育児中のママがイライラしている理由は? ママの心境を知るヒント
赤ちゃんが生まれて夫婦関係がうまくいかない。育児中の妻が大変なのはよくわかる。でも、なぜそんなに妻がイライラしているのかわからない…というパパへ。今はそういう時期だからしかたない、と諦めてしまっていませんか? 諦めるということは、理解しようとするのをやめるということ。今回は、育児中のママがどうしてイライラしているのか、ママの心境を知るヒントを考えてみます。
夫婦を比較して生活が大幅に変わったのはどちらなのか
どんな事情があっても、今まで自分が送ってきた生活が大幅に変化すれば、その人は大きなストレスに直面します。たとえ生活の変化が予測されていたことであり覚悟があっても、実際に「今までしてきたことができない」となれば、イライラするのは当然です。
出産は夫婦で迎えるもの、育児は夫婦で行うものです。しかし、夫婦の生活を比較したとき、出産以前の生活が大幅に変わってしまったのはママとパパ、どちらでしょうか。パパが感じていない大きなストレスをママが感じていること、考えたことがあるでしょうか。まずはこの理解が必要です。
「赤ちゃんがいるから当然だろう?」という姿勢で物事を考えられるのは、生活の変化によるストレスを過度に感じていないパパだからこそ。ママは当然だと十分わかっていても、たくさんのストレスにさいなまれ、その変化を「ひとりで押しつけられている」という気持ちになりやすいもの。
生活が変わってできないことのストレスは何か、一つひとつ考えてみて。本を読むこと、落ち着いてお風呂に入ること、たった30分の昼寝、それらがすべて失われているのです。生活の変化がストレスになってしまわないよう、できるだけ「ママがママ自身のために使う時間」を工面してあげることが重要なのです。
「手伝ってあげる」という言葉の裏には「メインは自分ではない」という言葉が…
「手伝うよ」という言葉は、とてもいいことをしているような印象があります。ですが、今あなたが手伝おうとしたことは、本来であれば夫婦どちらが行ってもおかしくないことではないでしょうか。それを手伝うというのは、ママからすると「メインでやるのはママだからね」という押しつけだったり、「本来はパパがやることではない」というように聴こえたりすることも…。お互いが納得のうえ、役割分担をしていた時代のお手伝いとは違う考え方になってしまっているのです。
今までやったことのないことをやるのなら、むしろママの手助けが必要なわけですから、「手伝ってあげる」という上からの言葉は厳禁。微妙な言葉の問題ですが、「自分も一緒にやる」「自分がやるから教えて欲しい」というような言葉に置き換えて伝えてみては? 特にママの手助けや監修が必要ないささいなことであれば、何も言わずに行動するほうがいいかもしれません。それはゴミ捨てや食器洗い、洗濯など、直接育児に関することでなくてもいいのです。
ママは赤ちゃんと自分がどんな生活をしているのか理解してほしい
赤ちゃんのお世話を集中的にしているママは、どうしても疲れます。少しでも家事や育児が楽になればいいなと思っています。ですが、さらに深いところでは「疲れていて、大変だとわかってほしい」という理解を求めているのです。もっとも近い家族であるパパが、ママに対する労いや感謝の気持ちをはっきり表現するだけでも違います。
いまいちピンと来ないというパパは、ぜひ「赤ちゃんとふたりだけの時間」を過ごしてみてください。最初は授乳から授乳までの数時間でも構いません。そのたった数時間が毎日毎日繰り返されることの大変さが、理解できるのではないでしょうか。
ママのイライラを諦めないで、理解してあげることで、夫婦の子育てがもっとうまくいくのでは?