一つの基準ではからない 子育てで重要な「多面的に見る」ということ

一つの基準ではからない 子育てで重要な「多面的に見る」ということコーチングのプロ・石川尚子氏は、参観日に行ってきた知人から「図工の作品製作で、早くできた子どもを先生がほめることに違和感を持った」という話を聞いたという。その話から、石川氏は子どものセルフイメージは、自然と植えつけられているのかもしれないと感じたそうだ。詳しく伺った。

 

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「早くできる」ことは、非常に大きな強みの一つです。でも、強みというものは決してそれだけではないはずです。細部にわたって丁寧に仕上げようとする子どももいれば、色の使い方が独特な子ども、周りの友達と仲よく楽しく取り組む子ども、散らかしたり汚したりしないように整然と進める子どもなどなど、いろいろな視点で見てみると、ほかにも「すごい!」子どもがまだまだいるはずです。そのおのおのに「すごい!」ところを、おのおのに伝えていったら、「人の偉大さは一つの基準で測れるものではないのだ」と、子どもたちも学習できるように思います。このように、多面的に子どもを見て、認めていくことが、子どものセルフイメージを高めていくのです。

 

今でこそ、人前で講演をするなどという仕事をしている私ですが、まったく内気で話せない子どもでした。恥ずかしくて、人前で顔すら上げられませんでした。小学校低学年のころまで、授業中も発言できず、じっと人の話を聴いているだけでした。そんな私に、担任の先生が、「ほかの人の話をしっかり聴くことができるね。聴き上手な人はみんなから好かれるんだよ」と言ってくださいました。これは、今でもはっきり覚えています。こういう子どもに対して、「あなたは人前で話すのが苦手だね。それでは損をするよ」と言うのか、「しっかり聴くことができるね。人から好かれるよ」と言うのかでは、その子のセルフイメージに与える影響は、天と地ほどの差があります。

 

子どもは一人ひとりみんな違います。その子が持っている個性の「メリット」のほうを伝えるようにしていったら、子どものセルフイメージは確実に上がります。そしてそれが、一歩踏み出す原動力になるのです。

 

出典:子どものセルフイメージを高める関わり方 -ベネッセ教育情報サイト

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