ベビーマッサージのメリットは? 今日からできるベビーマッサージ
柔らかなママの手で触れ、赤ちゃんの心と身体を豊かにしてくれるベビーマッサージ。比較的新しいもののように思えますが、現在のベビーマッサージが伝わる前にも日本では江戸時代に「小児按摩」として各家庭で行われていました。さまざまな創意工夫が加えられた現代のベビーマッサージには、どんなメリットがあるのでしょうか。
肌に触れ、心に触れることの大切さを最大限生かすマッサージ
ベビーマッサージのメリットは、赤ちゃんの身体に直接触れることで、言葉だけでなく心や感覚でのコミュニケーションができることです。そもそも「スキンシップ」は人を安心させ、触れた相手や触れている時間のことを深く覚えさせ、安心感や信頼感を育てるものです。気持ちよく触れることで、赤ちゃんだけでなくママのリラックス効果を高めることもできます。また最近では、ベビーマッサージが脳神経の発達にも深い関係があることがわかってきました。
ベビーマッサージの基本を知っておこう
では、実際にベビーマッサージをするにはどうすればよいのでしょうか?
・ベビーマッサージはいつからやってもよい?
生後間もない赤ちゃんから行えますが、力は入れず撫でるようにゆったりと行いましょう。3ヵ月くらいからは筋肉も発達してきますので、ほどよい圧をかけながらリズムをつけて行いましょう。
・ベビーマッサージはどんなときにやる? 1日何回?
いつでもよいのですが、赤ちゃんがご機嫌でゆったりしているときがベストです。裸にして行う場合は、室温の調整も忘れずに。ママがTシャツ1枚でいられる温度がよいでしょう。1日1回で十分ですが、赤ちゃんの体調やご機嫌をみながら、数回にわけて行ってもかまいません。回数にこだわらず、ママと赤ちゃんが気持ちよく触れ合えるのがよいでしょう。
・ベビーマッサージに使うものは?
赤ちゃんの肌への摩擦を避け、スムーズに手を動かすためにオイルを使います。ベビーマッサージ用として作られたオイルや、刺激の少ないオイルなどを選びましょう。オイルはママの手にのせて少し温めてから使うと、赤ちゃんがひやっとせずリラクゼーション効果も高まります。
・ベビーマッサージに使ったオイルは最後どうする?
肌になじんだオイルは、拭き取る必要はありません。べたつきが気になるようであればティッシュなどで軽く抑えてあげましょう。
・ベビーマッサージは静かにやるもの?
大人のマッサージとは少し違うので声、言葉、表情でのコミュニケーションを大切にしましょう。お歌をうたったり「大好きだよ」などと声をかけながら行うことで、赤ちゃんの心はより満たされ、親子の絆も深まります。
簡単にできるベビーマッサージのポイント
ベビーマッサージは大人へのマッサージと違い、親子が触れあって楽しくコミュニケーションをとることが大切です。ですので、比較的自由にやっても問題はないのですが、次のようなことを意識するとやりやすいと思います。
1.マッサージはいきなり始めるのではなく、「マッサージ始めるよ。いいかな~」と声をかけ、赤ちゃんが大丈夫そうであれば始めていきましょう。
2.オムツ替えなどで触れられることに慣れている足から始めると、緊張せずに受け入れやすい状態になります。足の付け根から足先までを、手の平を密着させ撫でおろします。両手を交互に使いながらゆったりと行いましょう。
3.足裏全体をくまなく触れることで、赤ちゃんの身体の調子を整えていきます。ママの親指の腹をつかって、赤ちゃんの足裏のかかとから親指に向かってスーッとすべらせます。これを繰り返しながら小指側まで横移動していきましょう。
4.おなかのマッサージは、おへその回りを腸の流れに沿って、温めるようにゆったりと手を動かします。ママからむかって時計回りに「の」の字を書くように行うことで、消化と吸収の働きを高めます。
5.赤ちゃんが嫌がらなければ、うつ伏せにして背中もマッサージしましょう。上から下へ両手の平を使って交互に数回撫でおろします。そのあと、お尻の割れ目のすぐ上「仙骨」の位置に手の平をあて、しばらく温めましょう。腰を温めるとリラックス効果が高まります。
6.マッサージを終わるときは、「マッサージ終わりだよ~」とマッサージが終わったことを伝えてあげましょう。
最近ではベビーマッサージを体験できる教室が増えてきました。また本やインターネットでも、ベビーマッサージのやり方などを学べることも。さまざまな情報があり、迷ってしまうこともあるかもしれません。正しい知識を得ることは大切ですが、最も大切なのは「親子が向きあい、気持ちよく触れあえる」ことです。
「肌に触れると心に触れる」そんな触れあいの時間が、ママと赤ちゃんの心と身体を豊かに育ててくれるはずです。