友達と遊ぶことが増える小学生 門限は何時にすべき?

小学校3、4年生くらいになると、放課後、友達と遊ぶ機会が増えてくると思います。これからの季節は日が沈むのが早いので、事故や犯罪に巻き込まれないよう早めに帰宅しておけると安心です。ただ、約束しても、友達と夢中で遊んでいるうちに門限を忘れ、ついつい遅くなってしまうお子さまも多いようです。小学生の帰宅時間は何時くらいが適当なのでしょうか?

学校や地域のきまりを参考に

帰宅時間を決める際にまず確認したいのが、学校のきまりです。多くの学校が「帰宅時間のきまり」を設定していますので、その時間を参考にすると良いでしょう。学校のきまりがない場合は、「夕焼けチャイム」などの地域の帰宅を促す放送が鳴ったら帰宅すると決めているご家庭が多いようです。日没の早い季節は、放送時間を早めている地域が多いので、これを目安にすれば、暗くなるまでに帰宅させることができます。

学校や地域でのきまりが特にない場合は、「公園の時計が5時になったら必ず帰る」など、具体的な時刻を設定するようにしましょう。「遅くなる前に帰ってきなさい」や「暗くなる前に帰ってきてね」というルールでは、「遅い」「暗い」という言葉の定義があいまいなため、子どもは判断に困ってしまうからです。

自宅から遠い場所に遊びに行く場合は、いつもと同じ時間に友達と解散しても、帰宅時間が遅くなってしまうことがあります。そのような場合は当日遊ぶ場所を確認して、「○○公園は遠いから、4時45分には公園を出るようにしなさい」と具体的に伝えましょう。そうした対応ができるように、よく行く遊び場から自宅までの所要時間を確認しておきたいですね。

毎回、子どもに帰宅時間を言わせて確認!

帰宅時間を決めたものの、子どもが守らないという場合はどうしたらよいのでしょうか。遊びに行く直前は、子どもは遊ぶことで頭がいっぱいのため、保護者が「○時までに帰ってきなさい」といっても耳に入っていない可能性があります。

そこでおすすめなのが、出かける前に、子ども自身に「だれと、どこで遊んで、何時までに帰る」か言わせることです。保護者に一方的に言われるより、自分で言うほうが「○時までに帰らなければならない」という自覚が生まれやすいからです。また、あらかじめ友達に「今日は、○時に帰るね」と伝えておくと、帰宅時間が同じ友達が、声をかけてくれるかもしれません。子ども用の携帯電話やデジタル腕時計などを持っている場合は、アラームを設定し、音で帰宅時間を知らせるとよいでしょう。

友達と門限が違ってもわが家のきまりを貫いて

子どもが友達と外遊びをするようになると、「A君のうちは『6時までに帰れば大丈夫』と言われ、つい自分も帰るのが遅くなってしまった」ということもあるかもしれません。

その場合は、子どもに「きまりを守りなさい」と一方的に伝えるのではなく、「あなたのことが心配だし、家族みんなで夜ご飯を食べたいから、約束した時間までに帰ってきてほしい」など、門限を守ってほしい理由をきちんと伝えるとよいと思います。そして、門限を守れたら当たり前のことと思わずに、ほめてあげることも大切です。子どもは、「ほめられるとうれしいから、次も守ろう」と思ってくれるはずです。

それでも門限の遅い友達につられて帰宅が遅くなってしまう場合は、子どもとその友達との関係を配慮しつつ、わが家の門限を友達とその保護者のかたにも伝えて、それ以降は遊べない旨を理解してもらうとよいのではないでしょうか。保護者どうしの交流があれば、友達の保護者に相談し、共通の門限を設定するのもよいですね。

また、友達の家に遊びに行く場合は、友達の保護者のかたに「今日はお世話になります。5時には帰るように伝えていますので、もし本人が忘れているようでしたら声かけしていただけますでしょうか。よろしくお願いします」と、電話やメールで伝えておくのも一つの方法です。連絡先を知らない場合は、お土産のおやつと一緒にそうした主旨の手紙を添えて子どもに持たせると良いかもしれません。

暗くなるのが早くなってきたので、ご家庭で話し合うなどして帰宅時間を見直し、安全に子どもたちが帰宅できるようにしたいですね。

プロフィール



「ベネッセ教育情報サイト」は、子育て・教育・受験情報の最新ニュースをお届けするベネッセの総合情報サイトです。
役立つノウハウから業界の最新動向、読み物コラムまで豊富なコンテンツを配信しております。

子育て・教育Q&A