祖父母と孫のふれあい お年寄りを大切にするために親世代がとるべき行動とは?
敬老の日が近づいてきた。この日は、普段は別々に暮らしている祖父母と孫達が一緒にすごす機会になるかもしれない。そこで、ベネッセ教育情報サイトでは、看護師で介護支援専門員の寺田敦子氏に、祖父母と過ごす際に気をつけたいポイントについて解説してもらった。
***
人生の先輩として敬う気持ちを保護者が実際に行動で示すことによって、お子さまにもお年寄りを大切にする気持ちが芽生えます。祖父母と孫が同居している場合は、成長の過程を常に見守ることができますが、核家族化が進む現代では、いつも一緒に過ごすことはなかなかめずらしいかもしれません。
おじいちゃん・おばあちゃんは、孫が訪ねてきてくれる日をとても楽しみにしている一方で、パワフルなお子さまと過ごすと、疲れが出てしまうことがあります。疲れの要因のひとつには、孫が遊びに来ることで、生活リズムが変化することが挙げられます。そこで、祖父母の家に遊びに行く際は、お孫さんがおじいちゃん・おばあちゃんと同じタイムテーブルで生活してみてはどうでしょうか。朝4時に起きて体操をしたり、犬の散歩に行ったりすることから1日をスタートさせ、夕方、夕食の前に早々にお風呂に入るという生活を、子どもは普段あまりしないもの。新鮮な体験ができますし、おじいちゃん・おばあちゃんもきっと喜んでくれるでしょう。
お出かけの際に注意してほしいのは、お孫さんとのおでかけは楽しい反面、責任感から緊張もしているということです。「ケガなどあったら孫のみならず、娘・息子にも可哀想な思いをさせてしまう」と二重に責任を感じています。お孫さんは、おじいちゃん・おばあちゃんの歩くスピードにあわせて、ゆっくり歩いてあげてください。緊張状態で、をぐいぐい引っ張られてしまうと、それだけでバランスを取れなくなってしまい、転倒の恐れがあります。また、信号を見る時も、青になったからといって急に飛び出すと、ケガの原因になることもあります。
出典:改めて学びたい、お年寄りとの接し方【後編】 -ベネッセ教育情報サイト