子どものやる気を引き出す声かけ “勇気づけの子育て”とは?

 勉強やお手伝い、部屋の片付けなど、子どもにどんどんやって欲しいことはいろいろあります。でもなかなか子どもは自主的に動いてくれません。その原因は、もしかして保護者の言い方に問題があるのかも? 子どもがやる気をかきたてる声かけの工夫とは?

「○○しなさい」はNG

 子どもに何かをやって欲しいとき、多くの保護者は「○○しなさい」と言ってしまうのでは。実はこの言い方は子どもの反発心を抱かせてしまうのだとか。命令口調は、子どもを操作しようという気持ちの表れです。いい続けることで、子どもは自信を失ったり、言われなければできない依存体質になってしまうことも。

「じゃあどう言えばいいの?」と悩む保護者もいるかもしれません。ちょっと言い換えるだけでいいのです。たとえば、「宿題をしなさい」ではなく、「宿題をする? おやつを先に食べる?」など、子どもに考えさせる選択肢を投げかけます。子どもに行動を選択させることで、子どもが責任や自尊心をもって行動できるようになるのです。

自信がある子どもは伸びてゆく

 責任や自尊心のある子どもは自信もあります。子どもを育てるとき大事にしたいのは、子どもが自信をもてること。「自分ならできる」「やり遂げられる」と自分で思える子どもは、自分に自信があるのです。

そんな子どもに育てるためには、「勇気づけの子育て」がポイントになるそうです。勇気づけは、褒めるというのとは異なります。褒めるときは、「いい子ね」「えらいね」というところ、勇気づけでは、「ありがとう」「助かったよ」と伝えます。褒められてばかりいる子どもは、他者の評価が基準になりがちに。そうなると自信が芽生えず、困難に立ち向かうことができなくなってしまいます。

ただ褒められるだけではなく、「人の役に立っている」「感謝されている」と感じることで、自発的に相手に喜んでもらえる行動ができるようになるのです。それが積み重なると、「自分だってできるんだ」という子どもの自信につながっていきます。「自信は挑戦しよう」という次なるやる気にもつながるもの。失敗したり、落ち込んだとしても、自信があればまた立ち直ることもできます。

自信をもてる子どもに育てるための勇気づけのコツは、「ダメ出し」ではなく「ヨイ出し」だそうです。
宿題をしている子どもには「えらいね! すごいね!」ではなく、「がんばってるね! うれしいよ」と声をかけてあげましょう。「いつも見ているよ」「応援しているよ」という視点があれば、子どもも安心し、次もがんばろうと思うのです。
ついガミガミ言ってしまうところをぐっと抑えて、子どものよいところをピックアップしてみましょう。保護者の視点が変わればきっと子どもも変化するはずです!

*参考文献:子どもの「自信」と「やる気」をぐんぐん引き出す本 原田 綾子 (著) マイナビ出版

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