「中1ギャップ」とは? 保護者はどんなサポートをするべき?

 「中1ギャップ」という言葉があります。聞きなれない言葉かもしれませんが、その内容は中学に進学する家庭の誰もが抱えている問題そのもの。4月から中学生になる子どもを持つ保護者として、子どもをどうサポートしていけばいいのでしょうか。

小学校と中学校の生活の違いから起きる中1ギャップ

 小学校時代と中学校時代では、生活リズムや授業内容、学習進度などが大きく異なります。その変化についていくことが難しい子どもたちに、さまざまなトラブルが発生してしまうのが中1ギャップ。

例えば、よく挙げられるのは、
・体調を崩す
・学校に行きたくなくなる
・ふさぎ込んで元気がなくなる
など。
周囲の反応も変化し、いじめなどの問題に発展してしまうこともあります。

中1ギャップを防ぐために保護者としてできること

 中1ギャップを少しでも防ぐためには、保護者はどのように対応したらいいのでしょうか。ご自宅で次のようなフォローを考えてみましょう。

【1】予備知識を与える

進学の際、子どもに心の準備やある程度の覚悟ができていないと、「どうしてこんなに違うんだろう」と大きすぎるギャップに苦しむことになります。
小学校でも中学生に向けての自覚は養っていくものですが、捉え方は個々で異なり、不十分な場合も。家庭でも「中学生になるとこんなことがある」と多くの情報を少しずつ与えていくことが重要です。

特に、学習ペースの速さ、先生・先輩に対する礼儀などは、少しでも把握しておいたほうがいいでしょう。小学校にはなかったものです。
また、実際に進学する中学ではどんなことが行われるのかという話題に触れるのも重要だと考えましょう。ただし、どうしても耳に入りやすい「噂」には要注意。事実が不明な噂もたくさんあります。事実だと確認ができないのであれば、鵜呑みにしてしまわないよう気をつけましょう。

【2】学習の補佐

「中学だからもう放っておいてもいい」と保護者は思いがち。ですが、実際には中学のスタートこそ学習面でのサポートが必要です。 勉強内容が難しくなるので「わからないことは保護者が教える」というのは難しくなってくるのですが、「しっかりノートをとっているか」「何がわかっていないのか」を確認し、先生に質問するよう促したり、一緒に調べてみたりすることはできるのでは。入学してしばらくは「6年生までの復習」も多いため、努力すれば十分に追いつきます。

【3】身体面のサポート

子どもは健康の重要度をまだしっかり理解できていません。しかし、身体が健康でないと精神的にも充実せず、学習面にも支障がでることはさまざまな研究で明らかになっています。
部活などで疲れたらどのように調整すべきか、睡眠時間や食事などで回復することなども自分で考えられるようアドバイスできるといいですね。

このとき、「~しなさい」ではなく、「~するためには~したほうがいい」と行動の目的を明確にして伝えられると子どもも納得できるはず。納得できる理由がなければ、子どもは理不尽さを感じて反発するようになってしまいます。

中学生の大変さに共感し、サポートしよう

 「中学生=もう大人」という考えは間違っていません。中学生は大人になる訓練を始めており、子どものような扱いをすべき年齢ではないのです。とはいえ、まだ完全な大人とは違います。思春期に入り、身体の成長やホルモンの不安定さなどが邪魔し、本人も思うように行動できないことにイライラしていることも多いのです。

そのうえで、大きな生活の変化があるのだから、中学生は大変です。
失敗しながら「よりよい別のやり方はあったのだろうか?」ということを学べるよう、サポートしていきましょう。そのとき、「だから言ったでしょう」は禁句。
保護者の忠告が生きるのは、子ども自身が実際やってみて失敗したあとの話です。
保護者はわが子の失敗を責めることなく、「次はどうするか」というスタイルで寄り添っていきたいですね。

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