頭ごなしに叱るのはNG 子どもの<うそ>への正しい対処法とは?

頭ごなしに叱るのはNG 子どもの<うそ>への正しい対処法とは?子どもがうそをついた時、とまどってしまう保護者も多いのではないだろうか。特に幼い子供の場合、叱ることがよい対応なのかどうか迷うこともあるだろう。そこで、スクールカウンセラーの渡辺友香氏に、子どものうそへの対応法を聞いた。

 

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意図的にうそをつくのは、言語能力の発達にも関係しているので個人差がありますが、およそ3~4歳くらいからといわれています。このころのうそは、保護者に叱られないように自分を守るためにつくものが多いです。
4、5歳ぐらいになると、自分が失敗したことを秘密にしておきたいなど、自分のプライドを保とうとして、うそをつくことも出てきます。たとえば、おねしょをしてしまったのに、「していないよ」とうそをついたりします。こうしたうそは、発達段階的に見ればどのお子さまにもある程度は見られる行為ですので、それほど深刻な状況ではないことが多いです。
思春期になっても、細かいことを根掘り葉掘り聞きすぎると、うそでごまかすこともあると思います。年齢に応じて詮索しすぎないことも必要です。

 

お子さまがうそをついた場合、頭ごなしに叱るのはよくありません。自分のことをよく見せたかったんだな、など、気持ちをくんであげることが大切です。背景にある気持ちを理解してもらえないと、お子さまは次に同じようなことがあった場合も、ますます本当のことが言いづらくなり、うそを重ねるクセがついてしまいます。

 

そのほかにも「おばけが見えた」といったように、空想が入り交じったうそを言うことがあります。その背景には、不安や寂しくてかまってほしい気持ちがあるのかもしれません。そんな時は、「何か怖いことあった?」「そばにいてほしいのかな?」といったように、お子さまの気持ちをくむような言葉かけをしてあげるとよいと思います。

 

「本当は私、お姫さまなの」といったうその場合は、人をだまそうという深い意図がある訳ではなく、「うそっこの世界」を楽しんでいるのでしょう。こうしたうそには大人も、「へえー、すてきね。どこの国のお姫さまなの」「お母さんは実は魔女なのよ」と言ったりするなど楽しく付き合ってあげてもよいでしょう。

 

出典:子どものうそ どう対応すべき?【前編】叱らずに背景にある気持ちをくもう ‐ ベネッセ教育情報サイト

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