どうして歯みがきを嫌がるの? 歯みがきを「楽しい!」に変えて虫歯を予防しよう
歯みがき、仕上げみがきを嫌がる未就学の子どもはとても多いものです。歯みがきは虫歯を防ぐもっとも有効な手段であり、できれば嫌いなままでいてほしくはありませんし、自分で歯みがきすることを楽しんで欲しいものですね。もう少し大きくなればいつかは歯みがきを好きになってくれるだろう…と諦めるその前に、いくつかの方法を試してみましょう。強く健康な歯を作り上げるには、少しでも早めに「歯みがきをする生活をあたりまえにすること」がとても大切です。
仕上げみがきのせいで歯みがきのすべてが嫌になっているのかも
当然のことですが、最初から歯ブラシや歯みがきが嫌いな子どもはいません。普段ママやパパが使っているものであれば自分も口に入れてみたいと思いますし、それ以前に、小さな子どもは「口に入れて物の確認をする」という癖があり、少し成長した子どもであってもその傾向は残っています。歯ブラシを口に入れること自体を最初から嫌がる幼児はいないのです。
ところが、仕上げみがきとなるとお話は別です。まだ歩きたい、遊びたい、自分で好き勝手したいというのに体を固定されて口を開かされ、なんだかちょっとごしごしみがかれる…。これを楽しいと感じられない幼児は多く、何度も続けられれば「歯みがき=嫌なこと」という構図はあっという間にできあがってしまいます。
また、「しゅこしゅこ(歯みがき)しないと歯が痛くなるよ」といった説明も、きちんと理解できない年齢にとってはただの脅しでしかありません。「痛い」「怖い」といったキーワードと歯みがきが誤った結びつきで頭に残ってしまう可能性もあり、注意が必要です。
一度「自分でみがく」に戻ろう、戻るためには「自分でみがける歯ブラシ」を
歯みがきを嫌なことではないと思い直してもらうために、まずは「自由に動ける歯みがき」に戻ることをおすすめします。つまり、子どもが自分自身で歯をみがくようにするのです。それには、子どもが自分の手で持っても危険のない歯ブラシを選ぶ必要があります。持つ部分が輪になっているもの、柄が太くて短いものなど、安全面で工夫がなされているもの、そして幼児が楽しめる色合いや模様がついているものを購入し、好きなように使わせてみましょう。もちろんただ口に入れるだけでも構いません。親が自分の歯をみがいているところを見せるなどして、「自分も歯みがきをしたいな」と思える環境をつくることが重要です。
仕上げみがきは子どもが我慢できる時間内で
新しい歯ブラシと歯みがきに慣れてきたら、少しずつ仕上げみがきに慣れてもらうようにしましょう。仕上げをしやすい姿勢は子どもにあおむけに寝てもらうことですが、この姿勢自体が嫌に感じさせる場合も多いもの。最初は親が押さえつけないように、子どもが好きな姿勢で、短い時間でも構いません。焦れば、十分な仕上げみがきができる日は余計遠くなってしまいます。
子どもが「案外嫌なことではなかった」と、意外に感じさせるのがポイント。そのようにして歯みがきに対する嫌な思い出を徐々に消し、仕上げみがきの時間を少しずつ長くしていきましょう。「ちょっと我慢させて褒める」というのも一つの方法ですが、これを大人の「ごまかし」と受け止められると、またゴールは遠くなってしまいます。子どもの心理をしっかり読みながら、地道に歯みがきと仕上げみがきをしやすい状態に持っていきましょう。