【原因別の諭し方】幼稚園や保育園に行きたがらない子どもにはこんな言葉を!

朝、幼稚園や保育園のしたくを始めると、突然「今日は行きたくない!」と嫌がる姿は、多かれ少なかれ、どのお子さまにも見られるものです。バタバタしている朝に駄々をこねられると、きつく叱ってしまいがちですが、登園を嫌がるのにはいろいろな原因が考えられます。まずはお子さまと向き合って理由を聞いたり、気持ちを推測したりして、原因を特定することが大事です。


【園に行きたがらない原因1】親に甘えたい場合

 よくあるのは、休み明けの月曜日などに登園したがらないケースです。大人でも、「仕事に行きたくない」「家事が面倒くさい」などと感じることは、誰にでもあるものです。そんな時に「しっかりしなさい!」と頭ごなしに叱られたら、余計に気持ちが沈んでしまいます。それはお子さまも同じですから、まず行きたくないという気持ちを受け止めたうえで励ましてあげましょう。「お父さんも仕事に行きたくないことがあるから気持ちはわかるよ。だから一緒にがんばろうね」「週末は楽しかったね。次の週末は何をして遊ぶか考えようね」などと語りかけてください。お子さま自身、本当は行かなくてはいけないことをわかっており、親に甘えたいだけという場合が多いため、上手く気持ちを切り替えられると笑顔で登園できるはずです。

 

 

【園に行きたがらない原因2】生活習慣が乱れている場合

 前日に夜更かしをした朝は眠気が残っていたり、体を動かす準備が整っていなかったりして、登園したがらないことがあります。幼い子どもは、「明日の朝起きられなくなるから、夜は早く寝よう」などと筋道を立てて考えるのは難しいですから、「早く寝なさいと言ったでしょ!」などと厳しく叱るのはすこし酷です。お子さまが規則正しい生活を送っていないとしたら、それは親の側の責任が大きいと考えてください。早寝早起き・朝ごはんを食べるを基本とした生活が自然と身につくように、夜は遅くまでテレビをつけず、保護者も早めに一緒に床に就いたり、朝は時間に余裕をもって起床し、決まった時間に朝食を準備したりして生活環境を整えてあげましょう。

 

 

【園に行きたがらない原因3】園でのトラブルなどが原因の場合

 園でのトラブルなどがもとになって頑なに登園を嫌がる場合、これまでに説明した原因に比べて深刻なことがあります。というのも、本来、子どもは、「親の期待に応えたい」という気持ちをもっています。そのため、普段はあまり行きたくないという思いがあっても、「親に喜んでもらいたい」という気持ちが勝って、がんばったり我慢したりして登園しています。そうした保護者の期待に反してまで登園を拒むとしたら、その原因はお子さまにとって非常に辛いものである可能性があります。

 

原因は、「友だちとケンカをした」「遊びの輪の中に入れない」「担任の先生が苦手」など、さまざまなものが考えられます。お子さまと正面から向き合い、「どうして園がイヤなのかな?」「何がなかったら行きたいと思う?」などと、決して怒らずに優しく語りかけて原因を探ってください。その際に注意したいのは、お子さまが最初に口にしたことが、本当の原因とは限らないことです。遊びのグループに参加できないことが辛いのに、それを上手く説明できず、「○○ちゃんが嫌い」という言葉になってしまうかもしれません。普段から、「今日は園で何をしたの?」「園の遊びで何が好き?」「誰と遊ぶのが楽しい?」などと、園生活について話を聞いていると、トラブルが起きた際に原因が見つかりやすくなるでしょう。

 

原因を特定できたら、それを取り除く努力をします。その際には、保護者が一人で抱え込まず、できるだけ先生に相談しましょう。お子さまの性格などを踏まえたアドバイスをくれたり、トラブルの原因を取り除くために協力してくれたりと、必ず力になってくれるはずです。担任の先生を嫌がっている場合などは相談しにくいと感じるかもしれませんが、よくあることで先生も対応には慣れていますから、あまり心配する必要はありません。また、仲の良い保護者に相談してみても、また異なる視点から解決の糸口が見つかるかもしれません。

 

保護者であれば誰しも、我が子には「元気に登園して、友だちと仲良く遊んでほしい」と願うものです。しかし、それを「できて当然」のことと考え、お子さまを叱ってしまうと、ますます追い込んでしまいかねません。どのような原因だとしても、お子さまの気持ちに寄り添うことを第一に考えて接することが大切です。

 

 

プロフィール



「ベネッセ教育情報サイト」は、子育て・教育・受験情報の最新ニュースをお届けするベネッセの総合情報サイトです。
役立つノウハウから業界の最新動向、読み物コラムまで豊富なコンテンツを配信しております。

子育て・教育Q&A