「ファミリー・サポート・センター」の援助活動は、どんな流れで行われる?
たとえば仕事の都合やイベントで、保育園、幼稚園、習い事の教室などへのお子さまの送り迎えをどうしよう…と困ったことはありませんか? そこで今回は、厚生労働省が構想・設立した「ファミリー・サポート・センター」の実際の活動の流れについて、女性労働協会の小林さんにお話をうかがいました。
実際の援助活動はどんなふうに行われるの?
(1)会員登録
住んでいる地域の各市町村のファミリー・サポート・センターに登録します。
いつでも好きなときに登録できるわけではなく、会員登録の機会は、センターごとに定期的に設けられています。自治体の広報誌やホームページなどに「○月○日の○時に説明会を行います」などの告知が出ているので、その日時にセンターへ行き、自分やお子さまの情報などを登録しましょう。そのときに、詳しい利用方法などの説明もあるはずです。
・依頼会員…会員登録後、自分の依頼内容に応じて、提供会員の紹介の申し込みを行います。もちろん最初に登録だけしておいて、実際に援助が必要になりそうなときにセンターに連絡をする形でも大丈夫です。
・提供会員…会員登録後、講習会を受講します。
(2)援助活動の依頼・実施
ファミリー・サポート・センターのアドバイザーが、依頼の内容に応じて、依頼会員と提供会員の仲介・紹介をします。
この時点で、「この条件だと合う人がいない」となる場合も。ファミリー・サポート・センターの活動は善意で引き受けてくれる人がいてこそ成り立つものなので、ベビーシッターなどとは違い、100%依頼が通るわけではない…ということは心得ておきたいところですね。
(3)事前打ち合わせ
センターに登録している提供会員の中から、依頼内容に合った人を選んで説明を行い、その提供会員が「大丈夫です」と答えたら、概ねアドバイザーが立ち会う形で、依頼会員とお子さま、提供会員が実際に会い、依頼に関する詳しい打ち合わせを行います。
基本的にはお子さまを預かる場所(提供会員の自宅)で行うことが多いですが、両者の合意が得られれば、それ以外の場所でも可能です。送迎の場合は、送り迎えをする場所を実際に確認することも。
顔を合わせてみて、依頼会員が「この人なら安心して預けられる」と思い、同様に提供会員も「この子なら預かることができる」と思って、初めて依頼が成立するのです。
成立しなかった場合は、アドバイザーが他の提供会員を探すことになります。
(4)援助活動の実施
ここからは会員同士の直接のやり取りになり、センターを介す必要はありません。
(5)料金の支払い、活動報告書の作成
活動後には、依頼会員から提供会員へ、活動報酬として料金を支払います。
また、提供会員は必ず、活動報告書をセンターに提出します。これをセンター、依頼会員、提供会員の三者でそれぞれ持ち、活動内容をしっかり把握・共有します。
事前の打ち合わせや顔合わせがあるので、安心ですね。会員登録は定期的に行われているので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。