきたいこと
お腹に赤ちゃんがいることを周囲に知らせるマタニティマーク。
一度は見かけたことのある方も多いのではないでしょうか。見たことはあるけれどよくわからないという方、これから使う予定がある方などがいらっしゃるでしょう。
この記事では、たくさんの方々にマタニティマークについての知識を深めていただけるよう、意味や役割などについて詳しく解説していきます。マタニティマークを正しく理解し、安心・安全な妊婦生活を送りましょう。
マタニティマークとは?
マタニティマークは、妊産婦を表すマークの総称を指します。ピンク色のハートの中に母親と赤ちゃんのイラストがデザインされた、「お腹に赤ちゃんがいます」と周囲の人に知らせるためのマークです。
マークが誕生したのは平成18年3月10日。誕生するまでには、「健やか親子21推進検討会」による議論や、デザインの公募が行われました。マタニティマークは、妊婦さんのための優しい環境づくりを目的とされており、安心して快適に交通機関などを利用することができるようにとの願いを込められて作られました。(※1)
マタニティマークをもらうには
マタニティマークは下記の場所で配布されています。
・自治体の子育て担当窓口
・電車の駅窓口
・雑誌の付録(プレゼント)
ほかにも、飛行機に搭乗する妊婦のために、航空会社のチケットカウンターでオリジナルのマタニティマークが配布されています。
妊娠中の空の旅は、母体に負担をかけてしまわないかと心配な事も多いものです。マタニティマークを使用することで、スタッフや乗客の方に妊娠中であることを知らせることができますので、不安な時間のなかでも、配慮してもらえることもあるでしょう。
また、マタニティマークの種類にはさまざまなものがあります。自治体の窓口や駅で配布されているマタニティマークは、ピンク色のハートの中に母親と赤ちゃんのイラストがデザインされている一般的なものがほとんどですが、雑誌の付録になっているものは、キャラクターとコラボレーションした限定デザインであったり、形状が特殊になっていたりする場合があります。
一般的なデザインのメリットは、誰が見ても分かりやすい周知度の高さです。マタニティマークを一度は見かけたことのある方ならば、一瞬目に入っただけでも認識できるでしょう。
一方、付録で手に入れたマタニティマークのメリットは、着用する妊婦が楽しい気分になれることです。可愛いデザインのマークを着用することで、妊娠中の生活がより楽しいものになる場合もあります。
マタニティマークを使うとこんな時に役立ちます
マタニティマークを付けることによって、外見からは判断できない妊娠初期であっても、マークを見ることで周囲が妊産婦であるということに気づき、配慮しやすくするという目的があります。
たとえば、外出先などで体調不良になった時に、具合の悪い原因を周囲が理解し、すぐに対応できるようになるなど、いち早く妊産婦を守る効果が期待されます。
狭い道や階段の昇り降りで、スローペースで動く必要がある時など、周囲から押されてしまったりすることなく、安全に移動ができたり、周囲の人にサポートしてもらえることもあるでしょう。(※1)
マタニティマーク着用の際に気をつけておきたいこと
マタニティマークには妊産婦を守るためのモノであるというメリットがある反面、妊産婦であることを周囲の方が気づいたために、不快な思いや身の危険を感じたという方もいます。マタニティマークを着用していた際に起きた問題についてのニュースを見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
意思に反した辛い仕打ちを受けてしまったという方がいるのも事実です。
マタニティマークは優先マークということではなく、「命を守るためのもの」という理解が広まるように願うとともに、妊婦の方自身の振る舞いも大切なポイントになってきます。妊婦の方が、「マークを持ってるんだから優先されて当然!」という態度になっては逆効果になってしまいます。席を譲ってもらったり、手助けをしてもらった時には、きちんと感謝の気持ちを伝えるなど、基本的な公共マナーを守ることは忘れないようにしましょう。
マナーを守って正しく使おう
マタニティマークの着用にはさまざまな面があることがわかりました。知識のなさから思わぬトラブルに巻き込まれることがないように、妊娠した時はマタニティマークに関する知識をしっかり身につけ、着用することが大切です。
また、マタニティマークをつけている妊婦さんを見かけたら、大切な命を育てているのだと認識し、周りの方が必要な手助けをしてあげましょう。
(参照元)
(※1)http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000154097_1.pdf