子どもの将来に影響!? 子どもの前で夫婦がお互いの不満を言うのはNG
夫婦喧嘩は、夫婦が意見を言い合え、生活の質を向上するためのひとつの手段として、ときに必要なもの。ですが、子どもの前で夫婦がお互いの不満を言い合うのは、子どもにとって不快であり、また子どもを不安にさせることでもあります。夫婦喧嘩を子どもの前ですることは、子どもにどんな影響をもたらすのでしょうか?
夫婦喧嘩は子どもにどんな影響が?
夫婦といってももともとは他人。一緒に暮らしたり、子どもを育てたりしていると、価値観の違いや意見の違いが出てきます。意見が違うことは必ずしも悪いことではありません。むしろ、お互いのことを見直したり、新しい発見や視点と出合うこともできます。それがもとで喧嘩をすることもあるかもしれませんが、意見を言い合うことで、お互いの関係や生活のクオリティを高める効果もあります。
しかし、罵るなど、不満をぶつけあう攻撃性の高い喧嘩の場合、どうでしょうか。一時的なものならば問題がないこともありますが、しばしば、それも子どもの前でとなると、子どもにも影響を与えます。子育てが始まると夫婦喧嘩が増えると言われています。不満をぶつけ合う攻撃性の高い夫婦喧嘩は子どもにどんな影響を与えるのでしょうか…。
・緊張感と恐怖感によるストレス
腹痛や頭痛などの身体症状のほか、ひきこもりなどのコミュニケーション障害をもたらすことも。
・不安による睡眠不足
子どもの睡眠不足は、成長ホルモンの分泌を妨げ、身長が伸びない、免疫力の低下などにつながることも。
・自分を肯定できなくなる
自己否定的で心が弱い人間になってしまいがち。自暴自棄になってしまうことも。
・人の顔色をうかがうようになる
気を遣い過ぎ、のびのびとした人間になれないことも。
両親が罵り合う様子は子どもを不安にさせ、精神的にも身体的にもよい影響を与えません。とはいえ、ぶつかりあうことはありますよね。もし喧嘩をしてしまいそうなときは、「子どもに見えないところで」を心がけて。子どもが犠牲にならないように気をつけてあげたいですね。
夫婦喧嘩をしてしまったときはフォローを忘れずに
なるべく子どもに見せないように喧嘩するのは、簡単なようで、案外と難しいもの。なぜなら喧嘩というのは、突発的に始まるものが多いからです。
でも、子どもを育てているパパやママなら、子どものことは忘れないで。爆発しそうなときは、子どもの顔をみましょう。子どもを心配させたくない、不安にさせたくないという気持ちがクールダウンできるかもしれません。
また、子どもに喧嘩を見せてしまったときは、子どもを不安にさせてしまったことを「ごめんね」と謝りましょう。子どもをフォローだけでなく、お互いを思いやる気持ちで反省することも大事です。その思いは、ふたりの関係を見直すのにも役に立つのではないでしょうか。
参考:「夫婦げんかと子どものこころ: 健康な家族とはなにか」川島 亜紀子 著(新曜社)