夏祭り、プール……小学生だけでのお出かけ前に必ずしたい「3つの約束」
夏休みは子どもが自由に使える時間が増えるため、行動範囲が広がる時期です。特に小学校高学年になると、夏祭りやプール、図書館などに子どもだけで出かける機会も増えてくるのではないでしょうか。保護者のかたは、そんな子どもを頼もしく思う反面、子どもの行動に目が届かない時間が増えるので心配になることもあると思います。そこで今回は、夏休みの子どもだけのお出かけが安心・安全なものになるよう、子どもと約束しておきたい3つのことをご紹介します。
【約束その1】一緒に遊ぶ友だちの名前、行き先、帰り時間を伝える
子どもが出かける際は、保護者のかたに「誰と」「どこで」「何をするか」、そして「何時までに帰ってくるか」を必ず伝えさせるようにしましょう。特に保護者のかたが自宅にいない場合は注意が必要です。
例えば、学童クラブや学校のプールに行ったあと、自宅に帰って留守番をする予定だったけれど、友だちと遊びに行きたくなった……など、子どもどうしのやりとりの中で急に予定を変更したくなったとき、保護者のかたへの連絡や相談ができる手段も確認しておきましょう。自宅の固定電話から保護者のかたに電話させる、子ども用携帯電話を持たせて連絡させる、置き手紙をさせるなどの方法があります。予定を変更したことを保護者のかたに伝えてから出かけることをご家庭での約束にしましょう。
【約束その2】外出先では必ず友だちと一緒に行動する
子どもだけで夏祭りや映画などに出かけた場合は、必ず友だちと一緒に行動させるようにしましょう。特に、外出先でトイレを利用する際は、「できるだけトイレの近くの、人目につきやすいところを待ち合わせ場所に決める」「待っているほうはそこを離れてひとりでうろうろしない」「トイレが済んだら友だちが待っている場所にすぐに向かう」などとルールを決めて、できればわが子だけでなくお友だちにも直接説明するとよいでしょう。
ただ、友だちと一緒ならばどこにでも行かせて大丈夫というわけではありません。夏のお出かけの中でも特に夏祭りは、薄暗い時間帯に不特定多数の人が集まり、周りから見えにくい「死角」も生まれやすく、犯罪や事故につながる危険が潜んでいるからです。
子どもから「○○ちゃんのうちはお祭りに行っていいって言っているよ」とせがまれ、「うちの子だけ行かせないのはかわいそうかしら」と思うことがあるかもしれません。しかし、子どもだけで行かせてもよいかどうかは、他の家庭に流されることなく保護者のかたが責任をもって判断したいものです。
もしも、お祭りに子どもだけで参加させるならば、その夏祭りがどのような場所で行われるのか、保護者のかた自身が知っておくことが大切です。ママ友や地域の人に尋ねたり、実際にその場所に行って確認したりして、「子どもだけでは危険」と判断したら許可しない、あるいは保護者のかたが同伴するようにしましょう。高学年になって保護者のかた同伴を嫌がる場合は、お祭りの行き帰りは保護者のかたと一緒で、現地では自由行動にするという方法もあります。
【約束その3】困ったときはすぐに助けを求める
「子どもどうしで遊んでいる最中に不審者に後をつけられるなど怖いことが起きた場合は、すぐに交番か子ども110番の家に駆け込みなさい」と指導しておきましょう。交番や子ども110番の家が見つからなければ、近くのコンビニやお店に助けを求めさせるようにします。
また、電車やバスが遅れて帰る手段がわからない、自宅のカギをなくしたなど…トラブルが起きた場合の保護者のかたへの連絡方法も確認しておきましょう。子ども用携帯電話を持たせていない場合は、いざというときに公衆電話が使えるよう、自宅付近の設置場所を一緒に確かめ、実際に使い方を練習しておくとよいですね。また、保護者のかたの連絡先を覚えさせる、電話番号を書いたメモなどを持たせることも忘れないようにしましょう。
身の回りの危険について話し合い、防犯意識を高める
時間のある夏休みは、ご家庭で身の回りの危険についてゆっくり話すチャンスです。子どもどうしのお出かけで心配な場面を想定し、その際にどのように行動したらよいか対処法を話し合っておきたいですね。緊急時に自分はどのように行動するのかを子ども自身がイメージすることは、子どもの防犯意識を高め、トラブルに対処する力を育むことにつながるはずです。