第2子以降の育児でつい気が緩んでしまいやすいこととは?
初めての育児は恐る恐るだったけど、第2子以降は気持ちに余裕をもって楽しんでいるという保護者のかたは多いのではないでしょうか。そのこと自体はよいことですが、一方では気が緩んでしまうこともあるので注意が必要です。
楽観的になれる分、気が緩んでしまうことも
一般に第1子に比べ、第2子以降は気持ちに余裕をもって子育てができると言われています。第1子は未知のことばかりで神経質になりがちですが、たくさんの初体験を乗り越えた経験を踏まえ、第2子以降は「何とかなるだろう」と楽観的に構えられるようになるからでしょう。
気持ちに余裕がある分、子どものかわいさにいっそう目が向いて育児を楽しめるのはよいのですが、その反面、気を抜いてしまいがちなことがあるのも否めません。上の子どもの育児経験を生かしてよりよい子育てをするためにも、第2子以降で油断しやすいポイントを意識しておきましょう。
事故のリスクを過少に捉えやすい
第1子のときに大きな事故が起きなかった場合、第2子以降では「上の子どもが大丈夫だったから、問題ないだろう」と、事故のリスクを過少に捉えて油断しやすい傾向があります。しかし、「今まで大丈夫だったから、次も多分大丈夫だろう」という考えは慢心に他ならず、失敗の大きな原因となりかねません。
例えば、第1子のときは誤飲を防ぐため、部屋中を隈なく確認して子どもの口に入りそうなものを取り除いたという家庭でも、第2子以降はチェックの目がつい緩んでしまいやすくなるでしょう。上の子どもの玩具などがある分、むしろ危険性は増していると考えられますから、いっそうの注意が必要です。なお、誤飲するものは、たばこや薬品、石鹸、玩具類、硬貨、電池、雑貨類などが多くなっています。改めて身の回りを見直してみてください。
他にも、家庭内では、階段での転倒、ベランダ・バルコニーからの落下、お風呂などでの水の事故といったさまざまな危険があります。上の子どもがベビーゲートを開けたままにしたり、きょうだいでじゃれていて転んだりするようなケースもありますから注意してください。
屋外での事故にも十分に気をつけましょう。上の子どもが一緒に遊んでいるからと安心して、保護者のかたが目を離した隙に事故が起こることもあります。上の子どもの年齢にもよりますが、事故の危険がある場所では子どもだけで遊ばせないようにするなど、油断はしないでください。
写真や記念品などがおろそかになりやすい
第1子のときは、出産やお食い初め、初めてのお正月など、イベントごとに写真館などで本格的な撮影をしたり、記念グッズを作ったりしたというご家庭もあるでしょう。またかわいい姿を逃さず記録しておこうと、ビデオや写真の撮影も念入りだったに違いありません。ところが、第2子以降は慣れもあって、第1子に比べておろそかになる傾向があるようです。成長するにつれて、「お兄ちゃんより写真が少ない……」などと寂しさを感じることもありますから、きょうだい間で大きな差が出ないような配慮が必要です。
おさがりばかりで不公平感が生じやすい
同じく不公平感につながりやすいのが、おさがりです。第2子以降は、衣服やおもちゃなどのおさがりが使えるのは、経済的に大助かりです。下の子どもにとっても、おさがりをもらうことはお兄ちゃんやお姉ちゃんに近づいた気持ちになれて、喜んでくれる場合もあります。それでも、常に上の子どもだけに新しいものを購入し、下の子どもはおさがりばかりとなると、さすがに不公平を感じてしまうでしょう。子どもは保護者のかたが思っている以上にきょうだい間の公平性に敏感であり、成長後にも尾を引く場合がありますから気をつけましょう。