その肌荒れ、下着のせいかも…子どもの肌に合う下着選びのすすめ

最近の下着はとても機能的です。汗を吸いやすい、汗をかいても肌触りがさらっとする、洗濯でも乾きやすい、冬はとても暖かい、など。これらの機能性下着の多くは、綿100%ではなく、ポリエステルやアクリル、ナイロンなどの化学繊維を利用しています。その生地は便利ですが、もしかしてお子さまの肌には合っていないかもしれません…。

機能的で便利、おまけに低価格の化学繊維製品

「化学繊維」とは、綿やウールとは異なり、自然のものから生まれた繊維ではなく、石油などを原料にして繊維にしたものを言います。人造繊維とも呼ばれており、ポリエステル系合成繊維、ナイロン(ポリアミド系合成繊維)、レーヨン、キュプラ、ポリノジックなど(セルロース系再生繊維)などの名前は私たちもよく耳にするものとなりました。

これらの繊維を別の繊維と組み合わせたり、さらに繊維を独自に開発することにより、汗を吸いやすくしたり、汗を吸って乾いたあとも着心地が悪くならないなどの特別な性質をもたせています。化学繊維による製品は綿に比べて価格が安く、近年一気に人々の生活に定着しました。子どもの下着にも使われています。

化学繊維は便利でも肌に対する刺激が強め

しかし、こういった化学繊維は、石油を使用したり、天然繊維に化学薬品を反応させて作った物で、その化学物質からは環境ホルモンが含まれ、発がん性や変異原性を始めとしたさまざまな毒性が人体に負荷をかける事により、肌が荒れたり、かゆくなったりする人も徐々に多くなってきました。化学繊維は確かに便利なのですが摩擦力が強く、肌を乾燥させたり静電気を発生させやすくしたりして、肌に刺激を与えてしまう可能性が高いのです。

肌の強さには個人差が大きく、まったく問題がない人もいます。しかし、子どもの肌は大人より薄くて敏感。もともとアレルギー体質である場合やアトピーに悩まされている場合には、特に注意が必要です。症状が強く出る場合には「化学繊維アレルギー(化繊アレルギー)」の可能性もありますので、肌の状態と合わせてその日着ていた衣類もチェックしましょう。

肌荒れや湿疹が着ている衣類のせいかどうかを調べる

あせもかな?と思っていたのに、汗をかいていないようでも肌に湿疹や赤みが続く場合には、着ていた下着や洋服の素材を確認します。肌が落ち着くまでは、可能な限り下着を綿100%のものに替えて様子を見ましょう。

なお、綿であってもアレルギーを発症する場合はあるのですが、他の素材より比較的アレルギーを起こしにくいと考えられています。綿は大昔から日本中で使われている素材であることを考えても、化学繊維より安心感があるでしょう。ただし、綿であっても漂白剤や塗料、仕上げ材で化学物質が使用されていれば症状を悪化させてしまうため、何度か洗濯をしたあとのものがおすすめです。

人との関わりの歴史が浅い素材は、様子を見ながらかしこく使う

食品添加物にせよ繊維にせよ、化学由来の成分や素材はとても便利です。機能のコントロールがしやすく、しかもコストがかかりません。消費者は安く商品を手に入れることができます。しかし、それは大昔から人間の世界にあったものではなく、近年突然登場してきたもの。どのように人間の身体に影響を及ぼすのかは未知の部分が大きいのです。

便利ですが、そのような危険性もある化学繊維。メリット・デメリットを把握しながら、そして、お子さまの健康を損なわないかどうかを観察しながら、便利に使っていきたいですね。

服や下着の素材は、従来からある、麻、絹、オーガニックコットンが安全で、機能性が高いです。最近は低価格で購入できるようになってきていますので、手軽なものから選んでいかれるのをおすすめします。

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