子どもの音楽の習い事、楽器別特徴とメリット・デメリット
子どもに音楽を習わせることは、脳の働きを活性化させる、聴覚を発達させる、豊かな感性を育てるなど、多くのメリットから人気となっています。
しかし、音楽の習い事とひと口に言ってもさまざまな楽器があり、どれを選べばよいのか悩んでしまうという保護者のかたも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、子どもの音楽の習い事について、人気のある楽器別に特徴をご紹介します。
音楽の習い事の定番!≪ピアノ≫
ピアノはほとんどの幼稚園、保育園、学校にあるため、お子さまにとって非常に親しみやすい楽器です。また、「友だちやお兄ちゃん、お姉ちゃんがやっているから」という理由で興味をもつお子さまも多いでしょう。
◆ピアノのメリット
ピアノはほかのさまざまな楽器と比べても、人間性知能(HQ)を特に高められると言われています。
人間性知能とは、計画性や社会性、問題解決能力、運動能力、言語能力といった知能です。両手の指を細かく動かしながら楽譜を見て先の音を読み、適切に演奏するという動作が人間性知能を高める訓練になるとされています。
また、ピアノに向かい座って演奏することで、お子さまに落ち着きをもたせる効果もあるとされます。
◆ピアノを習ううえで難しい点
自宅にピアノを置きたいと思っても、ほかの楽器よりも大きいのでなかなか難しい場合があります。さらに、防音環境も必要なため、住宅環境によっては設置できないケースもあります。こういったケースでは、電子ピアノやキーボードなどで代用する対策が必要となるでしょう。
クラシック音楽に親しみたいなら≪バイオリン≫
バイオリンは一見ハードルが高そうですが、子ども用のバイオリンもあり、お子さまの頃から楽しめる楽器のひとつです。
◆バイオリンのメリット
バイオリンは肩と顎で楽器を支えながら正確な音程をとって曲を奏でる必要があるので、ほかの楽器に比べて集中力が鍛えられる楽器と言えるでしょう。
また、ほかのお子さまがあまりしていない楽器ということもあり、バイオリンが弾けるということはひとつの「特技」になります。幼い頃から特技をもつことができ周囲からほめられれば、お子さまにとって自信にもつながります。
◆バイオリンを習ううえで難しい点
バイオリンは、正確な音程で音楽を思い通りに奏でられるようになるまでに、比較的時間のかかる楽器です。また、教材もクラシック音楽が多くお子さまがなじみにくい部分もあるかもしれません。楽しんで続けられるようになるまでに、時間を要する楽器だと言えるでしょう。
ポップスやロックなど軽音楽の花形!≪ギター≫
軽音楽器の花形でもあるギターは人気の習い事で、多くのお子さま用ギターレッスンが開かれています。お子さま用のギターで手が小さい頃からでも習うことができます。
◆ギターのメリット
お子さまが親しみやすいポップスを習える点がギターのメリットです。また、人と一緒に弾いたり、弾き語りで歌ったりすることに適した楽器であるため、家族や友だちと楽しみながら楽器に親しめます。
◆ギターを習ううえで難しい点
ギターはピアノやドラムなどに比べると、基礎の段階をクリアしにくい面があります。慣れるまでは手指を大きく広げたり弦を押さえたりするのが難しく、子どもがそれを辛いと感じる可能性があります。
しかし、裏を返せば基礎段階をクリアすると上達しやすく、なじみやすい楽器だと言えるでしょう。
音楽的素養だけでなく運動神経向上も期待できる≪ドラム≫
ダイナミックなドラムは軽音楽器の中でギターと並ぶ人気があり、多くの楽器店などでお子さま向けのレッスンが開かれています。他の楽器に比べ、「ドレミファソラシド」などの楽譜で覚えていく側面が少ないため、感覚で身につけやすい楽器と言えるでしょう。
◆ドラムのメリット
ドラムのメリットは、演奏時に手も足も使ってリズムをとるため、リズム感が他の楽器よりも身につく点です。リズム感は音楽だけでなく、スポーツなどにも役立ちます。
ドラムは演奏に全身を使うこともあり、運動能力の向上も期待できます。また、ひとつの楽器で、音の違う複数のシンバルやドラムなど、さまざまな音を出して楽しめることや、さまざまな楽器とセッションできることもドラムのメリットです。
◆ドラムを習ううえで難しい点
音が大きく場所をとるため、自宅で練習しづらい点が挙げられます。また、ドラムセットをすべてそろえようとすると高額にもなります。 ヘッドフォンをつなげる防音の電子ドラムを使うとよいでしょう。
お子さまの気に入る楽器を探そう!
ご紹介した中に、お子さまが気に入りそうな楽器はありましたか?
楽器の習い事は、実際に保護者が弾いて聞かせてみたり、教室の見学や無料体験をしてみたりして、どの楽器のどのような音が気に入るかをお子さまに選ばせることが大切です。お気に入りの楽器を見つけて、ぜひ音楽の習い事を始めてみてください。