中学生のストレスを和らげるには?親は「何があっても守ってあげる」姿勢で
中学生になると、思春期を迎えた子ども同士友人関係も複雑になり、部活の先輩などとの上下関係、技術面での伸び悩み、体力面での不安を感じたり、学力的にもテスト結果や成績を通じてより自分の状態が見えるようになり、進学を意識したストレスもあるでしょう。中学生のストレスを和らげるために、家庭でできることとは?
ストレスを口にし、保護者に相談してくる子の場合
ストレスの原因がはっきりとわかっているとしても、それを完全になくすのは難しいことです。たとえば原因が苦手な先輩だった場合、先輩がすぐにいなくなることはなく、あるいは、成績が思い通りに伸びなくても、何もしないでテストの点がアップすることもないのですから。
しかし、親に愚痴をこぼしたり、話を聞いて欲しがったりするのなら、やはり解決策を一緒になって考えたいものです。
人間関係であれば、いつまで我慢すればいいかの期限をはっきりさせることで、ある程度ゴールが見え気持ちを切り替えることができることもあります。勉強であれば「まずは10点あげるために何をすべきか」と、小さな一歩を踏み出せる手伝いをしてあげたいですね。
話すこと、共感してもらうことだけでも気持ちがすっきりすることは多いです。
「まずは話してみて」という雰囲気づくりをしてみては?
ストレスがあってもそれを口に出せない子の場合
保護者や他人に相談できない子どもは、愚痴を言うこともできずふさぎこんだり、身体に不調が出てきたりすることもあります。また、「がんばらなければならない、我慢しなければならない」と決めつけてしまう傾向もあるようです。
そういった子どもには、「長い人生、時には休んでもいい」ということを伝え、ゆっくりと進んでいけるようきちんと話をすることが重要です。だらだらと休み続けるのでなければ、学校や部活を「1日か2日休んでも」という気持ちを持ってあげてください。
身体が快復することで精神的な回復ができる場合も多いのです。立ち止まること、休息することの大切さは、今後社会人になっても自分自身を守る鍵となります。
また大事なのは、「子どもの話を聞く」ということ。子どもが言葉にするかどうかは別として、「子どもの思いを聴く」ことで、子どもの様子をあたたかく見守り、声をかけ、子どもが辛い状況になったときに、還ることができる場所を整えてあげることになります。そうすることで、保護者は、子どもの様子の変化にすぐに気がつくことができ、おかしいと思ったときにすぐに行動に移すことができますよ。
家庭内での解決が無理だと思ったら、学校との連携も考えて
子どもの様子を見守っていて、「ストレスで辛そうだな」と思ったら、担任の先生とも相談し、今後の歩み方を考えていくべきでしょう。
同時に、親は「学校側の意見が絶対というわけではない」ということを十分に頭に入れ、子どもの本当の声に耳を傾け続ける必要があります。
通学をはじめとするいわゆる「一般的な中学生がやること」は、大切ではあっても絶対必要なことではありません。
あまりにも不合理な無理を強いられれば不登校などにつながり、うつ病や自殺など、最悪のパターンにもつながりうるものです。自我を押しつぶすような無理はすべきではありません。親の立場としては、「何があっても守ってあげる」という姿勢でいること。そんな親の姿に子どもも安心できるはずです。